2019.12.3

中山ゼミ 「ツーリズムEXPOジャパン」に参加する

 2019年10月26日、大学入門ゼミ活動の一環として、初めて大阪で開催された「ツーリズムEXPOジャパン2019」に参加しました。11月に滋賀県で実施するフィールドワークの準備の真っ最中でしたので、滋賀県のブースには全員で訪れました。その後、各自の関心に基づいて回りました。観光学を学んでいる1年生が何を見て、どのような感想を持ったのか、紹介します。
(中山惠利子)

岡田沙羅

1.はじめに

 ツーリズムEXPOに参加し、最も印象に残っているのはアジア・韓国ブースである。
どのブースもさまざまな工夫が凝らされていたが、その中で私が韓国を選んだ理由を以下に述べていく。

2.ブースの配置

 まず一つ目の理由としてあげたいのは、全体的なブースの配置である。通路側の人通りが多いところに大きなステージを設置し韓国ならではの美容講座、著名なゲストを呼んだトークコーナー、K-POPアイドルのステージなどファーストインプレッションの大きいイベントを1日通して行うことにより常にブースに人が途切れないような工夫がされていた。今回の韓国ブースは「こんな韓国はじめて」というテーマで開催されておりソウル市内よりも地方のブースが多いと感じた。JTB 2018年の海外旅行マーケットの実態によると「20代女性の海外旅行者数に伴い韓国への出国者数が大幅に増加し、2018年のデスティネーション別旅行者数1位を記録しました。」とある。韓国への旅行経験者が増えているため旅行者の多くが訪れたであろうソウル市内ではなく、少し都市から離れた地方やチェジュ島などの地域が推されていたのではないかと考える。また、各地域の紹介ブースを抜けると美容整形外科のブースが数店舗出店されていた。実際に外科医のカウンセリングを受けられるようになっていて順番待ちが多く予約制になっていた。整形大国と呼ばれる韓国で整形手術を受ける日本人も多いため、かなりの人が興味を持って見ていると推察できた。しかし、整形手術のカウンセリングはかなりデリケートな問題なため、韓国ブースの一番端に設置されていた点に配慮があって良いと感じた。

3.キャスティング

 二つ目の理由は、宣伝効果の高い人物の起用である。第3次韓流ブームと呼ばれる現在、若い世代からK-POPが人気を得ており、主婦層からは韓流ドラマが支持されている。人気のあるアイドルや俳優をパンフレットの表紙にすることにより受け取ってもらいやすくなる。また、大きめの紙袋に有名人の写真を掲載することにより、その紙袋を所持している人と違うブースですれ違うと他の人がその紙袋を欲しがって韓国ブースに足を運ぶ傾向にあった。実際に私も歩いている人たちが持っているのを見て韓国ブースにその紙袋をもらいに行った。その紙袋をもらうためにはそこのインスタグラムをフォローする必要があり、情報社会ならではの宣伝も併用していた。

4.最後に

以上の二つの点から私は韓国ブースが自国の宣伝という観点から優れていると考える。今回「こんな韓国はじめて」をテーマにした出展でこれだけの印象を与えてくれた韓国ブースの次回の出展に期待したい。

参考文献

市村まい

 10月26日、私たち中山ゼミはインテックス大阪で開催された世界最大級の旅の祭典と言われる「ツーリズムEXPOジャパン2019」へ訪れた。ここでは日本各地、世界各国から数多くの人々が集まり、それぞれ地域の魅力を伝えるためのブースを出展している。以下では、実際に足を運んで感じたこと、私にとって勉強になったことを述べていく。
 まず会場に着いて感じたことは、想像以上に来場者が多いことだった。後から調べると、年に1度のイベントということもあり、開催期間の4日間で述べ約150,000人が訪れたそうだ。老若男女問わず多くの人がインテックス大阪に集結していた。近年、成長産業として重要視されている観光業界だからか、これほど多くの人が訪れていたことに驚いた。
 会場で私たちが最初に足を止めたのは、来月のフィールドワーク(FW)で訪れる予定の滋賀県のブースだ。そこでは、「戦国ワンダーランド」というテーマで出展していた。戦国ゆかりの地が数多く残る滋賀の戦国歴史を分かりやすく伝えるためにこのテーマにしたそうだ。ここは2019年10月22日から2020年12月まで展開される滋賀県観光キャンペーンのPRブースである。キャンペーンの取り組みを紹介するとともに、戦国武将になりきる衣装や兜をかぶって写真撮影ができるスポットや、甲冑の展示をしていた。また、映画の撮影地になった都道府県のパンフレットが並べられているジャパン・フィルムコミッションのブースでも滋賀県のパンフレットがいくつかあった。手に取ってみると来月中山ゼミが訪れる地域でも何作品か撮影されており、次回のFWで実際に滋賀県の町なみに触れられることに楽しみを感じ、より興味が沸いた。その他にも、日本は北海道や三重県、海外は韓国やモルディブ、ポーランドなどたくさんのブースを見てきた。
 1500以上ある都道府県、国、企業のブースの中で強く印象に残ったのはJTBが出展していたリゾートウェディングのブースだった。私は将来ブライダル業界で仕事をしたいと考えている。だからこのブースは必ず行こうと思っていた所だ。実際行ってみると他と比べて小さいブースではあったが、リゾートウェディングの写真がたくさん飾られており、私にとってとても興味がそそられる場所だった。やはり写真のほとんどが人気のリゾート地であるハワイ、バリ島、タヒチなどが多かった。南国の自然の中で行う挙式の写真は日本では撮れない海外だからこその雰囲気だった。その場にいる人だけではなく見るだけで幸せになるような写真を撮ることができるリゾートウェディングはSNSが主流の現代で人気になる理由の1つだろうと感じた。展示の看板の中にある文を見つけた。それは、「結婚式という1日とゲストが家族に変わる1週間。どちらも大切なもの。私たち、JTBは結婚式も旅行も大事にしたい。」という文だ。これを読んでリゾートウェディングは、結婚式当日のスケジュールや新郎新婦のサポートだけが仕事ではないと改めて感じた。私は資格講座等でこれまで国内・海外ウェディングについて勉強してきた。以前は一般的な挙式スタイルではないリゾートウェディングに漠然とした憧れを持つだけだったが、今回のブース訪問でより具体的に自分の将来としてとらえることができた。会場で企業から貰った冊子を読み、気になったことを調べるうちに資格講座で配布されたテキストに書いてあることだけが全てではないと実感した。リゾートウェディングは海外のリゾート地だけではなく日本のリゾート地も含まれていること、また、リゾートウェディングは海外ウェディング同様、両家の親族全員の旅行だということも忘れてはならないことが分かった。親しいゲストのみを招待し、美しいロケーションで挙式ができるなどのメリットも、実際のチャペルを見学できない、ゲストの日程が合いにくいなどのデメリットも分かった。知識が増えたことでより一層ウェディング業界の仕事をしたいという気持ちが強くなった。
 今回ツーリズムEXPOに参加して、関心を持っていなかった地域、国を知ることができた。また、自分自身の観光業界の知識の幅を広げるきっかけにもなった。なによりリゾートウェディングのブースに行き、将来の夢への想像を膨らませることができた。今回のツーリズムEXPOへの参加は、国際観光学部の学生である私たちにとって現代の観光を理解する良い機会になった。

杉本真悟

 私はこれまで観光を学ぶ大学生としては恥ずかしいことにツーリズムEXPOジャパンというイベントを聞いたこともなかった。ツーリズムEXPOジャパンとは観光庁や日本政府観光局などの国家組織や一般企業などが官民一体となって観光を推進する巨大イベントである。そんなツーリズムEXPOジャパンの見学を通して私が学んだことは大きく2つある。           
 まず1つ目は、人々の観光に対する関心である。私が見学した日は一般日だったこともあり、来場者はツーリズムEXPOジャパン公式サイトによると全体で150,000人、私が見学した日だけでも51,000人(10月28日速報値)もの人がツーリズムEXPOジャパンを訪れている。その年齢層や世代は子どもや高齢の方、家族連れや外国人など老若男女国籍問わず様々な人が訪れており、いまの日本の観光はここまで関心が高いのかと驚いた。
 もう1つは、旅をすることの楽しさである。実際に旅をしたわけではないが、日本の都道府県や世界中の国が自分の地域のPRを目的にブースを出展していて、その中には私が聞いたこともないような場所、地域、物が数えきれないほどあり、そのひとつひとつに丁寧な説明をしてくださる担当者がいて、観光地に旅をした気分になった。私が興味を持った場所で1つ例を挙げると、北海道の胆振地方だ。胆振地方とは北海道の中南部に位置し、登別市や苫小牧市などがある地方で、新千歳空港から40分ほどで観光できるアクセスの良さを持つ観光地だ。私は胆振地方について、文字は見たことがあるけれど観光資源や場所、読み方すらわからなかった。北海道のブースで胆振地方のパンフレットに目が止まり、手に取ろうとした時に胆振地方の観光局の担当者が声をかけてくれたのだ。観光局の担当者は何も知らない私に場所や観光地、特産品、お土産品、有名温泉を含むおすすめの観光コースなど細かく丁寧に教えてくれた。そんな知らなかった観光地の魅力を聞いて、私は「今すぐに行きたい」と感じた。その地域について何も知らなかった私を行ってみたいという気持ちにさせるその姿がとてもかっこよく見え、私もこんな風に他人に旅の楽しさを伝えられる仕事がしてみたいと強く感じた。
 私はまだ1回生で観光の勉強を始めたばかりなので知らないことの方がはるかに多いが、このツーリズムEXPOジャパンを通して観光に関わる仕事の必要性、楽しさを知り、人を笑顔にし、心や気持ちを動かす仕事のやりがいを感じることができた。そして、そのことが観光客を案内するような仕事への就職を目指したいと思うきっかけとなったので、貴重な経験であった。

参考文献

藤本優生

 世界最大級の旅の祭典とだけあって、会場内だけでなく会場に向かう電車の中にも日本人だけでなく外国人の姿が見られました。数か月後にオリンピック、5年後に万博を控えている日本、大阪に興味を持って来てくれる観光客がいることはとてもうれしいことです。日本のブースには日本人の来場者、世界のブースには外国人の来場者が多くいる印象を受けました。イベントに来るだけではなくイベント後にどれだけ観光客が増えるかが重要だと思うので、可能な限り多くの人に日本のブースに足を運んでもらい、観光客増加に繋がるといいなと思いました。
 ツーリズムエキスポで印象に残ったのは、各ブースの担当者が自分の住む地域に誇りをもって紹介していたところです。たとえばスキーといえば北海道や長野県が思いつきますが、新潟県が元祖スキー天国と呼ばれていることを知りました。その他のブースでも実際にその土地に住んでいるからこそ知っている観光地や楽しみ方を紹介していたので、あまり興味のなかった場所にも行ってみたいと何度も思いました。特に気になったのは静岡県です。観音温泉のかけ流し温泉水を試飲で配っていたり、温泉水を使ったシャンプーをプレゼントしたりしていました。静岡県といえば、富士山の印象しかなかったので新たに温泉地を知ることができてよかったです。
 また、私たちは最初にゼミ生全員で後期のフィールドワークで訪れる滋賀県のブースを見学しました。滋賀県・近江は戦国時代の要衝であり、名だたる戦国武将が覇を競い合った「戦国史跡の宝庫」であるため、戦国時代にタイムスリップできる戦国ワンダーランドをモチーフに歴史上の出来事を展示していました。甲冑体験ができる参加型のブースだったので、家族連れや小さい子どもたちでにぎわっていました。授業では滋賀県の公式ホームページ等の情報を頼りに町調べをしていましたが、近江は浅井長政や石田三成ら有名な武将の出身地であることを担当者から聞いたり、実際に近江で行われた戦や武将の生涯が描かれた絵巻を見たりすることで、より深く滋賀県のことを知ることができました。
 東北エリアはフィギュアスケートのアリーナ・ザギトワ選手も飼っている秋田犬に興味を持っていたので、秋田県のブースに秋田犬と触れ合うために訪れました。しかし、その日の触れ合い時間は終了していて残念に思っていたところ、ナマハゲが飴を配ってくれました。昨年11月に男鹿のナマハゲがユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあり、世界中の人に秋田県の文化を知ってもらういい機会になったと思います。普段離れた場所に住んでいると、テレビやネットで情報が流れてくるだけで日本国内にどのような行事があってどのようなことが行われているのか分からなかったりするので、このようなイベントがきっかけで興味を持つ人が増えると観光客増加と経済効果にも繋がると感じました。
 各ブースの担当者は皆、地域に誇りをもって紹介してくれましたが、単にパンフレットや名産品をもらったブースよりも、実際に体験に参加してその土地のことを学んだブースのほうが強く印象に残る上に、行ってみたいと思いました。また、何も知らずに旅行するのではなく、事前に下調べをして知識をもって行くほうがより深くその土地を知ることができ、帰った後も記憶に鮮明に残る旅になるのではないかと感じました。

近藤うらら

1.はじめに

 私はツアープランを作成することに興味を持っているので、今回初めて参加したツーリズムEXPOではツアープランを提案しているブースを中心に見て回った。会場では特に海を観光資源にしているツアープランが見受けられた。
 海そのものが観光資源ではあるが、それに加え、多くの、海で行うアクティビティ(マリンレジャー)が提案されていた。アクティビティにはどのような種類があり、利用者はどのような人たちなのか、調べてみた。

2.海で行うアクティビティ

 海の観光資源としては主に魚や景色だと思われがちだが、近年ではアクティビティなどの体験型の種類が増えていることが分かった。例えば、サイクリング・ヨガ・ホースライディング・シーカヤック・シュノーケリング・パラセーリングなど多くの観光資源が存在する。
 その中でも私は沖縄のブースで紹介されていたホースライディングに興味が沸いた。ホースライディングとは馬に乗り浜辺で散歩をしたりして、そのまま一緒に海に入ることができ、慣れてきたら馬の尻尾を掴んで馬に引っ張られて泳ぐことも出来る体験のことで、“新感覚のマリンスポーツ”とも呼ばれている。この体験は元々与那国島でしかできなかったが、最近では年々増えて沖縄本島の各所でも体験出来るようになってきているそうだ。ただ海に入るだけではなく“馬と共に”という非日常的な体験をするほうが強く思い出に残り、“語るお土産”としても聞き手の旅行意欲を刺激するだろう。

3.沖縄における海で行うアクティビティの利用者

 2016年頃から、訪日観光客の目的と思われがちな爆買い現象による“モノ消費”の一方で、“コト消費”が訪日観光客の目的として定着しつつあるようだ。『訪日外国人旅行者の消費動向とニーズについて2016年』には、「「爆買い」現象に象徴されるように、訪日外国人の消費としてはモノ消費が注目されがちだが、自然景観鑑賞、歴史建造物への訪問、アクティビティ体験等のコト消費は訪日外国人の消費として定着している。米国人、フランス人等は買い物を訪日旅行の主な要素とは考えておらず、日本の文化や歴史を理解できるような体験を好んでいる。中国人、タイ人、インドネシア人も、市場により内容は異なるが、自国にはない自然景観の鑑賞、旅館での宿泊体験、温泉入浴体験等を好んで体験している」1)とある。このように、非日常的な体験をする“コト消費”が定着しつつあり、外国人観光客の中ではそのような人がアクティビティの主な利用者である。沖縄を訪問する外国人観光客の割合は「平成 30 年度の外国客は、対前年度比で 30 万 8,800 人、率にして 11.5%の増の 300 万 800 人となり、11 年連続で過去最高を更新し、初の 300 万人台となった」2)。また、沖縄を訪問する外国人観光客の中で海水浴やマリンレジャーをする人の割合は「空路利用者24.9%、海路利用者3.4%(30年度)」3)となっており、空路利用者の中では約4人に1人が海で行うアクティビティを経験している。
 沖縄全体の「平成 30 年度の入域観光客数は 1,000 万 4,300 人で、前年度比で 42 万 4,400 人、率にして 4.4% の増加」2)であり、そのうち、外国人観光客が上述どおり300万800人で、県外客(日本人観光客)は「平成 30 年度は 700.35 万人」2)である。その日本人観光客の沖縄観光目的は「観光地めぐり23.1%、保養・休養13.8%、海水浴・マリンレジャー13.3%(30年度)」4)と、海水浴・マリンレジャーが第3位となっている。
 空路利用の外国人観光客の24.9%に比べると、日本人観光客の割合はほぼ半減するが、少々乱暴ではあるものの人数に換算すると、外国人観光客よりも日本人観光客のほうがマリンレジャーを体験している人が多いことがわかる。

4.おわりに

 今回ツーリズムEXPOに参加して様々なツアープランを見ることができた。初めて知ったプラン内容などもあり、多様な観光客の多様なニーズに合わせたツアープランという存在が旅行内容の選択肢を増やしていることが理解できた。また、沖縄を訪れて海で行うアクティビティ(マリンレジャー)を体験する観光客の割合は私が思っていたより多く、その魅力的な内容に、これからも増えていくのではないかと感じた。沖縄を訪れた際には、マリンレジャーを体験してみるのも良い思い出になるだろう。

参考文献