2015.8.17

塩路ゼミで造幣局見学

塩路ゼミで造幣局見学

大阪造幣局の建物

 7月9日(木)午後、塩路研究室の4年生と3年生が、大阪造幣局の見学に行きました。大阪の春の風物詩「桜の通り抜け」で有名な造幣局ですが、施設内については予約見学のみという場所です。参加学生は、はじめて目にする貨幣の製造だけではなく、造幣局の役割や貨幣の現状、桜についてなど、大阪の名所について新しい知識を多く学ぶことができました。今回はその報告をします。

造幣局で知ったこと
4年生 布廣 有紀

 7月9日に大阪市にある造幣局本局へ見学に行きました。造幣局に着いてまず、造幣局の概要やお金ができる流れについての説明を案内人の山口さんにしていただきました。説明の後、お金が実際に造られている工場を見学し、様々な種類の貨幣を見ました。この見学で知ったこと、学んだことについてまとめます。
造幣局は、財務省の注文を受け貨幣を発行しています。つまり、国が発行しているお金です。紙幣は、国立印刷局が日本銀行からの注文を受け発行しているため、国ではないのです。そして、造幣局は、大阪市を本局に、東京支局、広島支局の3か所にあります。この3か所で作業を分けて、貨幣を製造しています。私は、紙幣と貨幣は一緒に造られていると思っていたので、別々の所で造られ、別の機関が管理していたことを知って驚きました。
 造幣局の事業内容は、主に4つです。貨幣製造事業、装金事業(勲章・褒章及び金属工芸品の製造)、試験・検定事業(貴金属製品の品位証明、地金・鉱物の分析及び試験、貴金属地金の精製・品位証明)、貨幣販売事業(貨幣セット、プルーフ貨幣セットの販売)です。私が特に興味を持ったのは、金属工芸品の製造です。これまで日本で行われてきたオリンピック・冬季オリンピックのメダルは、造幣局が造っています。メダルは、日本オリンピック協会からの注文があれば造るのですが、山口さんは、「2020年の東京オリンピックのメダルの注文はまだ入っていないので、造幣局が造るかどうかは、わかりません」とおっしゃっていました。このような話が聞けて、2020年のメダルがどうなるのか、東京オリンピックのまた違う楽しみが増えました。
 案内人の山口さんの話の中に、貨幣の製造が減ってきているとありました。去年の増税の影響で、1円玉・5円玉・50円玉を3年ぶりに製造したそうです。平成23年・24年・25年の1円玉・5円玉・50円玉は、貨幣セットの分しか製造していないので、かなりレアだというのです。そして最大の影響は、電子マネーの出現です。近年、電車の切符やコンビニ、自動販売機など、今まで現金を主に使っていたものに、電子マネーが導入されています。その影響で、コインの流通が少なくなっているのです。このように、貨幣の製造は、社会環境の変化の影響を受けています。特に50円玉は、1年間の製造数が年々減っているようなので、私たちの手元にその年の貨幣が届くのは、ますます遅くなっています。
 大阪の造幣局と言えば、桜の通り抜けのイメージが強く、事業内容など知る機会がなかったので、今回見学して、造幣局・貨幣について多くの事を学びました。今後、自分の手元に届いた貨幣をじっくり見てみようと思います。

造幣局の努力の賜物
4年生 川田 奨

 造幣局は大阪市北区天満に位置し、構内に造幣博物館がある。支局は東京都豊島区と広島市佐伯区の2か所にある。1871年の創設時以来、工場内および近隣周辺に貨幣鋳造時の余剰発生ガスでガス灯を灯しており、当初は本邦初のガス灯による街灯で見物人が多数訪れている。1964年東京オリンピックや長野オリンピックの金・銀・銅の各メダル、名古屋城の金鯱なども製作され、大阪造幣局とも俗称される。造幣局では、紙幣の造幣はせず、紙幣を印刷するのは国立印刷局である。
 造幣局の主な仕事としては4つある。1円から500円の硬貨の製造の「貨幣づくり」、紫綬褒章や文化勲章などの勲章の製造の「勲章・褒章、金蔵工芸品の製造」、貴金属の鑑定をする「貴金属製品の品位証明」、プルーフ貨幣セットやオリンピックやイベントの際の記念硬貨の販売の「貨幣販売」の仕事がある。
 造幣局では、偽物の貨幣が作られないように日々研究開発を行っており、その技術は2000年に発行された2代目の500円玉に生かされています。素材はニッケル黄銅で作られており、貨幣の見える角度、光の入射角、反射角による反射光の明暗の差による技術を応用した潜像加工、大量生産型貨幣では世界初の斜めギザ、貨幣模様の中央部に微細な穴加工を行った微細点加工、髪の毛よりも細く金属彫刻における最先端技術を使用した微細線加工が施されており、デザインはあまり変化していないがよく見ると色々な点が新しくなっている。
 さらに、偽造防止効果を施した貨幣の造幣だけではなく、たくさんの人が使い、汚れていたんでしまった貨幣は、日本銀行を経由して造幣局に戻ってきます。その後、溶かし、新品の貨幣にリサイクルされていて、日本銀行が古い貨幣を回収した分、新しい貨幣を政府が発行するため、増え続けることはありません。
また、第二次世界大戦中に海上輸送ができず、金属がなくなり日本政府は、瀬戸物で貨幣を作ったことや、朝鮮戦争が始まると、材料のニッケルが入手困難になり、貨幣が発行されなくなりました。最近では、電子マネーの影響で流通が減り、平成23年から25年の3年間は1円5円50円の流通がなく、貨幣セットの分だけしか製造されませんでした。
 最後に、造幣局では、いつも使っている貨幣の偽物が出回らないように、常に偽造防止技術の開発を行い、努力していることが分かりました。貨幣にお金としての価値があるのは、国が作る貨幣を皆が信頼している証だと考えます。消費税の増税ともなって貨幣の製造は増えましたが、今後、電子マネーの更なる普及によって、貨幣の流通は減っていくかもしれません。しかし、今まで苦労をして貨幣を作り歴史を作ってきたことは、変わることはないと思います。

貨幣の不思議な力
4年生 谷口 克実

 私たち塩路ゼミは、7月9日に造幣局を見学しました。造幣局は、財務省の注文により、貨幣の中でもコインのみを生産するために、明治4年の4月4日に創業されました。コインの生産以外にも国民栄誉賞などの勲章の製造や、貴金属の品位を証明することも行っています。また、貨幣セットの販売もしています。
 見学の内容は、ビデオやパワーポイントを使っての造幣局の概要説明から始まり、その後、貨幣工場の見学、最後に造幣博物館の見学となっていました。ガイドの方の説明では、貨幣の斜めギザの意味などの貨幣に関する様々な情報を伺うことができました。工場見学では、機械で貨幣を作る工程をガイドの方の解説とともに見学することができます。工場内で働く作業員の人数は決して多くなく、機械が多くの工程をこなしていました。貨幣の生産は、機械での工程が多いため、意外にも難しい作業ではないことを知り、お金の生産は難しくはなく、お金を稼ぐことは難しいというお金の不思議な力を感じました。また、ガイドの方が、造幣局は普通のメーカーの企業と変わらず、作る商品が貨幣であると仰っていて、その話に非常に納得しました。そのお話を伺う前は、造幣局は一般のメーカーとは違うと考えていましたが、「お金」という不思議な力を持つ商品によって作られたイメージであるということがわかり、お金という概念について考えるきっかけになりました。
 そして、造幣博物館の見学では、かつて日本で使われた硬貨や、世界中の記念貨幣が飾られていて、今までの貨幣の変化を垣間見ることができ、「貨幣」というものが、いかに人類の歴史上、重要な部分を担ってきたのかがわかりました。最近は、電子マネーの普及に伴い、貨幣の生産量が減少していると、ガイドの方が説明されましたが、形のないものが、実際の貨幣の代わりにお金として扱われるということは、便利や手軽であると同時に、その利便性の裏のデメリットについても深く考えなければいけないと思いました。貨幣の生産が減少していく中で、その貨幣に価値を見出し、その貨幣を通販で購入し収集する人々が意外にも多くいたことが、驚きでした。
 現在4回生である私は、来年から社会人として社会で働くことになります。これまでの学生としての生活とは違い、ビジネスとしてお金を扱う機会が多くなると思います。今回、造幣局の見学を通して、大学を卒業する前にもう一度お金について考える良い機会に恵まれ、今後社会に出るにあたって視野を広げることになったのではないかと思いました。

貨幣製造の現状
4年生 伊藤 豪士

 7月9日の水曜日に、私たちは独立行政法人造幣局の本局を訪れました。造幣局は、大阪に本局を持ち、東京都及び広島市に支局を持つ独立行政法人です。
造幣局の持つ使命として、
? 純正画一で偽造されない貨幣を、合理的な価格で安定的かつ確実に供給すること
? 国の文化を象徴する記念貨幣及び技術やデザインを工夫した収集用貨幣セットを販売し、国民の多様なニーズに応えること
? 練達した技術により、国家・社会への功績を称えるに相応しい重厚で品格のある勲章や褒章を製造するとともに、精巧で美麗な金属工芸品を製造して国民に魅力的な製品を提供すること
? 高度で確実な技術により、公的主体として品位証明及び精製、分析のサービスを行うこと
を通じて、国民の貨幣に対する信頼の維持と国民生活の向上に寄与することを使命とする。(独立行政法人造幣局HP)とあります。
 造幣局で作られるものは、500円・100円・50円・10円・5円・1円といった貨幣が主になります。私たちが訪れた際に製造されていた貨幣は10円だけでした。10円だけしか製造されていなかったことにも理由があるようで、現在は電子マネーでのやりとりが増えてしまい、現金の市場における流通が以前よりも少なくなってしまったことが原因とのことでした。このことから、年々貨幣の製造量は減ってきているようです。最も製造が盛んに行われる時期が、年末から年始にかけての年越しのシーズンです。この時期に製造された貨幣が巡り巡って自分のもとにやってくるのは、早くても5月くらいになります。しかし、毎年製造された貨幣を年代ごとにコレクションしている方も多くいるようで、今では未使用の貨幣をケースに収めた貨幣セットの販売なども行われています。また、造幣局で作られる貨幣は、日本通貨に限られているわけではありません。開発途上国など、技術や設備がまだ整っていない国では、自国の貨幣を製造することができません。そういった国からの発注を受けて、造幣局では他国の貨幣も製造しています。本局では、最近までバングラデシュ政府からの発注を受け、2タカ貨幣(2013年銘)を5億枚製造していたそうです。
 貨幣の他には、勲章・褒章の製造、貴金属製品の品位証明なども行っています。造幣博物館では、これまで製造された貨幣や、古くは安土桃山時代の金貨に至るまでの貨幣の歴史を、実物を見ながら感じることができるようになっています。カラーで造られたご当地コインや、ディズニーキャラクターの刻印された貨幣、立体的に造られた貨幣など、様々なデザインの貨幣を見ることもできました。
 今回、造幣局に行って貨幣の現状をよく知ることができました。ネット社会とまで言われるようになった現在で、その影響が造幣局にまで及んでいたことについては、ここを訪れなければ知ることがなかったと思います。高い技術を持ちながらも、それを発揮する機会が失われていくというのは寂しいことです。これからますます電子化が進んでいく中で、目に見えるお金としての貨幣及び紙幣の重要性・必要性について考える良い機会となりました。

参考HP
独立行政法人 造幣局 (http://www.mint.go.jp/enjoy/toorinuke/sakura-osaka.html)

貨幣が持つ様々な価値
4年生 赤坂 貴之

 7月9日にゼミの課外活動で、大阪府大阪市北区の造幣局本局を訪れました。造幣局本局では工場見学と造幣博物館見学ができます。地下鉄谷町線天満橋駅から徒歩15分ほどで造幣局へ着きますが、私自身初めての訪問でしたので、方角は造幣局側へ向かっていたのですが、正門とは別の関係者用の入り口まで歩いてしまいました。造幣局の敷地と住宅地が入り混じっているので、正門まで行くのにかなり時間がかかってしいました。いざ造幣局の正門まで着くと、やはり警備がしっかりしていて、来客の予約をしている人しか入れないようになっており、警備の人に来訪を告げてから関係者用のバッジをつけて局内を周ることになっていました。
 造幣局内へ入ると、左手にツアー参加者用に設けられたシアタールームがあり、約30分間、造幣局の歴史や造幣局ではどのような事が行われているか、現在はどれ程の貨幣が作られているか、などを簡単に説明した映像を見ました。最近では電子マネーの発達等により、貨幣の製造枚数も年々減っており、平成元年の頃に比べ約4分の1にまでなっていることがわかりました。
 シアタールームを出て、造幣局で毎年恒例の「桜の通り抜け」の道を歩きました。ガイドさんの説明によると、桜木の種類は毎年一種類ずつ増えているらしく、毎年大勢の観桜者が訪れています。
 次に貨幣を作っている工場見学です。工場と言っても見学用の廊下を設けており、直接工場の中に入ることはできません。そこで私たちはガイドさんの案内の下で見学することになりました。私たちが訪れた頃は十円玉しか製造していませんでしたが、まるでコインゲームのコインが溢れ出てくるような製造過程を見ることができました。造幣局内で働いている方はいつも溢れ出てくるようなお金を見ているので、お金の感覚が麻痺してくるという話もありました。
 工場見学を終え、エレベーターを使って造幣博物館へ入りました。造幣博物館では日本の貨幣だけではなく、世界各国の貨幣、記念貨幣を展示しており、また製造工程を分かりやすくパネルで説明しています。展示されている貨幣のほとんどは勿論見たことがなく、たくさんのバラエティ豊かな貨幣がたくさんありました。特に私が興味を持ったのは、パズルコインと圧印前の貨幣の展示でした。パズルコインは名前の通りパズル型のコインであり、2007年にリベリアで造幣されたものでした。調べてみるとリベリアは珍しいコインの宝庫と言われているそうです。そして、圧印前の貨幣は「円形」と言われており、そのままの状態では勿論お金としての価値はありません。円形に縁をつけ、焼鈍した後に圧印し、ようやく貨幣として完成するという過程を初めて知りました。
 私たちが生活している中で欠かせない「お金」が作られている所はどんなところなのかまったく知らずにいましたが、厳重な警備の下で作られていることが分かりました。予約をしないと入れない施設になっているので貴重な訪問となりました。現在では電子マネーが発達し、造幣されている数は少なくなっていますが、普段利用するお金だけでなく、記念として造幣される貨幣は国民誰もが興味を持つものだと思います。地方自治法施行記念貨幣や新幹線鉄道開業記念貨幣などは予約がいっぱいですぐに完売するほどだそうです。誰もが普段見ないお金を見ると集めたり飾ったり、お金としてではなく一種のコレクションとしての楽しみもあると感じました。

日本貨幣、コイン、造幣局見学
4年生 陳劭桓

 大阪造幣局は桜の名所として、観光客に知られています。造幣局の南門から北門の通りの両側に約130種類の桜が植えており、桜の通り抜けとして有名です。毎年の4月にこの百種類のさくらが満開となり、大勢の花見客が訪れます。今回のゼミでの造幣局見学は造幣局の庭園で花見ではなく、造幣局の中の造幣工場という貨幣を作る現場に入り、普段日本で使う”お金”いわゆる”日本円”を作る様子を見ました。
 造幣局は名前通り、百円玉や十円玉など貨幣を作るところです。お札の一万円や千円札は大阪造幣局ではなく東京にある国立印刷局で印刷されます。大阪造幣局の見学は造幣工場と貨幣博物館の2カ所に大きくわけられます。造幣工場は全自動のロボットが貨幣を作る過程を見たり、観察することができました。貨幣博物館とは日本の歴史上、使われた貨幣と世界各国のさまざまな貨幣が展示されてます。
 台湾出身の私は、今年が日本在住5年目ですが、日本円を使う機会は新台湾円より圧倒的に多いです。日常生活の消費行為からアルバイトのレジ開設と締めなどで、お金を触ることが多いからです。特に小売店の土日には1日の売り上げ額が百万円を超え、レジ締めに大量な貨幣と紙幣を計算、確認する事が多くあります。私にとって金銭の貨幣と紙幣は、その数字を意味するのみとなっています。
 今回の造幣局見学で、はじめてお金を作る現場を訪ね、貨幣ができるまでのストーリーを教えてもらいました。金属で作った貨幣は本質的な面で見ると、工芸品と財物の両方を兼ねるものです。財物面には貨幣を代表する金銭価値としてその時代の経済や消費習慣が反映され、工芸品面にはその時代の文化や貨幣発行者の象徴、貨幣使用者に共通の文化などが反映されます。貨幣は、金銭の価値だけでなく、その背景に多様な意味があり、とても深みのあるものだと考えさせられました。

造幣局を訪れて
4年生 檜山 瑞穂

 7月9日、大阪市北区の天満にある造幣局にゼミで見学に行きました。大阪の造幣局といえば、関西地区に住んでいる人なら大抵の人が桜の通り抜けを最初に思い出すでしょうが、今回は造幣局の工場見学をしました。今回の見学で学んだことを紹介します。  まず初めに小さな部屋で簡単に造幣局についての説明がありました。全国に造幣局は3か所あり、大阪のほかに東京都と広島県にあります。そのなかでも大阪府にある造幣局が本局となります。造幣局では紙幣は製造しておらず、貨幣のみ製造しています。ガイドさんの説明で初めて知ったことは、財務省から注文を受けて初めて製造に取り掛かるということです。また紙幣は造幣局ではなく、国立印刷局で発行していることも初めて知りました。ちなみに紙幣は財務省ではなく、日本銀行からの注文で製造されています。普段当たり前のように手にしている貨幣や紙幣がこのような仕組みで製造されていることにまず驚きました。さらに驚かされたのは、造幣局では貨幣以外にも製造していることです。まずは勲章の製造です。勲章とは1国家や公共に対する勲功・功労を表彰して国から授けられる記章のことです。こまかなデザインで尚且つ七宝焼きなのでほとんどが手作業のためとても時間がかかるそうです。そのほかには金属工芸品も製造しており、日本で開催されたオリンピックのメダルや、平成になってからは国民栄誉賞も製造されています。製造だけでなく造幣局では、指輪などの貴金属製品の品位証明も行っており、造幣局で品位証明されたものには日本国旗のマークがしるされています。  続いて工場を見学するために工場に移動して実際に感じたことは、稼働している機械が想像以上に少なかったことです。事前の説明でも、現在流通している貨幣は昔に比べ少なくなっており需要も低くなっているため、注文される数も少ないそうです。原因は電子マネーの普及です。電子マネー化が進んだことによって貨幣を使用する機会が減少しているのです。50円玉、5円玉、1円玉に関しては過去3年製造しなかったそうです。私は、コンビニでアルバイトをしているのですが、実際に電子マネーで支払う人が多いのでとても納得できました。  電子マネー化が進むことで貨幣の製造は減少していますが、造幣局では記念貨幣というものを発行しており、今年の年号が入っている貨幣をセットにして販売したり、各都道府県に合わせたデザインの記念硬貨や北陸新幹線開通記念としての硬貨も製造販売しています。新幹線の記念硬貨に関しては人気殺到ですぐに売り切れてしまうそうです。流通が減少するなかでも、記念硬貨などを積極的に製造、販売することで貨幣の需要は保たれているのだと今回の見学で学びました。

造幣局の秘密
4年生 三田 剛志

 7月9日に私はゼミで造幣局に行きました。造幣局では約2時間の間に従業員の方からの説明の後、ビデオ、工場見学、自由見学をしました。
造幣局では6種類の貨幣を製造しており、貨幣の製造、勲章、指輪などの貴金属製品、貨幣セットの販売4つの仕事があります。貨幣の製造では決められた数だけを造る事や、記念貨幣を造ったりします。勲章は国家に功績があった人に与える物で最長で何ヶ月の月日をかけてほとんど手作業で造ります。また勲章を造る技術を応用して金属工芸品も造られています。広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった方に対して、その栄誉を讃えた者に与えられる国民栄誉賞や日本で開催されたオリンピックなどが製造されています。国民栄誉賞は王貞治やなでしこジャパンなどが受賞しています。
 また、指輪などの貴金属製品には3つのホールマークの日本の国旗、純度、品位3つが彫られています。貨幣セットの販売では1円玉、5円玉、10円玉、50円玉、100円玉、500円玉と今年の干支のマークがしたコインの計7枚が入っています。最近ではカード、電子マネーでコインの使用が少ないことや自動販売機で使えないこともあり、平成23年〜25年の3年間では1円玉と5円玉が製造されず、貨幣セットの販売のみであった為、プレミアム価値がつけられてコインを集めている人にとっては非常に価値のあるお金になりました。
ビデオではお金の材質や潜像加工を施し、見る角度によって数字が見え隠れする方法など様々な詳しい説明がされました。また、お金の大きさの違いには目の不自由な人が判断出来るように配慮されていたり、大きさだけではなく、ギザギザ等触り心地でも判断できるように工夫されていることを知りました。
 工場見学ではあまり作動していない機械も多く、遠くから見ることしか出来ませんでしたが、ビデオを見たこともあり、ある程度理解はできました。1円玉の製造にかかる正確なコスト等は従業員などにも教えてもらえない秘密情報という事を知り驚きました。自由見学では今までのお金の流れや歴史、実際の金塊に触ったり、従業員の女性が運びやすいように10キロまでしか貨幣を詰めないなど様々な工夫がされていることを知りました。お金の材質や大きさなどを判断する機械もあり、体験してみました。
 今回の見学では、私の人生の中で二度とないだろう体験をする事ができました。カードや電子マネー等の普及が進むと、将来的に改札やバス等、クレジットカード1枚で済ませる事が出来るようになったときに通貨はどのようになっているのか興味を持つようになりました。

造幣局の意外な仕事
3年生 室島 奈央

 7月9日に大阪造幣局に見学に行きました。初めて行きましたが、造幣局では貨幣のみ製造されていて紙幣は国立印刷局が製造しているそうです。
 初めに造幣局での貨幣の製造工程のビデオと造幣局についての説明をしていただきました。造幣局で製造されている貨幣は財務省からの注文によって製造されていて、全国に3か所工場があります。私たちが普段から使用する流通貨幣はもちろん、その他にも、記念貨幣や勲章、褒章も製造されているそうです。貴金属製品の品位証明も造幣局では行われているそうです。造幣局で貴金属製品の品位試験を行い、この試験に合格したものには、マークが打刻されその品位を証明してくれます。家に貴金属製品を見つけた際には打刻されているか確認してみたいなと思いました。日本で開催されたオリンピックのメダルも造幣局が製造していたそうで、貨幣だけでなく他にも様々なものを製造したりしていることが分かりました。最近は、電子マネーが多く利用されているため貨幣を使う人が減っており、貨幣の製造も減少しているそうです。特に1円、5円、50円にいたっては利用率も少なく、平成23年から25年の3年間は製造されていなかったそうです。
 次に製造作業がされているところを見学させていただきました。この日は10円玉が製造されていました。ほとんどが機械によって製造されていました。作ったばかりの100円玉が展示されていましたがピカピカのきれいな貨幣で自分のものと交換したくなりました。今年の年号が入った貨幣をまだ見たことがないのではやく自分の手元にほしいなと思いました。
 造幣局には博物館もあり、見学させていただきました。昔のお金が数多く展示されていて時代によって貨幣の大きさや形がそれぞれで昔からお金が使われてきたということが分かりました。他にも多くの記念貨幣が展示されていました。都道府県ごとにデザインの違う貨幣はその土地の有名なものが柄になっていました。ちなみに私の出身地石川県の記念貨幣は「兼六園の雪つり」と「ことじ灯篭」が描かれていました。他にもスターウォーズが描かれたものもありました。イギリス王室の方々の顔が描かれたものもあり、様々な記念貨幣を作っていることがわかりました。
 造幣局に行く前、お金は毎日たくさん作られていると思っていました。しかし、注文がない限り製造されていなかったり、機械での作業が多かったり、貨幣以外にも製造していたりと身近なお金と造幣局について多くのことを知ることができました。

お金の意味を考える
3年生 元塚 友美

 私達塩路ゼミは、7月9日に3回生、4回生の合同ゼミで、大阪造幣局の見学に行きました。普段私達が当たり前のように使用しているお金はどのような工程で、どれくらい製造されているのか、また、お金以外にも製造しているものはあるのかを見学してきました。
 はじめに、造幣局の従業員の方から、歴史や業務、貨幣の製造工程についての話を聞き、次に工場見学、博物館見学と続きました。造幣局は、明治政府が幕末の貨幣制度を正すため、先進国に劣らない貨幣を製造するために明治4年4月4日に開業し、今年で144年目を迎えました。この年数を聞いても歴史の長さを感じますが、その中でも私が最も歴史を感じたのは、桜でした。造幣局は、桜の通り抜けで大変有名であり、テレビなどでも報道されています。実はこの桜、1883年頃から毎年1種新しい品種を植えていて今年で132種もの桜が咲き誇っているそうです。その話を聞いて桜の木々達を見ると、今まではただ綺麗としか思わなかったけれど、長い月日をかけて少しずつ増えてきたと思うと、深い歴史を感じることができました。次に業務として、貨幣の製造だけでなく、品質の査定や貨幣セットの製造、販売、そして勲章やメダル、盾の製造です。貨幣関係のみの業務だと思っていたので、勲章や日本で開催されたオリンピックのメダルや各都道府県の記念メダル、そして国民栄誉賞の盾の製造もされていることに驚きました。造幣局では、貨幣だけでなく、私達が良く知っている物も製造しているのだと学びました。工場では貨幣の製造工程を実際に見る事ができ、博物館では昔の貨幣やメダル、銀行に袋づめで持って行く時の重さを体験することができました。
 造幣局の見学を終え、普段当たり前のように使っている貨幣の製造や歴史について知ることで、お金の意味を認識しました。また、近年の電子マネーの発展により、貨幣の製造量が減少しており、もしこのまま電子マネーが発展し貨幣の製造量が減少し続ければ、製造がゼロになる可能性もあります。この事を考えるとますます今使っているお金の重要性を感じました。

2度目の大阪造幣局
3年生 手塚 夏紀

 7月9日(木)3・4年合同ゼミで大阪造幣局に見学に行きました。工場見学の最初にビデオを見ました。造幣局とは、ここ大阪が本局で、東京・広島と3局しかありません。しかも紙幣ではなく硬貨を作るところです。ただお金を作るのではなく、国から「今年はこれくらい作ります」と依頼されてからお金を作るそうです。その他にもお金だけではなく、つい最近のことだそうですがオリンピックメダルや地方記念硬貨(¥1000)などを作っているそうです。私たちの生活には欠かせないお金の製造工程や私たちの手に届くまでの流れなどを教えていただきました。
 次に工場見学です。お金を作るのに欠かせない材料は大阪ではなく広島の造幣局で作られ大阪に運ばれるそうです。何段階ものさまざまな工程をへて最終チェックを終えたお金はすべて機械で袋詰めされ各地の郵便局や銀行に送られます。
 お金を作るのにもさまざまな工夫があります。500円玉の淵のギザギザや50円・5円玉の穴や、昔に関しては10円玉の「ぎざじゅう」と言われたお金はすべて目が不自由の方たちのための工夫だったのです。私たちが小さいころは「ぎざじゅう」は珍しいお金と思って集めたりもしたものです。その他にも500円玉は偽造防止のために「00」のころには角度によって「500」という数字が浮かびあがる仕組みなのです。
 時代によって工場の人員は減り、現在では機械の作業がほぼ基本です。実際に工場見学をしていると人を見かけたのは4、5人程度です。造幣局の採用人数も年々減っているそうです。工場見学に来ているにも関わらず、時代の変化を感じました。
 工場見学が終わると博物館を見学しました。日本のこれまでのお金の歴史についての展示がたくさんあり、一部は外国のお金も展示されていました。
 私は、小学生の時に造幣局の工場見学に行きましたが、小学生の時に見たのと、大学生になって見るのは違う視線であることがわかり、改めて学びなおすことができました。
 終わりに、大阪の造幣局は毎年3月になると桜の通り道として有名です。造幣局の桜は毎年、毎年違う桜の木を一本ずつ植えていると聞き驚きました。そのほかにも、今年作ったお金を記念として買えることです。お金をお金で買うのは少し違和感がありますが、これが意外にも人気があるそうで集めたりする方がいるそうです。お金を作る材料で作ったしおりなども売っていました。
 機会がなければ行くことのない造幣局ですが、ゼミ活動を通じて再び見学できたので、これからの経験に活かせたらと思います。

硬貨の見学
3年生 道江 珠里

 7月9日に3回生と4回生の合同ゼミで造幣局へ行くと聞いたとき、造幣局のことをよくわかっていませんでした。しかし、造幣局へ実際に行ってみると初めて目にするものばかりであり、知識も身につきとても興味がでてきました。
 まず初めは、案内をしてくれる方が造幣局についての説明をしてくださりました。説明してもらいながら造幣局のパンフレットを見るととてもわかりやすく、知らないことが多くても内容が理解できました。その説明の中で、造幣局ではオリンピックのメダルや賞のメダルなどを依頼されて作っているということを知り、造幣局は硬貨だけを作っていると思っていたので驚きました。話を聞いて特に印象に残っていることは、年が変わるたびに新年の硬貨が全種類一つずつケースに入れられ販売されていることです。毎年硬貨のセットを買うことを楽しみにしている人も多く、少しの間で売り切れてしまうそうです。
 次に硬貨が作られる過程の見学をしました。硬貨が作られる最初から最後まで見入るほど迫力があるものでした。硬貨を作っている機械も様々で、私たちが見るとどれも同じような機械に見えましたが、一つ一つ異なる作業をするものなので、どのような機械なのか興味もでました。
 最後に展示を見ました。入口では時代別の多くの種類の硬貨が展示されていて一つ一つ時間をかけて見ました。歴史の教科書にものっていた硬貨が多くあり、懐かしい気持ちになりました。特に身を乗り出して見たものは、キャラクターや映画、有名な人物が描かれている硬貨です。知っているものばかりで、また好きな映画のものもあったためしばらくの間見ていました。ワールドカップにものやオリンピックのものもあり、造幣局がどれほど多くのところで求められているか改めて考えさせられました。また、どのぐらいの人数で、どのように作られているのかとても興味をもち、見てみたいと思いました。
 造幣局にいた時間は短かったですが、勉強になることばかりで新しいことを多く知ることができました。