清水ゼミではゼミ活動の一環として、地域で開催されるイベントのサポートを行っています。2019年4月30日から2日間、大阪市内の蒲生地区で行われたバルイベントを、企画段階から当日の実施まで、主催者や各店舗と話し合いを重ねながら運営に携わってきました。以下、学生のレポートです。この貴重な機会をいただいた「がもよんにぎわいプロジェクト」の和田様、田中様、ならびに地域の店舗の方々に心よりお礼を申し上げます。(清水)

「がもよんらすとばる」に参加して
3年生 福田朋乃果

 私たち清水ゼミ3回生は、4月30日(火曜日)と5月1日(水曜日)の2日間で行われた、「がもよんらすとばる」に参加しました。「がもよんらすとばる」とは、大阪市城東区の蒲生四丁目(がもよん)で食べ歩きや飲み歩きが行えるグルメイベントで、今回私たちはバルのスタッフとして約3ヶ月前の2月の企画段階から参加しました。イベントの準備のために、私たちはSNSチーム、新提案チーム、そしてアンケートチームと3チームに分かれて、バルを盛り上げ地域の活性化につなげるためには、何を企画しどのように運営すれば良いのかを考えました。SNSチームはチーム名のとおり、Twitter とInstagram の2種類のSNSを使用してこのバルイベントをPRしました。実際に何度も現地を訪れ、バルに参加される店舗の写真を撮影してお話を伺い、それをもとにSNSに掲載する文章を作成しました。新提案チームは、他にどのような企画を行ったらバルイベントが盛り上がるのかを考えました。実際に令和時代への意気込みを小さな紙に書いて1つのアートにするものや、シャボン玉で楽しく遊ぶスペースなどの案を提案し、その案が採用されました。またアンケートチームは、バルイベントの参加者へのアンケートと店舗へのアンケートの2種類を作成し、バルの感想や今後行って欲しいイベントなど、蒲生4丁目で行われるイベント等の期待についてのアンケート内容にしました。
 初日はとにかく楽しみながら、バルがどのようなものなのかを体験しました。本部受付け、地域内の見回り、パンフレット配りの3つの役割分担を時間ごとに担当して活動をしましたが、休憩時間になるとバルに参加されている店舗に行くなど各自も楽しむことができました。初日が終了した後、主催者スタッフの方たちとミーティングを行い、2日目に向けての改善点を話し合いました。翌日、2日目はあいにくの天気で集客もなかなか思うように出来ませんでしたが、自分たちで工夫して、商店街で声掛けを行うなどその場で実行できることを行いました。
 今回バルに参加して1つのイベントを満足いくものにする事はたいへん難しいと感じました。集客が思うようにできなかったからです。当日に駅前や商店街でパンフレット配りを行ったのですが、「また今度ね」や「もう予定があるのよ」などと、パンフレットは受け取ってくださるのですが、すぐバルに参加される方がほとんどおられなかったのです。その時に、当日ではなくてもっと事前にパンフレット配りを行っていれば効果的であったと感じました。私たちはバルの宣伝方法としてSNSが拡散力もあって良いと考えていましたが、参加者の多くはがもよんで生活さている方々なので、その参加者に合った方法で宣伝しないといけないと痛感しました。またイベントを開催する日にちも重要なので、連休中にイベントを運営する難しさを体感しました。いろいろ難しい面もありましたが、店舗で休憩をしている時や商店街で声掛けをしている時に、「がもよんのためにありがとう」や「あと少し頑張ってね」など声を掛けてくださる方もおられて、とても心が温かくなりました。私の中で満足のいくイベントにはできませんでしたが、その反面多くの事を学べたので、バルイベントの企画・運営という地域活動をすることができて本当に良い経験をすることができました。

「がもよんらすとばる」を終えて
3年生 大森唯衣

 清水ゼミの地域活動の一環として、4月30日、5月1日に大阪市城東区蒲生四丁目(がもよん)で行われた「がもよんらすとばる」という2日間開催されるイベントをサポートしました。2月に主催者と初回の打ち合わせミーティングを行ってから、その後グループごとでの現地フィールドワークを重ね、当日までSNS班、新提案班、アンケート班に分かれて準備を行いました。
 SNS班は主にInstagramとTwitterを使って店舗や「がもよんらすとばる」の宣伝を行い、新提案班は自分たちが運営できそうなことを考えて企画し、アンケート班はお客様用と店舗の店主用の2種類のアンケートの作成を行いました。
 当日は、SNSでその日の様子を投稿、本部(ガラガラ抽選)のお手伝い、パンフレットの配布、学生が企画したシャボン玉ブースと令和への意気込みを書くパネルを設置して参加者に書いていただきました。
 2日間を通して感じたことは、告知のためのPRマーケティングがうまく行えていなかったことです。私は「がもよんらすとばる」は地域のイベントとして、その地域の顧客は確立できており、外に向けての発信を行うと思っていました。しかし当日イベントを行ってみると、地域の方々にも思っていたほど認知されていないことがわかりました。当日に配布するパンフレットでバルイベントを知り、参加したいという方もいらっしゃいましたが、事前に宣伝しておけたらもっと良かったと感じました。
地域のイベントは地域の人に認知され、参加してもらい、イベントを楽しんでもらう必要があります。がもよんに住んでいる人にどれだけ参加してもらえるか、そして赤字覚悟で出店しているお店にたいして、いかにバルの常連さんや新規顧客を獲得できるかが、これからの課題ではないかと思います。また今回のイベントでは、地域に住んでいる人に向けてのプロモーションがどのように行われていたのか、私たちも協力できれば良かったのですが、もう少しそこに力を入れると参加者が増加するのではないかとも考えました。
 私たちは「がもよんにぎわいプロジェクト」というInstagramのアカウントを利用して、リアルタイムでお店のメニューやイベント情報を投稿し、情報を発信し続けました。しかし、そのアカウントのフォロワーは160人ほどで拡散力は多いとは言えません。1つのアカウントでどれだけ多くの投稿をしていても、見ている人数が少ないとその投稿は意味のないものになってしまいます。SNSによう情報発信は私たちが担当したのですが、もう少し工夫すべきだったと感じました。顧客から発信してもらう方法もあったかもしれないです。たとえば、Instagramを利用するのであればハッシュタグを使い、Twitterを利用するのであればRTを押すなど、顧客自身が発信し、抽選で何か当たるなどの方法です。ガラガラ抽選で何かプレゼントをしていたので、その景品の半分を宣伝に使い、「がもよんらすとばる」に参加する人数を増やせるのではないかと考えました。
 今回のイベントを通して、「がもよんらすとばる」というイベントの特徴を理解してうまく宣伝する方法を模索する過程で、特にプロモーション・マーケティングについて個人個人が考え工夫し実行する体験ができたことはとても貴重で、これからの研究に生かすことができる収穫がたくさんあり、ゼミ生同士の中も深まった二日間でした。