流通学部フィールド・リサーチ「まつばらWalk」を実施しました

流通学部フィールド・リサーチ「まつばらWalk」とは・・・

流通学部1年生ではオリエンテーション事業の1つとして、地元松原市の地場産業や商店街、史跡などを対象にフィールドリサーチを実施しています。

 フィールド・リサーチは、マネジメントという観点から切っても切れないアクションのひとつといえます。例えば、企業が経営計画や営業戦略を策定するには、先ず、情報が必要となります。なかでも、現場の状況や情報は必要不可欠です。さらにモノを売るための戦略を組み立てるには、生活者インサイトだけでなく、顧客接点(店頭)の状況や売り手側の視点などを少しでも把握しておく必要があります。そのためには、自ら現場(フィールド)に行ってさまざまな調査(リサーチ)をおこなわなければなりません。マネジメントを中心に学ぶ流通学部の学生には、是非ともこのフィールド・リサーチの重要性の理解とともに手法を習得できるように指導します。

 阪南大学がある松原市はすばらしい文化遺産や美しい自然、美味しい食材が多くあります。全国に誇る地場産業としては、伝統的な「金網工業」や「印材製造業」、「真珠核製造業」が有名です。歴史的にも「丹比柴籬宮(たじひしばがき)跡」「布忍(ぬのせ)神社」「大塚山古墳」など綿々と受け継がれてきた文化遺産が数多く残されています。反面、知名度のある「松原の合鴨」と「地元松原産野菜」を使用した安心・安全な「合鴨カレー」、松原の地ソース、金の箔押しという特殊印刷技術など松原発の新たなビジネス開発も盛んにおこなわれているアクティブな街でもあります。また、庶民的で気さくな学生好みのグルメスポットも市内には数多く点在しています。

このフィールドリサーチを通じ、地元の人との交流を深め、地場産業が抱える課題を把握していくことが、ビジネスやマーケティングへの入門となります。

今回初訪問!コーマ株式会社

コーマ株式会社は大正11年の創業以来約90年、「開発に生きる」を基本理念とされ「靴下の文化」を想像するメーカーとして、高い技術力と研究開発によって成長と遂げられてきた地元松原市の企業です。他のメーカーとは違い、染色から、ニット、リンキング、刺繍、セット、包装まで「自社一貫工程」で製造を行われています。また、高度な染色技術や編み上げ技術に定評があり、スポーツアスリートの意見を取り入れられた研究開発にも積極的に取り組まれています。

今回の企業訪問においては、同社の歴史や研究開発についてご説明いただき、実際の作業工程を見学させていただきました。特に工場見学においては、一つ一つの工程に丁寧な作業や高度な技術力を確認することができ、靴下生産に誠意を持って取り組まれている企業だと感じることができました。

今後は調査した内容を元にグループ・ディスカッションを行い、それぞれのアイデアを報告会(プレゼンテーション)で発表します。

フィールドワーク3コースと課題内容

Aコース:布忍(ぬのせ)神社をフィールド・リサーチしてみよう!
●多くの若者が神社に行くようにするためには、どうすればよいかを考えてみよう!!

【調査テーマ1】大学から布忍神社への道程を地図から探しながら、案内ボード設置場所も考えてみよう!
【調査テーマ2】布忍(ぬのせ)神社の様子を写真に撮り、絵馬や「恋みくじ」を引いて楽しもう!
【調査テーマ3】神社の価値について考えてみよう!

Bコース:「河内合鴨」の生産現場・卸小売店舗をフィールド・リサーチしてみよう!
●合鴨を食材とした大学食堂の新メニューを考えてみよう!!

 【調査テーマ1】河内合鴨の歴史とツムラ本店のビジネスを学ぼう!
 【調査テーマ2】ツムラ本店の登録商標「河内合鴨」の生産現場やヒナを実際に見てみよう!
 【調査テーマ3】河内合鴨の特徴的な良い点を調べてみよう!

Cコース:コーマ(株)で高い技術力のソックス生産現場をフィールド・リサーチしてみよう!
●若者が求める新しいアイデアのソックスを考えてみよう!!

 【調査テーマ1】創業以来90年の歴史に裏付けされたコーマのビジネスを学ぼう!
 【調査テーマ2】ソックス業界唯一の自社生産一貫工程のメリットについて考えてみよう!
 【調査テーマ3】高機能ソックスの必要性について考えてみよう!



グループでリサーチした結果は、報告会(プレゼンテーション)という形でしっかりと結実させます。自分の足で歩いて物事を探求し、その結果を人々にわかりやすく伝える。プレゼンテーション能力というものは、今の社会において、非常に重要視されるスキルです。これを1年次の入学直後から実践的に養っていきます。