塩路ゼミ3年生の韓国調査旅行

国際観光学部 塩路研究室3年生の6人が、夏休みに韓国に調査旅行に行きました。各自が個別の調査テーマを設定して現地で観察、体験しました。今回は、コロナ禍を経て、学生たちの中には初海外という人もいて、現地での新しい体験なども含めて報告してもらいます。

初めての街「ソウル」
3年生 藤澤 斗葵

 8月29日から9月1日の3泊4日でゼミのメンバーと韓国に行きました。韓国に行くにあたって、私は韓国の観光地に焦点を当てながら下調べや現地調査をしました。
 韓国でまず東大門駅にある広蔵市場を訪れました。広蔵市場は1905年に出来てから、100年以上の歴史を誇る市場ですが、今では現地の人はもちろん、観光客で溢れかえっていました。ここではこの市場で有名なユッケや1度食べると病みつきになり止められなくなる美味しさという由来からきている麻薬キンパ、緑豆という豆をチヂミの生地に練り込んで作る緑豆チヂミ、揚げドーナツなど有名な食べ物をたくさん食べました。
 夜には東大門のショッピングエリアを歩きました。ショッピングエリアでは化粧品や食料品などはもちろんですが、服や靴などが多く売られていました。また普通の販売だけでなく、ライブ配信を行いながらネット販売をしている店が多く、日本とは異なる光景が広がっており、新鮮でした。
 次の日には明洞を訪れました。明洞は観光客が訪れる街の代表のひとつで、韓国語よりも外国語が飛び交っていました。明洞で特に印象に残ったのは食べ物を売っている屋台が多く並んでいたことです。チーズハットクやおでん、たまごパン、トッポギなど多くの韓国料理が売られていました。食べ歩きをしながら、買い物を楽しめる環境が整えられており、工夫されているなと感じました。
 ロッテワールドという韓国の遊園地にも訪れました。ロッテワールドとは世界最大の屋内テーマパークで、アドベンチャーなど乗り物があるのはもちろん、民族博物館や韓国最大規模のアイスリンク、ソウルスカイと呼ばれるタワーなどが合致した複合施設のことです。今回はロッテワールドアドベンチャーという遊園地を中心に楽しみました。日本のユニバーサルスタジオジャパンやディズニーランドとは違う世界観でとても新鮮でした。
 今回の韓国旅行で多くの観光地を回りました。日本の観光地より韓国の観光地では建物の色がとてもカラフルで、高い建物が多いように感じました。また日本よりも多言語看板が多く設置してあり、店員の外国語への対応が素晴らしく、特に日本語に長けているようにも思いました。このように韓国の観光地では取り組み方や観光客への接し方などがかなり優れていると感じました。次にまた韓国に行く機会があったら、ソウルだけではなく、少し離れた釜山などにも訪れ、日本の都会から離れた観光地と韓国におけるソウルと地方の違いも感じてみたいです。

日本と韓国の文化の違い
3年生 京谷 胡李

 2023年8月29日から9月1日まで私はゼミのメンバーと韓国へ行き、3泊4日でまち歩きを行いました。東大門や明洞、江南を訪れました。
 電車の本数は日本とはあまり変わりませんでしたが、料金は日本に比べ安価で、チケットは切符ではなくカードが用いられており、改札を出て隣にある機械でカードを入れると50ウォンが返金される仕組みになっています。改札のゲートは日本だと自動改札装置なのに対し、韓国だと回転式ゲート機が用いられていました。電車内には優先席が日本と同じようにありますが、そのほかに1席の優先席があり、車内が混雑してもその座席は空いていることが多くありました。また、車内で日本だと電話することは良くないとされていますが、韓国だと電話している人がいました。
 バスの料金の支払いは日本だと降りる際に支払う方式が多いのに比べ、韓国では乗り込む際に支払う仕組みであり、夜中でも利用することが出来ました。タクシーは日本に比べて多いですが、ネットで予約をして利用するため捕まりにくいと感じました。しかし、料金も安価で気軽に利用することが出来ると感じました。どの時間でも人通りや車の交通量が多く、バイクには荷台のついた三輪車が多かったです。 
 夜中に営業している飲食店や雑貨屋、ショッピングモールがあり、飲食店や雑貨は夜中でも客が多かったです。ショッピングモールでは商品を売っていますが、主にネット配信などで商品を紹介し、販売していることが多いと感じました。また、韓国では一つ購入すると一つおまけされる「1+1」や、二つ購入すると一つおまけされる「2+1」と表記された商品がたくさん陳列していました。テレビのCMでは日本だと俳優が起用されることが多いですが、韓国だと人気のアイドルが起用されていることが多いようです。屋台の列がある場所に行くと、食べ物や飲み物は日本の屋台に比べて安価だと感じました。大通りに並ぶ店のドアは大きくどんなものが売っているのか書かれていて、遠くからみても何を売っている店なのかが分かりやすかったです。
 実際に韓国を訪れて、高い建造物がたくさんあり、日本語が通じ話せる人が多かったです。決済方法はカードが多いことも分かりました。また、夜中に営業している店が多く客も多いことや、トイレでトイレットペーパーは流すことが出来ず、ごみ箱に捨てることなど知っていることもありましたが、道にはゴミ袋が色々な場所に放置されているなど、実際に体験したことでイメージしていたものとは少し違うことが分かりました。
 今回の韓国で行ったまち歩きによって日本と韓国の文化の違いを学ぶことができ、さらに興味を持つことが出来ました。今回のまち歩きを活かして、今後のまち歩きでは、イメージと現実がどのように違っているのかなどを実際に歩いて発見していきたいと思います。

ユニークで面白い東大門の街
3年生 奥野 陸希

 私たち塩路ゼミのメンバーは、夏休み期間にアメリカ、韓国、オーストラリアへ、調査旅行を実施しました。その中で私は6人のメンバーと共に2023年8月29日から9月1日までの4日間、韓国チームとして韓国へ行きました。
 私たち韓国チームはソウル駅から4駅ほど離れた東大門歴史文化公園駅の街にあるホテルに宿泊し、4日間過ごしました。そこで主に東大門の街並みを歩き、発見したことや日本との街並みの違いなど、韓国に行ったことで新たに学ぶことの出来たことについて述べていきます。
 東大門は韓国の中でも「眠らない街」として知られ、日本人をはじめとした観光客に人気のスポットです。そこで、夜の東大門の街をまち歩きしました。まち歩きをし始めて最初に訪れたのは東大門歴史文化公園駅周辺にある東大門デザインプラザです。ここは2014年に完成した博物館で、歴史文化公園と一体となったこの施設は、近未来的でユニークな外見で、夜はライトアップがされていたことで幻想的な雰囲気でした。その後、韓国で最も歴史のある広蔵市場に行きました。広蔵市場は、商店街のようなところに約5,000の店舗が並び、韓国料理などを楽しむことが出来る市場です。そこではチジミやキンパをはじめとする韓国料理や日本では食べることの出来ない牛ユッケと牛レバ刺しの上に生きたまま切られたタコがのった「ユッケタンタンイ」という伝統食を楽しみました。
 日中は、観光地とは違った東大門のまち歩きしました。観光地以外の東大門の街並みは一見、日本の街並みと変わらないように見えて沢山の違いを発見することが出来ました。例えば、道には日本の祭りの時しか見ないような屋台が連なるように並んで、アクセサリーやキーホルダーを売っていたり、人通りの多い道に唐辛子を乾燥させるために干していたりと日本ではなかなか見ることのない光景がありました。
 次に、東大門の歴史的建造物である興仁之門に向かいました。興仁之門は、李氏朝鮮時代の韓国である漢陽を取り囲んだ城郭の門で、そういった歴史的建造物の周りには韓国の伝統衣装であるチマチョゴリを着た人々がいました。日本にも、着物を着て街を歩いている人がいますが、それとは違った形や色遣いなどの魅力を感じました。
 私自身、韓国に行ったことがなかったため、韓国については美容大国というイメージしか持っていませんでした。しかし、韓国でのまち歩きを終えたころにはそれ以外にもたくさんの魅力に気づき、韓国の文化に興味を持つことが出来ました。
 日本とは違った食文化や生活、ユニークで幻想的なところもあり、道に野菜を干している素朴な街並みなど、まち歩きをしていて常に楽しむことが出来ました。今後、海外に旅行に行く際は、この韓国に行った経験を活かせるようにしたいです。

日韓の食文化の違いについて
3年生 福山 星汰

 私たち塩路ゼミは、夏休みに数班に分かれて海外調査旅行を行いました。オーストラリア、アメリカ、そして私は韓国に行き、現地調査に向かいました。8月29日から9月1日までの4日間という短い期間でしたが、十分に散策して見聞きできたと考えています。この4日間で私が驚いたことは日本と韓国の食文化の違いです。
 韓国初日は、東大門(トンデムン)に散策に向かいました。東大門では、巨大なファッションビル、数多くある屋台などが有名で、深夜から明け方まで賑わうことから「眠らない街」というように呼ばれています。日本で屋台といえば、祭りや花火大会がイメージされると思いますが、そういった縁日でもないにもかかわらず、屋台が数百以上ある光景に驚きました。また、金魚すくいや射的などの娯楽の屋台はなく、チヂミやチキンといった食べ物の屋台だけで、食べ歩きが好きな私はとても満足できました。そして、一つ一つの値段も安く、日本では500円以上するチキンでも、韓国では3,000ウォン(300円)という安価で売られていたことにも驚きました。しかし、安いと感じたのは屋台だけではありません。
 3日目に向かった江南(カンナム)では、屋台の食べ歩きではなく、焼き肉屋に入りお腹を満たしました。肉は大きく、多く、厚く、安いといった内容で、とても満足できました。日本では食べ物を基本的には残さないというのは暗黙のマナーですが、江南では焼き肉屋のほとんどの席で食べ残しがあり、その点は日本の方が良いなと感じました。しかし、韓国では基本的に全部食べる必要がなく、少し残す程度が「十分に足りた」という意味らしく、日本との食事文化の違いを学びました。
 食べ物だけではなく、化粧品やコスメも安価で購入できるので、女性がなぜ韓国コスメが好きなのかを知ることもできました。日本にも安価な化粧品はありますが、韓国では安価な化粧品の数が多いということもわかりました。
 また、韓国では日本語を話すことができる方が多く、日本語で商品の説明をしてもらったり、客引きをしていたりしていて、多言語の使用があまり見られない日本との違いを思い知らされました。そういった経験から、私も韓国語に興味を持ち、簡単な会話程度を覚えた方がいいのかもしれないと考えました。
 今回の韓国での海外調査旅行で、韓国と日本の食文化だけではなく、韓国の人々の人柄の良さや文化の違いを知ることができました。実際に訪れてみないとわからない、人々の温かさなど、偏見だけで判断してはいけないと改めて考えさせられました。4日間という短い期間でしたが、もっと長くいたいと思うほど素敵な場所が多く、行くことができなかった地域が多くあるので、数年後にまた行きたいと感じました。