ツアー企画コンテストにて準グランプリを受賞

 5月18日に開催された2013関空旅博でのイベントのひとつである「第4回学生と旅行会社でつくる海外旅行企画コンテスト」にて、清水ゼミ4年生の3名(黒川隆介、瀬尾拓弥、夏野未羽)で構成されるチームが「おやこ・おやまご・こまご旅 〜一生に一度の三世代ハワイ旅行〜」というテーマで準グランプリを受賞しました。就職活動で忙しい日々の中、充実した4年間の学生生活を送りたいということでこのコンテストに挑戦しました。1年間のゼミ活動を通じて実力をつけていた3人は、この受賞で努力の成果を得て、大きな達成感と一生の思い出を手にしました。その学生たちの報告です。

※この学生教育研究活動は阪南大学学会の補助を受けています。
  • ツアー企画のプレゼンテーション

  • 表彰式

  • 受賞後のインタビュー

「チームリーダーを通じて」 
4回生 黒川 隆介

 今回私たちは、関空発「学生と旅行会社でつくる」海外旅行企画に応募しました。そして予選を通過し、5月18日に「関空旅博」でプレゼンテーションを行うことができました。
 私はこの企画でグループリーダーを担当しました。今まで経験したことがありませんでしたし、人をまとめることが苦手なので、この機会を利用してグループリーダーに挑戦しました。企画を考えていくにあたり、どのように進めていけばよいか、役割をどのように分担するかなど、苦戦することばかりでした。ですので、ゼミの先生のアドバイスや、今までゼミ研究で学んできたことを活かして企画を進めていきました。また、就職活動と並行して活動を行っていたので、限られた時間で、集まる日程を決めることのスケジュール管理の大変さも実感しました。
 結果、書類審査を通過することができ、次のステップである旅行会社との企画検討会に参加しました。実際に企業の方にアポイントを取ることや、メールでのやり取りなど、社会人としてのマナーも学ぶことが出来ました。そして一緒にツアーを作り上げていく時には、自分たちの考えた企画を人に伝えることの難しさを実感しました。また、旅行会社で働いている方のアドバイスを頂き、提案力や旅行に関する知識など勉強になることばかりで、貴重な経験となりました。
 当日の発表では、会場の雰囲気や、見に来ている人の多さで、これまでのプレゼンテーションの中で一番緊張しました。人前で話すことが苦手でしたが、今までの経験や、練習の成果もあり、実際に前に立つと意外と冷静に話すことが出来ました。しかし、他のチームに比べると、まだまだ資料の見せ方や、表情・声のトーンなどプレゼンテーション力の無さを実感しました。ですが、毎日のイベントを体験する組み合わせが変わることが特徴的な企画内容や、需要層をしっかりと捉えている点が認められ、準グランプリを獲得することが出来ました。表彰で呼ばれたときは、今までチーム3人で頑張ってきたことを思い出し、感動しました。
 今回の経験で本当に多くのことを学ぶことができました。そして自分にとって自信にも繋がりました。就職活動だけではなく、これから様々な場面で役立てるよう活かしていきたいです。
 最後に、チームリーダーとして、まだまだ未熟で、頼りないところばかりでしたが、近畿日本ツーリスト株式会社の皆様、大学の先生方、チームのメンバーの瀬尾君、夏野さんのアドバイスや支えでこの旅行企画を考えることが出来ました。本当にありがとうございました。

「三世代によるハワイ旅行」 
4回生 瀬尾 拓弥

 一般社団法人日本旅行業協会(通称JATA)が共催される「関空発 学生と旅行会社でつくる海外旅行 企画募集」に、ゼミ生(黒川・夏野)で応募しました。この企画募集は今年で4回目を迎えました。企画の主な内容は、関西国際空港発着の国際線航空便で訪問できる国・地域が対象で、若者の発想で斬新なアイデアの実行性ある企画商品を考えます。ユニークな海外旅行を学生が企画し、応募された企画をベースに旅行のプロと一緒に旅行商品を作り上げていくということです。そして応募された優秀な企画は、JATA関西支部海外旅行委員会の旅行会社との企画会議や、「関空旅博」海外旅行セミナーで公開プレゼンテーションを行うことができます。これが大まかな流れとなっています。
 ツアー企画で私たちが着目したディスティネーションは、常に海外旅行で人気上位にあるハワイです。なぜハワイを選んだのかというと、まずは誰もが楽しめる場所として実行性があること、それに観光資源が豊富で斬新なアイデアが企画できると考えたためです。そこで私たちがターゲットにしたのは、「三世代(祖父母、父母、息子)」です。そして考えたアイデアはツアーの日ごとに、おや・こ・まごの組み合わせが変わることです。今回の企画では祖父母→おや、父母→こ、息子→まごとしています。そのように組み合わせによってツアー内容が変わり、家族旅行の定番でハワイでありそうでなかったハワイ旅行を企画しました。
 ここからは企画内容を説明します。今回、私たちはハワイ島とオアフ島の二つの島を企画対象地域に選びました。流れとしてはハワイ島3泊、オアフ島3泊の合計6泊8日(1日機内泊)をツアー期間に設定しました。この数字にした理由は、観光資源が沢山あるハワイ島・オアフ島満喫するには、最低3泊は必要だと考えたからです。そして最大の着目点は、ハワイ島・オアフ島では日ごとに三世代の組み合わせが変わるということです。その他にも、リビングのある宿泊施設(コンドミニアム)に泊まり、家族全員が想い出を共有することができること、また両親と離れ、まご単独で行動し、他国の子供たちと交流するプログラムがあることもツアーのポイントです。
 今回、企画が完成するまで沢山の苦労がありました。まず海外旅行ツアーを企画するのは初めてで、何から調べればいいか全く分かりませんでした。また私たちは就職活動と並行して行っていたので、スケジュール管理など大変苦労しました。ですので、限られた時間で、各自役割分担をして企画を考えたり、皆が集まれる時間を見つけて発表練習をしたりなど、時間を有効活用して活動に励みました。
今回の企画は全部で26チームの応募があり、その中から6チームが優秀な企画として「関空旅博」海外旅行セミナーにて、公開プレゼンテーションを行いました。私たちのチームも優秀な企画として選出して頂きました。この発表会を通じ、まず全体の感想として、他の5チームとも企画力・発想力・プレゼンテーション能力が素晴らしく、ツアーのコンセプトも明確となっていました。そして個人の感想として、準グランプリに選ばれた時は、最初は驚いて頭が真っ白になりました。その後、表彰されている時に少しずつ実感が湧いてきました。そして今まで行ってきた過程など思い返してみると、皆が一つの目標に向かってコツコツと努力してきたことが、今回の成果に表れたのだと感じました。それとやはり私たちの周りにいる方々の手助けがあり、達成することができました。清水先生を始め、私たちのツアー企画を担当して頂いた近畿日本ツーリストの方々には、大変感謝致します。この経験で得たことは、今後社会人になっても必ず活かしていきたいです。

「多くの課題を発見できた企画発表」 
4回生 夏野 未羽

 5月18日に関西国際空港で開催された『関空旅博 2013』の「学生と旅行会社でつくる」海外旅行企画でプレゼンテーションを行いました。この「学生と旅行会社でつくる」海外旅行企画は、日本旅行業協会と新関西国際空港が開催するコンテストとなっており、今年で4年目を迎えました。私は今回初めてこのコンテストに応募しました。昨年はこのコンテストを知っていながら、自分には海外旅行を企画するなんて無理だと思い応募しませんでした。今年は就職活動をしていたので、余裕がなく応募しないつもりでした。しかし、同じゼミの黒川くんと瀬尾くんに誘ってもらったことをきっかけに応募しました。
 まずコンセプトと対象地域を決めました。私は今まで韓国しか行ったことがなく海外旅行経験が少なかったので、この企画を始めたときはわからないことばかりでした。日本からの距離や時差などの基本的な知識に加え、現在の日本で人気の観光地はどこなのかを調べました。そして家族旅行の定番であるハワイで、ありそうでなかった三世代家族旅行を企画することに決めました。おや(祖父母)・こ(父母)・まご(子供達)の組み合わせを日ごとに変えるという今までなかった形の旅行を企画した理由は、二つあります。一つ目は核家族の増加でおや(祖父母)とまご(子供達)の交流の場がなくなってきていると感じたからです。こ(父母)を抜き、おや(祖父母)とまご(子供達)だけの時間を作ることで、普段と違った交流ができると考えました。二つ目は三世代で旅行すると見たい・したいことが年齢や世代によって異なると感じたからです。大人は美術館やショッピングを楽しめても、子供からすればつまらないということが起こりうると思います。そのような年齢や世代によるミスマッチをなくすために組み合わせを変えることを提案しました。そして高齢者や核家族が増加傾向にある現代社会で、この三世代旅行を通じて家族間の絆が深まればという気持ちを込めて行程を考えました。
 また今回の発表で自分たちのこれからの課題が明確になりました。他の5チームの発表を聞いてレベルの高さを感じました。内容ではデータを引用しているチームが多く、説得力が感じられました。また、コンセプトがしっかりしていたり、誰も想像できないような発想だったり素晴らしい作品ばかりでした。さらにプレゼンテーション能力の差も痛感しました。声の強弱だけでなく、話すスピードや実物を提示するなど様々な工夫があり、とても勉強になりました。そのため受賞作品に選ばれることはないだろうと思っていました。受賞作品発表で私達の企画のタイトルが呼ばれたときは、なんとも言えないほどの喜びがこみ上げてきました。発表を見に来て下さった多くの方に良い発想で面白かったと言っていただけてとても嬉しかったです。
 私は今回、このような素晴らしい場で発表できたことを誇りに思います。そしてこの企画に携わって下さった多くの方に感謝致します。お忙しい中、的確で専門的なアドバイスをしてくださった近畿日本ツーリストの方々、指導していただいた清水先生、このコンテストに誘ってくれた黒川くんと瀬尾くん、本当にありがとうございました。