2019.8.3

国際観光学部 塩路ゼミ1年生が大阪でフィールドワーク

塩路ゼミ1年生が大阪で外国人観光客にアンケート

 国際観光学部 塩路ゼミ1年生12人が、6月22日(土)に大阪市内で初めてのフィールドワークを行いました。大阪歴史博物館と黒門市場、通天閣を訪れたチームと、大阪暮らしの今昔館と大阪城を訪れたチームに分かれて、それぞれ外国人観光客にアンケート調査を実施しました。アンケート実施前には、大学入門ゼミの授業でイングリッシュ・スペースにおいて英語によるインタビューの練習を行い、目的地の下調べもしました。今回は、初めてのフィールドワークと外国人への英語による対面形式の街頭アンケートについて学生たちがその感想と大阪の観光の現状について実際に訪れて考えたことを報告します。なお、このフィールドワークの後日、外国人観光客へのアンケート結果は、各チームで授業中に集計し、パワーポイントで発表しました。これについても、1年生にとっては、はじめての発表となりましたが、フィールドワークと調査結果の集計、発表という一連の流れを学ぶ機会となりました。

学生たちの報告文

大阪の観光状況について
1年生 白崎 葵

 初めてゼミでのフィールドワークを行いました。今回のゼミでの目的は、大坂暮らしの今昔館と大阪城で外国人観光客にインタビューするものでした。まず初めに、大阪暮らしの今昔館へ行きましたが、日本人の観光客は、あまりいませんでした。大半が外国人観光客でにぎわっており、特に、アジア系の観光客が多い印象でした。ここは、普通のミュージアムと違い、体験型のミュージアムでした。例えば、先着200名限定で着物を着たり、昔ながらのおもちゃやお面などを使って遊んだりできます。また、45分間で1日を再現できる照明システムになっています。朝、昼、夜はもちろんのこと、雨や雷、夜には月がでて流れ星が見えます。このように、45分間で1日を体験することができます。さらに、夜に祭りモードとして、花火があがって、提灯に明かりがつき、その時代にタイムスリップした感覚を味わうことができます。そのため、大阪暮らしの今昔館には、様々な外国人観光客が集まるのだと感じました。
 次に、大阪城へ行きました。ここで私たちは、外国人観光客にインタビューを行いました。最初は、緊張してなかなかインタビューすることができなかず、頭の中で、断られたり怒られたら、どうしようという恐怖心があって、なかなか一歩踏み出すことができませんでした。しかし、このままでは何も変わることができないと感じ、2組の外国人観光客に対して少し声は震えましたが、‘Excuse me’と声をかけることができました。この2組の外国人観光客は、カナダから来た人々で快く質問に答えくれました。たどたどしい発音でも、なんとか通じて一安心しました。これをきっかけに緊張が解け、積極的にインタビューを行うことができました。この時間は、自分自身、成長できたと実感した瞬間でした。
 インタビューをして気づいたことは、中国人の観光客は団体のツアーがほとんどで、大阪へ来た理由はショッピングというのが多かったです。また、これはすべての外国人観光客に当てはまることですが、大阪で良かった場所はどこかと質問した時に、初めて来たからわからないと答える人が多いと感じました。
 このフィールドワークを通して、今まで外国人観光客と触れる機会がなかったから、大変良い刺激を受けました。現在の日本の観光状況を知ることができ、勉強になりました。大阪暮らしの今昔館では、アジア系の外国人観光客が多かったので、日本と距離が近いこともあり、日本の文化を詳しく知っているのではないかと思います。そのため、日本へ来る外国人観光客を増加させるには、日本の文化をより知ってもらう必要があるのではないかと考えます。今回のフィールドワークで得た経験を、これからの大学生活に活かしていきたいと思います。

初めて見た大阪の姿
1年生 宮原 帆乃香

 今回のゼミのフィールドワークでは、大阪歴史博物館、黒門市場、新世界へ行きました。これらの場所は全て始めていくところでした。3つの場所の共通点は、とにかく外国人観光客が多いということでした。おそらく現地にいた6,7割程度の人が外国人に見えました。それほど多くの外国人が大阪に来るということは、大阪は本当に魅力のある街なのだと感じました。
 1つ目に行った大阪歴史博物館では、自分の知らない大阪の歴史を知ることができました。私は静岡出身で大阪のことは詳しく知らないのですが、日本の三大都市のひとつである大阪はやはり昔から商業の街として栄えていました。江戸と堺の通過地点である静岡とは全く比べものにならないくらいです。歴博に行って嬉しく感じたことは、外国人観光客が熱心に展示物を見ていたことでした。日本人でさえあまり行くことがないところにわざわざ外国人が足を運んでくれたことをとても嬉しく感じました。
 2つ目に行った黒門市場では、最も外国人観光客数が多かったです。そして行った時間帯が昼時であったせいか、とても混雑していました。多言語が人ごみの中に飛び交っていました。外国人は日本が安全な街だと思いっているからか、大量の現金を平気で手に持っていました。外国に比べたら日本は本当に治安の良い国なのかもしれないと感じました。そして、カラフルなアイスクリームやフルーツのパフェのようなインスタ映えのする食べ物には長蛇の列ができていました。やはりどの国の人も写真の映えにこだわる時代なのだと実感しました。写真撮影をしている人も多く見かけました。どの人もみんな買い物や食べ歩きを楽しんでいました。
 3つ目は新世界に行きました。新世界にある通天閣を間近で見るのはこの日が初めてでとても感動しました。いつもテレビでしかみたことがなく、テレビとは少し違いとても迫力があるように感じました。実際に通天閣にのぼってみると、大阪の街の全貌をみることができました。あべのハルカスはもちろん、京セラドームもみることができて興奮しました。スカイツリーや東京タワーに比べたら高さは全くないですが、高すぎず低すぎず、周りにある建物をよく見ることができて私にとっては良い眺望でした。
 今回の大阪フィールドワークで最も印象深かったことは、外国人アンケートです。最初は「外国人に話しかけるなんて緊張するし恥ずかしい!」と思っていましたが、1人こなすと自信が湧いてきて、前半は順調に進めることができました。しかし、後半はなぜか声をかけても断られてしまうことが多々ありました。残り数人となった状況でなかなか答えてくれる人に出会うことができず、とても焦ってしまいました。そんな中、オーストラリア人の親子二人が優しい笑顔でアンケートに答えてくれました。その二人は新世界にタピオカを飲みに来たようでした。二人ともとても仲がよさそうで、初めての大阪観光を存分に楽しんでいる様子でした。
 最後のほうは外国人アンケートでくたくたになってしまいましたが、ゼミのメンバーとの仲がより一層深まり、大阪の歴史という今まで触れたことのなかったことに触れることができて、得るものがたくさんありました。こんなに多くの外国人をひきつけることができる魅力を持っている大阪に住んでいることにあらためて感謝しました。まだまだ大阪のことは詳しくわかりませんが、これからもっとたくさんのことを学び、自分が自ら大阪の良さを静岡の人や外国人に発信していきたいと思いました。

外国人観光客へのアンケート
1年生 福生 和輝

 今回の活動で、初めて英会話講師やALTの教員以外の外国人の人々と会話が出来て、非常に良い経験になったと感じました。私自身の英語力がどこまでネイティブに通用するのかを知ることが出来ました。
 実際に海外の人々へ話しかけた時、恥ずかしさや緊張から声が小さくなってしまって、相手には何がしたいのか正しく伝わらない、何度も聞き返されてしまうなど、机の上で勉強しているだけでは経験できない語学の難しさを体感しました。相手に言葉を伝えようとする時は、小さな声では届かないし誤解を招くかもしれません。これまで、こういった話を耳にしても「そんなことは無いだろう」と思っていたのですが、現実に直面して感じたのは、話しかけに行く時に「伝わらなかったらどうしよう」だとか「相手を不快な気持ちにしてしまったらどうしよう」と考えてしまい、そういった不安感から声が小さくなってしまいました。体験してみないと上手く想像出来ないことだと思いました。
 また、そこから今後の英語の勉強のモチベーションを上げ、より会話をスムーズに、単語を思い出すような「間」を作らないための勉強をしようと思いました。自分から話しかけていくことや、相手に悪い印象を残さない話し方など、コミュニケーションの練習にもなり良かったと思います。私自身、未だに話しかけていく事が苦手なので、より一層、今回のような調査を気負うこと無く実行出来るように努力しようと思いました。
 アンケートに関しては、多くの外国人の方が日本の文化、特に寺社仏閣といった歴史や、日本の町並み・自然に興味や魅力があると感じているようでした。その中でも京都の人気は高く、好きな日本の場所はどこかと聞くと、多くの人が京都、あるいは京都府内の清水寺や金閣寺などの名を挙げていました。
また外国人観光客が魅力的に感じていたのは京都の美しい建築物などだけではなく、道や公園などにゴミが少なく清潔感のある所も含めて町並みが美しいと言っていたことが印象的であり、細部まで観光者には見られているのだと感じさせられました。
 今回の活動では、外国人観光客が実際に感じている日本を直接聞くことが出来て、私自身の見識を深める良い機会になったと思います。本を読んだり誰かの説明を受けて知る外国人観光客達の声ではなく、自らが彼らの「生」の声を聞き取ることで本当に求められている日本の町並みの美しさなどを知ることが出来ました。私個人としては今回の活動内でも大きな成果の1つになったと思います。外国人観光客達からの新たな視点を知ることが出来ました。