塩路ゼミ1年生が大阪フィールドワーク

 2021年7月17日に、国際観光学部 塩路研究室1年生10人が、大阪で初めてのフィールドワークを実施しました。大阪くらしの今昔館、黒門市場、大阪城を訪れ、戦国時代から江戸、明治、大正、昭和の大阪の人々の暮らしと現在の観光の状況を実際に見て学びました。今回は、1年生が初めて行ったフィールドワークの報告をします。

大阪の歴史に触れることができた一日

1年生 住本 悠樹

 私たち塩路ゼミは7月17日、大阪市内でフィールドワーク(以下FW)を行いました。その際の様子を報告します。まず、私たちは、天満駅から徒歩7分の場所に位置する「住まい情報センター」の8階、9階にある「大阪くらしの今昔館」という博物館に行きました。そこではビルの9階から8階にかけて江戸時代から昭和時代の大阪の町並みが展示されています。
 9階では江戸時代の大阪の町並みの一部が実寸大のジオラマで精巧に再現されており、まるでその時代に迷い込んだかのような錯覚に陥ってしまいます。しかし、建物の中に作られているジオラマであるため天井があり、「コロニー」のような内部構造になっているため、私は少しだけ未来を感じました。このジオラマの中では1日のサイクルが約45分間で行われ、短時間で朝から夜の移り変わりを楽しむことができます。また、その中で起こる花火や火事などの特殊な演出も見ることができます。私たちは花火を2回、火事を1回見ることができました。私たちが滞在している時は、この中で2日が経過していたようです。
 このジオラマは非常に精巧に江戸の大阪の町を再現しているため、かつての大阪にはどのようなものがあったか、そこに住む人々はどんな生活をしていたのか、色々なことを学ぶことができます。例えば、一般人の家の近くには食事の際に捨てられた貝の殻がそのまま捨てられていたり、かまどを使った際に煙が充満しないように天井が高く、そして煙を逃がす小窓が設計されていたりと、その時代の人々の暮らしを垣間見ることができます。ジオラマの入り口付近には当時の風呂屋を模した建物があり、その中にあるシアターでは、映像から江戸時代の大阪を知ることもできます。ちなみに、このジオラマは10階から展望することもでき、高い場所から大阪の町を見下ろすこともできます。
 1つ下の階の8階では、明治時代から昭和時代の大阪のジオラマが展示されています。こちらでは先ほどの江戸時代のジオラマとは異なり、全てがミニチュアで再現されています。このエリアは地面に大阪の地図が大きく印刷されており、大阪の主要都市や建物の場所を一望できます。他にも、ミニチュアが発光するなどのギミックもあり、とても楽しめました。
 天神橋筋商店街で昼食を済ませて次に私たちが向かったのは、日本橋駅から徒歩5分の場所に位置する「黒門市場」です。ここは大阪を代表する商店街で、約580mに渡って150~160の店舗が並んでいます。魚市場や飲食店が数多く並んでおり、お手洗いの看板は外国人旅行者の方でもわかりやすいように5ヶ国語で書かれていました。本来ならばここは外国人旅行者で溢れ返っており、地域の人が買い物できないほど繁盛していたそうですが、今回のFWではそれを一切感じられず、外国人旅行者を1組しか見かけることはありませんでした。むしろ地域住民の方にすらあまり会えませんでした。
 塩路先生のお話によると、「2年前のフィールドワークでは外国人旅行者で埋め尽くされていた」とのことです。確かに2年前の2019年はインバウンド旅行者数が過去最多の2008万人を記録しています。ここにも新型コロナウイルスの影響が及んでおり、少しやるせない気持ちになってしまいました。塩路先生によると、2年前は外国人向けの巨大なステーキが刺さったアメリカンな串焼きが売っていたそうなので、見てみたかったです。
 最後に私たちが向かったのは、「大阪城」です。森ノ宮駅を出てすぐ目の前にそびえ立つその城は天守閣まで登ることができ、現在の大阪の街を上空から一望できます。まるで将軍になった気分がしました。そして、そこから階を下るごとに、城の主である豊臣秀吉の生涯のパノラマ、大阪夏の陣の屏風やミニチュア、かつて豊臣秀吉が使用した甲冑や刀の展示が鑑賞でき、歴史に触れることができます。ここにも外国人旅行者はいましたが、1組しか見つけられませんでした。しかし、彼らを観察することで発見できた点も1つありました。彼らは、漢字が印刷してあるTシャツを購入していました。日本のお土産は「漢字が印刷/刻印されているオブジェクト」が人気のようです。
 今回の初めてのFWを通じて、現在、大阪で観光業界が抱えている問題の一端を知ることができ、そして何よりとても楽しかったため、非常に有意義なものでした。次回のFWでは、今回のFWよりも、もっとその地域を深掘りし、過去の歴史や、そこから考察できる未来の観光業界が抱えるであろう問題についても模索していきたいです。

「大阪の昔から現代にいたるまで」

1年生 本石 歩

 私たち塩路ゼミは7月17日に大阪くらしの今昔館、黒門市場、大阪城に行きました。当日は、朝10時15分に住まいの情報センタービルに集合しました。大阪くらしの今昔館はそのビルの8階にあります。館内に入る時には検温、消毒が徹底されていました。館の内部には大阪の昔の風景が広がっていました。特に興味をもったのは建物が全部木でできていて、高い建物があまりなかった点です。今の大阪には絶対にない光景だなと思いました。実際に昔の大阪に飛び込んだみたいにリアルでした。館内の詳しい説明を町屋ツアーのガイドさんがしてくださいました。特に印象的だったのはお風呂です。脱衣所からお風呂に入るのに今は必ず扉がありますが、昔は扉がなく直結していたのです。昔と今ではこんなにも変化があるのだなと感じました。そして大阪くらしの今昔館は子供連れの家族をちらほら見かけました。私は小さいころ同館に来たことがなかったので、こんなところにも来たかったなと少しうらやましく思いました。
 次に、黒門市場に行きました。「2年前に来たときは外国人がたくさんいた」と先生は言っていましたが、今回訪れたときは2、3組いるかいないかでした。そして私たちが行きたかったアイスクリームの店も閉まっていました。しかし、果物屋に入ると定員さんは気持ちよく迎えてくれました。そこでSAの先輩にスムージーをご馳走してもらいました。暑い中で飲むスムージーはとてもおいしかったです。
 次に、大阪城に行きました。森ノ宮駅から30分くらい歩きました。大阪城に向かうまではそんなに人はいないのかなと思っていましたが、大阪城に着くと思っていたより人がいました。大阪城も中に入るのに検温、消毒が徹底されていました。階段にはミストが取り付けられており、たくさんの人が訪れるだけあるなと感心しました。中は8階建てになっていました。2階から7階は展示がされており、8階は展望台になっていました。8階に上がると地上50mから大阪を一望でき、とても気持ちのいい風が吹いていました。ここまで登ってきてよかったなと思いました。展示の階では大阪城の歴史や成り立ちなどが書いてあり、その当時の豊臣秀吉自筆書状などが置いてありました。そして観光に来た外国人にもわかりやすいように、パンフレットは日本語、英語、韓国語、中国語(2種類)と5か国語も設けられていました。だから今でも大阪城はたくさんの人に愛されているのだなと思いました。
 私は関西に住んでいますが、今日訪れたところは、これまでどこも行ったことがありませんでした。しかし、今回で大阪の昔のことから現代にいたるまでのことをより深く学ぶことができたと思いました。今後、コロナが終息して、外国人観光客が戻ってきたときに、もう一度訪れて、次は観光客にインタビューをしてみたいです。

江戸時代ツアー体験

1年生 山本 健太郎

 7月17日に、ゼミのフィールドワークで「大阪くらしの今昔館」に行き、町家ツアーのガイドさんにお話を伺いました。大阪くらしの今昔館には江戸の町を再現した展示室があります。その展示室は季節によって展示替えが行われるようです。私たちは丁度天神祭りの時期に行きました。天神祭りの大坂の街並みはとても豪華です。屋台にはその店の特徴を捉えた作り物や派手な屏風などが飾られていて江戸時代の人たちがどれだけ祭に力を入れているかが一目瞭然でした。江戸時代の大坂は町人の町と呼ばれるほど町人が多いので作り物に力を入れているのも納得です。屋台に置かれている作り物は特徴的なものが多くありました。例えば、建具屋には木魚の人形、本屋にはほうきで出来たかまきりのようなものが置かれていました。他には嫁入り道具で出来たししまいなど一目見たら忘れられないような物ばかりでした。
 次は屋台ではなく江戸時代の人たちが暮らしていた家を再現したものを見ました。そこには3畳から4.5畳の家が4つ並ぶ裏長屋がありました。江戸時代の人たちはかなり狭い部屋で過ごしていたみたいです。3畳に二人や新婚さんが住んでいます。お金がない家はかまどではなく七輪を使って料理していたみたいです。部屋がせまく換気が出来るのかなと思ったのですが、天窓があり煙をうまく逃がす構造になっていました。江戸時代の工夫がうまく再現されていました。他にもごみ捨てがなく道のわきにあさりが捨てられていた跡があり今でいう側溝にものを捨てる文化があったそうです。細かいところでいえば屋根から落ちてきた水滴で地面がえぐれていたりととても細かいところまで再現されていて実際に見ると本当にタイムスリップでもしたかのように感じました。裏長屋では井戸が共用で、ここでは井戸端会議が行われていたようです。井戸はかなり大きく大人数の人たちが使っていたのが分かりました。ただこの井戸の水は飲み水としては汚く、飲み水は別のところで買っていたようです。
 屋台などが立ち並ぶ大通りにはたくさんの工夫がありました。まず最初に入口が特徴的です。夜遅くには閉まってしまい門番さんに許してもらわないと開かないです。大通りに入ると道の真ん中が盛り上がっています。これは雨を道の端に貯めるための工夫です。この時代の本屋は情報発信しているとても大事な場所なようです。建物の壁にも工夫があります。火事が広がらないように湿気材が壁に使われています。白くてとてもきれいでした。火事対策は他にもあり「半鐘」と呼ばれる火事を知らせる鐘があります。
 この展示室は江戸の小さな工夫を細かく再現されていました。江戸の大阪のことを知りたい、感じたい人には大阪くらしの今昔館の江戸時代の大坂(9階展示)は、おすすめの観光目的地だと思います。

フィールドワークから学んだ大阪の歴史と現状

1年生 西口 瑠偉

 7月17日に行ったフィールドワークでは大阪市内をめぐりました。まず、訪れたのは大阪くらしの今昔館です。ここは、2001年に開館し「住まいの歴史と文化」をテーマにした、日本で初めての専門ミュージアムです。まず9階の「なにわ町家の歳時記」に行きました。ここは、天保初年の大坂の町並みを実物大で復元した場所です。ここの入り口には木戸門という大きな門があります。当時は町と町の境目には木戸門がありました。木戸門は夜になると閉まり、遅くに帰って来た人は夜番にくぐり戸という小さな扉を開けてもらって入るなど、当時の町の警備は意外にもしっかりしていました。今みたいに家にお風呂はなく、町には大きな風呂屋があり、町のみんながそこに集まります。浴槽の湯気が逃げない用に浴槽の入り口が低くなっていました。また当時は火事が多かったので、家の壁には漆喰で塗り固められた塗籠が施されており、これは漆喰が火に強いからです。家の2階の両端には延焼を防ぐための漆喰が塗られた袖壁があります。火事になると町の火の見やぐらから鐘が鳴ります。この鐘は遠くの火事だとゆっくり鐘を鳴らし、近くの火事だと早く鐘を鳴らして町の人々に知らせます。このように、当時の人々は今の暮らしより断然に不便でした、しかし工夫を凝らしいろいろな技術を駆使して日々の暮らしを豊かにしていた様子が分かりました。
 今昔館には外国人客はいなくて、お客さんは日本人の家族連れが多く見られました。しかし、パンフレットや施設内で見れる映像の字幕には、英語・中国語・韓国語の表記があり、コロナの影響がなければ多くの外国人観光客でにぎわっていたのかなと考えました。
次に訪れたのは天神橋筋商店街と黒門市場です。魚屋や飲食店などの店は開いていましたが、観光客はほとんどいませんでした。私はコロナ前の外国人観光客などで溢れかえっていた市場を知っていたので、ありえない光景でした。しかし、前には見ることが少なかった地元の人が買い物をしている姿を見ることができました。
 最後に訪れたのは、大阪城です。大阪城公園内には運動をしている人などが多くいました。大阪城内では、豊臣秀吉や戦国時代、大阪城の歴史に関するものが展示されていました。大阪城には2、3組の外国人観光客がいました。他にも日本人の観光客が多くいました。ここにも、英語・中国語・韓国語のパンフレットが置いてありました。
 このフィールドワークでは、大阪の歴史を学んだ一方で各地でのコロナの影響が目に見えて分かりました。早くコロナが収まり前のような活気を取り戻して欲しいです。

大阪の歴史と現状を学ぶフィールドワーク

1年生 谷山 愛花

 7月17日(土)に初めてのフィールドワークとして大阪くらしの今昔館・天神橋筋商店街・黒門市場・大阪城へ行きました。
 大阪くらしの今昔館は、9階に「住まいの歴史と文化」をテーマに江戸時代の大阪の街並みが実物大で復元されてあって、8階に近代大阪の住まいと暮らしを模型や展示物で紹介してありました。9階のフロアでは町家ツアーというスタッフさんによる展示の説明をしていただき、自分たち自身で見学するだけでは分からなかったことも学ぶことができました。
 特に印象に残ったのは、井戸やお手洗いを横に並んでいる家の住民たちが共同で使っていたということです。今は当たり前に一家庭に一つお手洗いがありますが、当時はお金持ち以外、外にある井戸とお手洗いを共有していたと知ってとても不便だと思いました。そこでスタッフさんが、今でも使われている「井戸端会議」という言葉は、当時共有していた井戸の周りで奥さんたちが集って会話をしていた風景を元にした言葉だということを豆知識として教えてくださいました。そういったお話は町家ツアーに参加していなかったら知らなかったことだったため、とても有意義な時間だと思いました。その他にも、8階の展示物や模型で大阪の今と昔を比べることができ、普段できない貴重な経験ができました。
 黒門市場は例年外国人観光客で賑わっているところだと伺っていましたが、コロナ禍の今、観光客自体ほとんどおらず地元住民と思われる方しか見られなかったです。黒門市場は元々外国人観光客向けに考えられたものを販売しているお店が多いためほとんどが閉まっていて、コロナの影響を大きく受けているという現実を目の当たりにしました。
 大阪城は2~7階が展示資料館で、大阪城についてだけでなく、大阪夏の陣や秀吉・信長・家康についての資料も数多く展示してありました。特に印象に残ったのは、大阪城の上に乗っているしゃちほこが原寸大で展示してあったものです。外から見るとあまり大きく見えませんが、実際は3メートル近くあってかなり迫力がありました。その他にも豊臣秀吉の生涯や大阪夏の陣などの説明がパネルやレプリカ、パノラマビジョンなど様々な形で展示してあり、歴史が苦手な私でも理解しやすかったです。普段外国人観光客もたくさん訪れるからか、英語・中国語・韓国語でも訳してあることに気づきました。
 今回のフィールドワークでは大阪の歴史とコロナ禍の実態を実際に見て、聞いて、感じて、様々なことを学ぶことができました。ゼミのメンバーとも仲を深めることができ、とても充実した一日でした。

初めてのフィールドワークを通して

1年生 清本 一葉

 大阪くらしの今昔館に訪れてみて昔の大阪の街並みを見て私が思ったことは、昔の人の知恵がとても素晴らしいということです。例えば、水たまりができないように道を作る時に曲線を描きながら道を作られ、煙で部屋の中を息苦しくならないように、換気をする場所が作られていて昔の家の構造や知恵に魅力を感じました。また、ガイドさんの話で私が印象に残っていることは、火事になると半鐘がある高い場所まで登り、人々に知らせていたことです。そして昔のお風呂屋さんを見たときに、今のお風呂屋さんと比べて浴槽の広さが狭く、とても混雑していただろうと感じました。そしてモダン大阪パノラマ遊覧で驚いたことは、通天閣とルナパークです。現代の通天閣に比べるとヨーロッパの街並みのような雰囲気で西洋の影響を受けているところが印象に残りました。さらに、昔のテレビやコンロを見て、現代の日本はとても技術が発展していて、昔よりもかなり暮らしやすくなっていると思いました。
 次に大阪城に訪れました。天守閣に登って上から見た景色は、とても絶景で大阪を一望でき感動しました。そして私が大阪城で最も印象に残っていることは、豊臣秀吉の黄金の茶室です。茶室の中がすべて金色で、当時の豊臣秀吉の権力の強さを改めて感じることができました。さらに、展示コーナーで、当時実際に使われていた兜や刀を見て、戦がどれほどの緊張感があるのかが伝わってきました。そして大阪夏の陣パノラマビジョンを見たときに、名場面のストーリーを絵解きされていて、戦がどのような流れで行われていたのかを、学ぶことができました。次にミニチュア夏の陣を見て、真田幸村隊と松平忠直隊の激戦をミニチュア人形で再現されており、子供から大人まで幅広く楽しみながら歴史について学べる工夫をしていて、戦の激しさが伝わってきました。次にレプリカ展示を見て、現在の天守閣で使われている鯱や虎などの原寸大レプリカが展示されていて、迫力があり圧倒されました。そして美しい金色に魅力を感じました。さらに大阪城の付近に有名なアイスクリーム屋があり、そのお店で有名な金箔ソフトクリームを食べました。味は、金箔とクリームが抜群に絡み、普通のソフトクリームとは全く違いました。
 フィールドワークを通して、改めて大阪の良さに気が付くことができ、もっといろんな人に大阪の魅力を感じてほしと思いました。大阪市内は交通アクセスも良く、非常に便利なので、休みの日などは是非大阪に足を運んでほしいです。

戦国時代の合戦と江戸時代の生活

1年生 福田 壮吾

 2021年7月17日、大学入門ゼミのフィールドワークで大阪くらしの今昔館と大阪城に行きました。
 大阪くらしの今昔館では、江戸時代の人々の暮らしについて学ぶことができました。
江戸時代は木造づくりの家が多かったため、よく火事が起きていました。消化するために必要な用水桶を石造りにして、二次火災の発生を防ぐなどの工夫がなされていました。火の出どこや火の広がり具合を確認するための火の見櫓も造設されました。江戸時代には玄関にも工夫がこなされていて、扉の幅を取らないために、横にスライドする形式だけでなく、ガレージみたいに上にスライドする形も珍しくはなかったです。娯楽には、人形の販売や、小間物屋など、人々が飽きないように工夫されていました。厠にもルールがあり、偉いさまが使用するための厠が存在していました。蔵庫には、火事が起きても燃え移らないように、分厚い石の壁でできていました。蔵庫には食料や、貴重品が収められているため、特に頑丈に作られていました。竈は、燃え移らないようにするための石造りで、天井には煙を逃がすための吹き抜けや、壁には光をより多く取り入れるために高い位置に窓が作られていました。高い位置に窓が設置されているため、手動で開け閉めするのが大変なので、ロープでつなげ、簡単に開け閉めすることができました。壁にヤモリを書いたり、屋根の上に猫を設置したり、共有の下水道には人々が食べ残して、そのまま捨てたアサリなどが流れていました。細部まで忠実に再現しており、まるで本当に江戸時代の大阪の街並みを歩いているように感じました。
 大阪城では、大坂の陣や、豊臣秀吉の生涯について学ぶことができました。豊臣秀吉の自画像の巻物や、レプリカの大坂の陣の巻物も展示されていました。真田幸村の紋章や、伊達政宗の紋章の一覧表などもあり、大坂の陣の巻物にもそれぞれの旗を確認することができました。大阪城内の螺旋階段を使用し、天守閣まで登ることができてよかったです。大阪城の復元模型もあり、黄金の茶室も見ることができました。兜もたくさん展示されており、黒田や真田などもありました。また、ミニチュアで大阪夏の陣が再現されていました。豊臣秀吉の生涯一覧図もあり、太閤検地や、二度の朝鮮出兵についても詳しくあらわされていました。これらの展示には英語でも説明文が書かれており、外国人観光客にも楽しく読めるように工夫されていました。天守閣からは大阪の街を一望することができ、ミュージアムショップには大阪城の模型なども販売されていました。
 今回のフィールドワークを通じて、江戸時代の人々がより快適な生活を送れるように試行錯誤を繰り返し、よりよい生活を求めている姿を知ることができました。大阪城では、日本特有の城作りや瓦屋根の積み方を観光を通じて学ぶことができると思いました。今回学んだ江戸時代の人々の暮らしや大阪城の歴史を次の世代に語り継いでいかなければいけないと感じました。

大阪の歴史をふりかえる

1年生 淡野 めぐみ

 今回のフィールドワークで、私たちは大阪くらしの今昔館、天神橋筋商店街、黒門市場、大阪城を見学しました。ここでは、大阪くらしの今昔館と大阪城について、詳しく紹介したいと思います。
 大阪くらしの今昔館では、大阪の住まいの歴史について学びました。1830年から1844年の当時の大阪の町家が再現されており、季節によって模様替えも行われています。
 館内で再現されている当時のお店をいくつか紹介します。最初に紹介するのは小間物屋です。ここでは化粧品やかんざしなどが売られていました。当時紅は貝殻に入れて売られており、頭髪用油(現在のワックス)は油壺という容器に入れて販売されていました。次に紹介するのは町会所です。ここは今でいう自治会の集まりの場のようなもので、町の役人たちが毎月2日に集まって話し合いが行われていました。最後に紹介するのは薬屋です。薬屋は問屋から仕入れた薬(漢方)を百味箪笥という引き出しのついた箪笥に入れて保管していました。当時薬屋はお金持ちだったため、家の中に井戸があったり、使用人とお客様用のトイレが別になっていたりと、ほかの家とは違った豪華な作りになっていました。また、家の外には土蔵が建てられていました。これは大切なものをしまっておくための倉庫のようなもので、土蔵の周りには漆喰が塗られており耐火性に優れていました。
 大阪城では、様々な資料が展示されており、安土桃山時代の様子について学ぶことができました。大阪城天守閣の1階にはミュージアムショップがあり、外国人の方々が買い物を楽しんでいる姿を見ることができました。2階から7階が資料展示室となっています。2階にはパネル展示が用意されており、大阪城やお城一般についての基礎知識を学ぶことができます。ほかの階には、大阪夏の陣図屏風の世界を、映像とミニチュア模型を使って紹介している展示や、大阪城を築き天下統一を成し遂げた豊臣秀吉の生涯をわかりやすく紹介しているパネルなどがあり、大阪城にまつわる様々なことを学ぶことができます。その中でも3階と4階には当時の歴史資料が展示されています。豊臣秀吉ゆかりの品々をはじめとする戦国時代の資料や、大阪城にまつわる資料などを見ることができます。そして最上階の8階には展望台があり、地上50mから広大な大阪城と大阪のまちを一望することができます。
 私は、今回のフィールドワークを通して大阪の歴史について詳しく学ぶことができました。大阪くらしの今昔館や大阪城で見ることができる展示物はとてもリアルで細部まで再現されており、実際にその時代に行ったような感覚で、楽しんで見学することができました。当時の大阪が栄えていた理由は、現代の政府などによる観光に関する働きかけと同じように、国や地域住民によって様々な政策が行われていたからなのではないかと思いました。