塩路ゼミ3年生が吹田北千里をフットパス

2020年11月1日(日)に、国際観光学部 塩路研究室3年生が吹田市のニュータウン北部に位置する北千里のまち歩きを実施しました。今年も塩路研究室がキャリアゼミで連携している「吹田歴史文化まちづくり協会」の「吹田まち案内人」の方々に学生たち3チーム(千里ニュータウンの緑の回廊を歩くコース、吹田商店街コース、北千里コース)を案内していただきました。例年は3年生が5月に実施する活動ですが、今年は新型コロナウィルス感染予防を徹底しながらの秋の実施となりました。今回は、北千里コースのチームが1回目に案内人の方と歩いた活動を通して学び、感じたことや考えたことを報告します。
※集合写真撮影時のみマスクを外しています。

自然と住宅街が共存するまち・千里ニュータウン
3年生 小野田 伊吹

 11月1日、塩路ゼミ3年の大江、大谷、小野田、小原の4人で吹田市の北千里界隈でフィールドワークを行いました。活動の内容は、吹田まち案内人の丹羽さんの案内のもと北千里界隈を散策し、この町について学ぶことでした。
 今回私は初めて千里ニュータウンを訪れたのですが、まず、千里ニュータウンを歩いてみた感想としては、自然と住宅街が同じくらい多いという印象です。千里ニュータウンは、日本で最初の本格的なニュータウン開発が行われたところで、当初の計画人口は15万人でした。元々自然の多い土地だったそうですが、わざわざ緑をはがし(壊し)、住宅街を作って再び人工的に緑を植えたそうです。そのため、現在でもケヤキやカエデ、竹林など街中とは思えないほど多くの自然であふれています。
 その一方で、家やマンションもたくさんあります。黄色のイチョウが綺麗な公園のすぐ横に新築のマンションがあったり、竹林を抜けたところがすぐ住宅街だったりと自然と住宅街の境目がなく、突然現れるギャップに違和感すら覚えました。ただ、これだけの自然を身近に味わえるのは悪いことではありません。特にこの時期は紅葉がとても美しく、ここに住む人はわざわざ紅葉で有名な観光地に行かなくても良いくらいです。私が特に気に入ったのは、三色彩道です。その名の通り、トウカエデ、タイワンフウ、アメリカフウの3種類のカエデがずらりと並ぶ道です。そして、もう一つ地面から1メートルほどの高さの赤い葉の植物が生えていました。これは、ニシキギという植物だそうですが、公害に弱く、三色彩道を一目見ようと訪れた観光客の車の排気ガスにより大半が枯れてしまったそうで、ぽつぽつと数本しか生えていませんでした。鮮やかな赤がとても綺麗でこれがたくさん並んでいればもっと美しい道になるのにと残念な気持ちになりました。せっかくの綺麗な植物なので、遊歩道のような車の通らない道に植えてそこを歩く人に楽しんでほしいと感じました。
 千里ニュータウンの建設に際し、イギリスの街を真似て「ロータリー」と「クルドサック」が作られました。ロータリーは知っている人も多いと思いますが、クルドサックとはいわば袋小路のことで、事故防止のため住宅街に車が侵入できない仕組みのことです。北千里には子どもが多い印象だったので、この仕組みはとても素晴らしいと思いました。しかし、歩行者が通れるように階段がたくさん設置されており、高齢者も多くなった今では不便に感じる人も多いのだそうです。
 ただ、案内してくださった丹羽さんも、途中で出会ってお話を聞かせてくださった91歳の男性も、千里ニュータウン情報館で案内をしてくださった中村さんもそんな高齢には見えないほどお元気で、どなたからも街への愛情を感じました。よそ者目線で何か提案するのであれば、竹林を抜けたところがすぐ住宅街でギャップを強く感じてしまうので、住宅街のほうにも少し竹を植えるなどテイストを合わせると違和感が少なくて良いのでは、と考えました。このように、もう少しうまく自然と人の共存ができればもっと素敵な街になるだろうと感じました。

北千里:自然と融合する町
3年生 小原 明日香

 2020年11月1日に、私たちは大阪府吹田市の「北千里」という町をフットパスしました。吹田まち案内人の丹羽さんの案内のもと、阪急北千里駅から北千里の住宅街や千里北公園、竹林遊歩道など、多くの場所を歩きました。私の北千里の第一印象は、やはり千里ニュータウンがあり、万博記念公園が近いというイメージだけでした。しかし、フットパスをするにあたり、北千里を調べていくうちに、緑が多い町、面白い歴史のある町といった、今まで知らなかった情報が出てきて、北千里に興味がわきました。今回はそんな北千里の魅力や感銘を受けた点などを発信していこうと思います。
 まず初めに、私たちは阪急北千里駅に集合しました。この阪急北千里駅は世界で初めて自動改札機を導入した駅で、IEEEマイルストーンに認定され、ギネスブックにも掲載された駅です。今では当たり前にある自動改札機ですが、当時の人からすれば、ハイテクな最新技術のものであり、使い方など分からなかったとお聞きしました。しかし、この北千里駅から今の「当たり前」が始まったと思うと、感動しました。北千里駅は時代の流れをずっと見てきており、時代の波の目撃者でもあると感じました。
 次に、「千里けやき通り」を抜け、北千里の住宅街を歩きました。千里けやき通りはニュータウンの主な道路であり、大阪万博開催時にはタイから送られてきた象16頭が縦列行進をして有名になりました。北千里の住宅街を歩いていると、「千里けやき通り」や「なかよし道」「三色彩道」など愛称で呼ばれている通りが多く存在し、その愛称も公募により付けられたものであるということでした。私は道や公園の愛称などを住民たちで募ることは良いアイデアだと思いました。例えば、愛称を住民に募ることで、住民と一緒に町をつくる「行政と住民の共同作業」が達成されると考えました。また、愛称によって親しみがわき、住民の身近にある存在として、住民の憩いの場になると考えました。特に、「三色彩道」は今の時期、トウカエデやタイワンフウ、アメリカフウの葉が色づき始め、写真映えするスポットになっていると思いました。また、歩くだけでも視覚を楽しませてくれるような美しさがあるため、北千里を訪れるなら、三色彩道をオススメしたいと思いました。
 最後に北千里の住宅街を抜け、「千里北公園」や「千里緑地」(竹林遊歩道)など、緑が多い場所に行きました。千里北公園は芝生が多く、夕方になるとジョギングをしている人や犬の散歩をしている人、帰宅途中の学生などが見受けられました。家族連れも多くいて、夕方なのに賑わっていたため、住民に愛されている公園だと感じました。千里緑地は千里北公園の雰囲気とまた違い、高低差がある階段や竹林が印象的でした。この千里緑地は吹田市と箕面市の境に位置し、竹林が生い茂っている真横が箕面市の住宅地であったため、その落差が激しいと思いました。歩いた遊歩道のぎりぎりに家が建っており、同じ大阪府でも市が違うと、残していきたいものや新しく作りたいものが大きく違っていると感じました。
 今回、北千里を初めて歩いて思ったことは、北千里は自然と共存することが上手な町だということです。「共存」といっても、簡単なようで難しいことだと私は思います。千里北公園や千里緑地はもちろんですが、住宅地の中やマンションの敷地内にも緑があり、その緑と住宅がうまく溶け込んでいました。また、北千里には住民に愛されていると分かるような場所がいくつもあるため、北千里は住民と「一緒に」共存し、お互いが尊重し合いながら生活している町だと感じました。

北千里の道の木々
3年生 大谷 純香

 私たちは、11月1日(日)13時に阪急北千里駅に集合し、吹田まち案内人の丹羽さんと一緒に北千里周辺を歩きました。 まず、北千里駅の歴史について教えていただきました。2007年11月17日に北千里駅における世界最初の自動改札機実用化が「LEEEマイルストーン」に認定され受賞しました。私は、北千里駅には何回か訪れたことがありますが、その歴史については知りませんでした。その説明の後、フットパスがスタートしました。
 初めに、丹羽さんが紹介してくださったのは「けやき通り」です。線路横を通る千里けやき通りと呼ばれる道は、1970年の万国博覧会が開催される際に、ゾウが通った道だと教えてくださいました。16頭のゾウがタイから船で神戸港まで来て、そこから歩いて千里けやき通りに移動してきたと聞き、とても驚きました。私たちは、実際にけやき通りを歩き、ゾウが神戸からここまで歩いてきたことを想像しながら歩きました。また、ゾウが日本に来る時とタイに帰る時と数が違ったという話を聞きました。なぜ違うのか理由を聞くと、帰国する際に、16頭のうちの1頭がお腹の中に子供を授かっており、万博公園の芝生で赤ちゃんゾウが生まれたそうです。その話はとても良い話だったので、感動しました。
 次に、藤白公園に行きました。ここの公園にある池は上から見るとピアノの形をしていてピアノ池と名付けられました。なぜ作られたかと言うと、雨水調整池として造られたものでした。この池には、鯉やカワセミなども生息いるみたいです。私たちは、鯉の姿を見ることができました。それをみた後、「ゆらら藤白台」周辺を歩き、「三色彩道」に向かいました。
 この道は11月半ばになると、緑・赤・黄の三色彩り、実に絶景を楽しめる場所だそうです。私たちは、タイワンフウの側を歩きましたが、木の先の方は色が赤っぽくなっていてとても綺麗でした。また、三色彩道を歩いていると、沢山の人がその景色を見に来ており、車を止めてその景色の写真を撮ってる人もいたことからこの道は、とても人気な場所だと感じました。丹羽さんが、11月の中旬が紅葉シーズンとおっしゃっていたので、来年機会があれば、行こうと考えました。また、この道の十字路に植えられている楓は各ブロックでとても似ていますが、種類が少し異なることを知りました。種類は、アメリカフウ、トウカエデ、タイワンフウがあり、遠目からみるとどれがどの種類かわからなかったのですが、近くで落ちている葉を一枚ずつ観察してみると、葉の形や大きさ、木の実など全く違うことに気付くことが出来ました。私は、特にトウカエデの木を観察しました。特徴として、木の幹がざらざらとしていて表皮が荒い感じに見えました。その道には、そういった種類のカエデがありますが、昔はニシキギと呼ぶ植物の木も多くあったそうです。数本残っていたニシキギは、カエデの木と比べてとても小さかったです。濃い赤色の葉が咲いていてとても可愛らしい植物でした。この植物だけが減少してしまったのは車の排気ガスの影響で、大部分が枯れてしまったからだそうです。その話を聞いて、どうやれば植物は生きていけるのか、車の排気ガスによって枯れるならば、その道は徒歩だけの道にするなど工夫もできるのではないかなどと考えながら歩きました。
 フットパスを通して観察した景色から、普段知ることができないその地域の魅力や歴史、自然について学ぶことができました。北千里は、歩いているだけで自然を感じられる場所が多く心地よい町でした。歩いて自然を楽しむことも良いなと感じ、自然を見ながら歩くことが楽しくなって、この町のことをもっと知りたいと思いました。また、ゼミ活動以外でも、プライベートで訪れたいと思います。

千里ニュータウンを歴史と共にフットパス
3年生 大江 望友

 2020年11月1日、北千里公園を中心に吹田まち案内人の丹羽さんの案内のもとフットパスをしてきました。コースは阪急北千里駅を出発地点として、千里けやき通り→ピアノ池→ゆらら藤白台→なかよし道→三色彩道→水遠池→大阪大学→苗圃→千里金蘭大学→千里北公園モニュメント(風の道)→竹林遊歩道→大阪府立北千里高等学校→蓮間池→銀の鳥時計塔を回り、最後にまた駅に戻るという流れです。またこの後、阪急南千里駅にある、千里ニュータウンプラザのニュータウンの展示も見学に行ってきました。今回は、私が特に印象に残っている三つ点について報告します。
 まず一つ目は、出発地点である阪急北千里駅です。この駅は1967年の営業開始当時から、世界初となる自動改札機を導入したことで有名です。当時は、駅員に切符を切ってもらうスタイルが主流でした。そのため、その方々が職を失うということから、関東の国鉄では導入が猛反対され、結果関西で初の導入が決まったそうです。当時大注目だったこのニュース、イベントの一環で京都の舞妓が、北千里駅から大阪梅田駅まで自動改札機を利用し乗車したそうです。その舞妓は、大阪梅田駅に着いて駅員さんにこう言いました。「私は自動改札機を通して改札に入ったので、切符はすでにこちらに到着しているはずです」と。この舞妓さんは改札に入った際、切符を取り忘れていましたが、当時は自動と言われればそれくらいの認識だったそうです。
 二つ目は、千里緑地(竹林遊歩道)です。ここは、古くから稲作と桃の栽培が盛んな地域でしたが、水不足と害虫による被害から栽培が難しくなり、代替として竹を植えたのが始まりだそうです。約900mにわたり竹が生い茂っており、車の音が遮られていたため、とても神秘的でした。ただ、箕面市と吹田市との市境でもあり、遊歩道の所々で箕面市の住宅街を目にしました。かつては、箕面市側も遊歩道が整備されていたそうですが、現在ではすべて住宅地となり、目先の距離でこうも景色が違うのだと驚きました。 同じ千里ニュータウンの街でも、市によって大切にしているものや考え方に大きな違いがあるのだと感じました。
 三つ目は、最後に訪れた千里ニュータウンプラザです。ここでは、千里ニュータウンのこれまでの歴史について話を伺いました。そこで分かったのは、キーポイントである風呂の存在です。昭和38年頃、急速に開発が進んだことにより人々が集中し、土地が狭くなった千里ニュータウンでは、コンパクトさを重視した「ほくさんバスオール」が誕生します。当時は、家に風呂がついておらず、銭湯に行くことが一般的でした。そのため銭湯が町の至る所にあったのですが、このバスオールの誕生により、それらすべての銭湯が衰退しました。このバスオールの普及は全国的ですが、最も需要が多かったのが千里ニュータウンだったそうです。つまり銭湯の衰退とともに、街の賑わいも減少しましたが、人口増加による土地の減少を改善し、人々の生活をより豊かにしたのがバスオールだったという背景があるのです。
 最後に、今回北千里公園を中心に散策を行いましたが、事前に資料で見ていた通り、実際に歩いてみても、とても緑の多い街だと感じました。また、都会では珍しい広い公園があることの他、教育や新しい取り組みにも積極的で、質の高い幼稚園や学校が充実しており、まさに家族向けの街であるとも感じました。ただし、なかには開発されているところも多く、まだまだ発展が続いており、開発工事による自然破壊や大気汚染があることも現状です。この問題に対する改善点を探しながら、二回目のフットパスに挑みたいと考えています。