阪南大学経済学部では、「キャリアアップ」枠並びに「リーダーシップ」枠という学部独自の給付制奨学金制度(2・3・4年次生各5名、1名につき年間給付額40万円)を用意して、学生の成長をサポートしています。
 「キャリアアップ」枠は、金融・公務・国際という三つのキャリア分野を設け、学業成績が優良で主体的に進路目標の実現をめざして資格取得等に励んでいる学生に給付される奨学金です。
 「リーダーシップ」枠は、学業成績が優良で経済学部や大学が主催する行事等の企画・運営で中心的な役割を果たした学生に給付される奨学金です。
 今回は、2017年度「リーダーシップ」枠奨学生である潟山菜月さん(2年)、井内亘さん(2年)、福居浩輔さん(2年)の活動成果を紹介します。

【リーダーという役割から得たこと】 経済学部2年生 潟山 菜月 さん

 今年度、阪南大学経済学部奨学金をいただいたことで、時間の多くをアルバイトに費やす必要がなくなったため、勉学や課外活動に集中して取り組めるようになりました。私は地方公務員への就職を考えており、組織の中でリーダーシップをとる経験が将来的に役に立つと思ったので、昨年度から参加していた委員会のオープンキャンパス活動により積極的に関わることにしました。
 オープンキャンパスでは昨年度に続き、学生相談室(通称女子カフェ)を担当しました。学生相談室とは、高校生やそのご家族が経済学部に興味を持ち、疑問に思ったことや不安に感じたことなどに直接お答えする(学生の生の声が聴ける)場所であり、相談室担当者は来室者の方々が明るく楽しいと感じていただけるように装飾なども早い時期から考え、工夫を凝らしています。今年度は、上記の理由や、経済学部の良さをもっとたくさんの人たちに知ってもらいたい、今まで以上に活気のある学部にしたいという想いから、相談室のリーダー役を志願することにしました。
 リーダー役として一番大変だったことは各学生との意思疎通です。自分の考えを伝えているつもりでも、ほんの些細なことでイメージが食い違っていたり、勘違いを招いたりと自分の考えを他人に伝えることの難しさを痛感した日々でした。また、どんなに細かいことでも逐一全員に報告・連絡・相談すること、他人に考えを伝えるときには具体的にわかりやすく伝えることが大切であると身をもって感じました。
 今回初めてリーダーという経験を務めさせていただいたことにより、人の上に立つためには、全体を見渡し、個々の情報を把握したうえで、この組織に必要なことは何かを考えること、単に作業を任せて指揮するのではなく、リーダー自らが積極的に行動していくことが必要であるということを学びました。また、今までリーダーを担当されていた先輩方の大変さ気づくことができ、改めて感謝の気持ちを抱きました。
 リーダーは想像以上に難しい役割でしたが、とても濃密な時間を過ごすことができ、人として大きく成長できました。しかし、オープンキャンパスを無事に成功させることができたのは、何よりも先生方や先輩、後輩、そして同学年の友人たちが手伝ってくださり、支えてくださったからこそであると思っています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
 これからは、今までよりもっと楽しく活気のある経済学部にするため、先輩方から私たちが教わったように、私たちが多くのことを後輩に伝えていかなければいけないと考えています。

【奨学金を受給出来て得られた経験】 経済学部2年生 井内 亘 さん

 今回経済学部奨学金制度を受給できたおかげで昨年度以上に学内活動に専念することができこれからに繋がる大きな経験を得ることができました。
 私は学内活動として「経済学部学生企画委員会」に所属しています。この委員会の活動として新入生オリエンテーションキャンプ、オープンキャンパス、経済学部主催のキャンパスフリーマーケットの企画、運営をしています。昨年度はお金を貯めるためアルバイトを優先することが多く委員会の活動に参加できないことがありました。けれども今回経済学部奨学金を受給できたおかげでアルバイトを減らしながらもお金を貯める余裕ができたため昨年度以上に委員会活動に積極的に参加できました。
 まず新入生オリエンテーションキャンプでは1回生たちが親睦を深めてもらい新しい環境に一日でも早く慣れてもらうお手伝いをしています。
 オープンキャンパスでは経済学部の魅力を伝え一人でも多くの阪南大学経済学部に入学してもらえるように努力しています。特に今年度は男子カフェ班のリーダーを務めさせていただきました。カフェ班の主な仕事内容としてオープンキャンパスに来てくれた高校生やその保護者の質問に学生目線で答え阪南大学経済学部の良いところを伝えています。今年度はリーダーとして男子カフェのメンバーをまとめなければならなく昨年度以上に責任が重い立場でした。昨年度のリーダーのやり方を参考にしながら自分なりに考えメンバーに指示を出していました。決してうまくいくことばかりではありませんでした。カフェの装飾のデザイン案がうまくまとまらずメンバーへの指示が疎かになることもありました。そのたびに先輩に助言をもらい後輩には色々な意見を出してもらいました。そのおかげで何とかオープンキャンパスを大きな問題もなく無事に終わらせることができました。
 フリーマーケットでは広報班のリーダーとしてフリーマーケットを学生みんなに知ってもらうための広報活動としてビラ配りや看板作りをしました。
 私は「経済学部学生企画委員会」の以外に学生会連合委員会という会議にも参加させていただいています。この連合委員会の大きなイベントとして今年度4月に行われた新入生歓迎イベント「Campu§tart2017」というものがあります。このイベントは1回生にキャンパス内をスマホアプリでのスタンプラリーをしてもらいキャンパス内の施設を覚えてもらうと同時に部活紹介をして学内にどのような部活が知ってもらうのが目的です。新入生を歓迎するイベントに関わったことでこれらの活動により人をまとめる難しさや自分の意見を相手にわかりすく説明する大切さを学びました。
 今年度これらの多くの活動に参加できたのは経済学奨学金制度を受給できたおかげです。この奨学金のおかげで自身の成長につながる大きな経験をできたと感じています。この経験をこれからも生かしていきたいと考えています。

【世の中を広く見るための勉強】 経済学部2年生 福居 浩輔 さん

 私は日本学生支援機構の第二種奨学金を受けておりますが、それに加えて、この度経済学部奨学金を給付していただき、経済的な面で支えていただきました。経済学部奨学金のなかった頃は、講義が終わればすぐにアルバイトに行く日々でしたが、この奨学金のおかげで計画的にアルバイトの時間を減らすことができ、勉学のみならず、学内の活動に時間を充てることができたことに感謝しております。
 私は「経済学部学生企画委員会」に1回生から所属しております。この組織の主な活動内容は、大学が主催しているオープンキャンパスのスタッフや新入生オリエンテーションキャンプ、学内フリーマーケットなどの企画・運営等です。なかでも、この組織で最も重要な活動の1つがオープンキャンパスです。オープンキャンパスでは、身近なもので経済学の模擬講義を行う学生プレゼン班、学生自身が来場者の相談に乗るカフェ班、そして経済学部のカリキュラムやパッケージなどを展示物で説明する展示班の3つの班に分かれて準備・活動します。私はその中の学生プレゼン班で活動しました。昨年度も学生プレゼン班で活動していた経験から、今年度は学生プレゼン班のリーダーを2回生ながら務めさせていただきました。昨年度は先輩に支えていただく立場でしたが、今年度は自分が後輩を支え、班のメンバーをまとめる立場となりました。様々な困難もありましたが、学生プレゼン班のリーダーとして、班のメンバー1人1人と同じ目線で向き合うことに徹した結果、班のメンバーとの距離感を縮めることができ、コミュニケーションを取りやすい信頼関係を築くことができました。また、学生プレゼン班の活動を通じて、入学式や阪南大高での模擬講義など多くの方々を前にしてプレゼンテーションの舞台に立つという貴重な経験もでき、失敗を恐れず様々なことに挑戦することで、精神面の成長につながりました。
 今までは失敗を恐れ、挑戦せずに自分の限界を勝手に決めていた面がありましたが、この組織での活動を通じて、挑戦しないことこそが失敗であると気付きました。何かに挑戦することで新たな気づきがあり、成功すればそれは自信となり、仮に失敗をしてもそれが経験となり新たな挑戦につながると学びました。また、この組織での経験が、1回生時の大学入門演習における研究成果報告会での優勝や、グループワークでのリーダーシップを発揮など様々な面につながりました。来年度からは経済学部学生企画委員会の委員長を務めさせていただくので、より一層強い責任感を持ち、学生プレゼン班のリーダーを務めた経験を活かして、この組織をさらに良い組織に成長させられるよう努めます。