阪南大学流通学部の学生が、優れたサービスを提供している施設を訪問して、調査を行う企画「阪南大生が行く! 流通学部サービス調査隊」。第3回は、流通学部1回生の紹慶紗梨が、大阪市都島区にある「ザ・ガーデンオリエンタル大阪」を調査します。

阪南大学流通学部1回生 紹慶紗梨

 ザ・ガーデンオリエンタル大阪を訪問しました。ここは、藤田伝三郎男爵が、網島御殿と呼ばれる邸宅を構えた歴史のある地域です。国内外の賓客を迎えるための場所として、1959年、竹腰健造氏により設計された大阪市公館は、現在、株式会社Plan・Do・Seeにより、“ウェディング、パーティの舞台”として、活用されています。
 まずは、「ブライダルサロン」にご案内いただきました。ブライダルサロンとは、結婚式や披露宴の準備を進めるお二人やそのご家族の方々とウェディングプランナーが、打ち合わせなどをする場所です。リラックスできる空間づくりがなされています。
 その後、大阪市公館として使用されていた施設をご案内いただきました。ロビーの中央には、鮮やかなお花が飾られていて、この場所で写真を撮影される方も多いそうです。お花は約1ヶ月ごとに変更されていて、季節のお花を楽しむことができます。他のウェディング施設では一般的である宴席名の看板は、「他のカップルを気にすることなく2人だけの一日を過ごしてほしい」という思いから、置いていないとのことです。その代わり、スタッフを配置して、お客様には、看板ではなく人が対応するサービスを提供しているそうです。
 ロビーの奥にある螺旋階段は、大阪市公館の時代から使用されていて、手摺りは、1本の木を曲げて作られているそうです。当時の日本の技術の高さを感じることができます。
 螺旋階段を上った2階には、披露宴会場が2つあります。「ザ テラスルーム」は着席50名、「ザ リージェントルーム」は着席74名のお客様にご利用いただけます。どちらの会場からもお庭が見える緑溢れる空間で、植物をふんだんに取り入れた結婚式「ボタニカルウェディング」をするカップルが最近増えているそうです。また二つの会場は、大阪市公館の時代に、アジア太平洋経済協力(APEC)の会議やパーティに使用されていたとのことです。大阪市公館の時代に撮影された写真が飾られている待合室もあり、歴史を感じることができます。
 1階にある「ザ ボールルーム」は着席114名のお客様にご利用いただけます。大阪市公館の時代に、舞踏会会場として使用されていたこともあり、2階に楽団が演奏する場所があります。池を見ることができる、和の雰囲気が漂う豪華な会場です。
 次はチャペルに向かいます。移動の途中に、茶室「二水亭」がありました。茶室の周りには小さな川が流れていて、茶室のある場所を中之島、小さな川を堂島川と土佐堀川として、二つの小さな川が流れ込む池を大阪湾と見立てているとのことです。
 チャペル「ザ ミュージックホール」は、一面ガラス張りで特別な照明を使わず自然光で挙式を行うことができます。結婚式の演奏で一般的に使用されるのはオルガンが多いのですが、会場で一番綺麗に響くと考えられるハープで生演奏を行っているそうです。
 広いお庭を通っていくと、2018年に完成したばかりのもうひとつのチャペルが見えてきました。チャペル「ザ ミュージックホールウェスト」は二枚扉になっていて、神聖な雰囲気を感じると共に、木のぬくもりも伝わってきます。内部は、結婚式場では珍しい三角の形をしています。水が光に反射し、キラキラと輝き、大変綺麗でした。こちらのチャペルでは、オルガンとハープで演奏を行うとのことです。
 次は、2018年に完成したばかりの披露宴会場を見学しました。「ザ オリエンタルルーム」(着席85名)は、日本庭園を堪能することができる会場です。この披露宴会場に隣り合って配置される「ザ パークルーム」(着席85名)には、プライベートガーデンがあり、ガーデンパーティやケーキブッフェなど自由な演出ができるということで人気があるそうです。二つの会場の間仕切りを外すと、「ザ オリエンタルパークルーム」という大きな披露宴会場となり、出席者の多いパーティに対応することが可能です。
 私は、大学卒業後、ウェディングプランナーとして、多くの方々の幸福な時間の創造に貢献していきたいと考えています。ザ・ガーデンオリエンタル大阪に対する今回の調査を通じて得た多くの気づきを、これからの自分自身の勉強に、成長に活かしていきたいと思います。
 最後に、調査の打ち合わせの窓口となっていただきました大浦暁絵ウェディングプランナー、施設をご案内いただきました長井奏子ウェディングプランナー、そして、ザ・ガーデンオリエンタル大阪のスタッフの皆さまの丁寧なご対応に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

ザ・ガーデンオリエンタル大阪