インカレねむろ研究発表会で優勝しました

最優秀賞の北海道根室振興局長賞を受賞しました

 12月17日(土)、北海道中標津町でインカレねむろ・大学等研究プロジェクト2016研究発表会(主催:北海道根室振興局)が開催され、国際観光学部1〜3年生の学生有志8名の研究発表「標津町の大自然とグルメで個人観光客を誘致〜サイクリングコースとグルメ情報の提案〜」が最優秀賞となる根室振興局長賞を受賞しました。
 本学部の学生有志は、このインカレねむろ・大学等研究プロジェクト研究発表会に2014年度から毎年参加し、北海道標津町でのフィールドワークの成果を発表しています。今回は標津町の魅力である自然・歴史・産業を個人観光客に感じていただけるよう、新たな受け入れツールとしてサイクリングコースを提案するとともに、町内のすべての飲食店情報を収集し、観光客が町内の飲食店を選択するしくみを提案しました。審査委員からは、標津町の方々と連携した取り組みの実現可能性の高さを評価していただきました。
 学生は毎週火曜、木曜日の放課後に大学に残り、発表準備を進めてきたほか、発表当日も夜行バスが到着した早朝6時から発表練習を行っていました。特に今年度は、現地調査から発表までの期間が1ヶ月足らずと非常に短かったですが、その中でも学生が努力し、その成果を評価していただき、大変ありがたく思っております。参加学生の苦労の様子と喜びの声を以下で紹介します。
 今後はサイクリングコースとグルメ情報を具体的に取りまとめ、来年3月に標津町の皆さまにご提案、ご報告する予定です。このような成果を出すことができたのも、標津町の皆さまの多大なるご支援のおかげであり、心より深く感謝申し上げます。(森重昌之)

研究発表会当日の様子

  • 研究発表の様子

  • 研究発表の様子

  • 研究発表の様子

  • 質疑応答の様子

  • 表彰式の様子

  • 終了後に標津町の皆さまと記念撮影

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参加した学生の報告

地域一体となり挑んだ研究発表会
 国際観光学部3年 西内拓史

 私たちは、12月17日に北海道中標津町で行われた「インカレねむろ・大学等研究プロジェクト2016研究発表会」に参加しました。この研究発表会では、道内外から4つの大学が参加し、合計5組がこれまで行ってきた根室管内での研究成果を発表しました。私たちは、この研究発表会があると聞いたのが1ヶ月前でした。準備期間が短く、不安もあり、緊張しましたが、無事に発表を終え、乗り切ることができました。その結果、「北海道根室振興局長賞」を受賞し、優勝することができました。昨年は準優勝と惜しい結果でしたので、このような結果を残すことができて嬉しかったです。
 今回の発表では、大きく2つの提案をさせていただきました。1つ目はグルメ情報の提案、もう1つはサイクリングコースの提案です。グルメ情報の提案については、現在標津町の飲食店の情報がウェブサイトなどに掲載されていなかったり、掲載されていたとしても古い情報があったりしたので、町内の飲食店情報を整理する必要があると感じ、提案しました。まず、グルメの基本的な情報として、営業時間や定休日、駐車場の有無、座席数、大人数の収容が可能かなど、観光客が飲食店を選びやすいようにまとめました。また、飲食店の個店情報を載せることにより、それぞれの飲食店の良さを知っていただき、標津町を訪れた個人観光客のニーズに合わせたお店選びができるよう、工夫しました。
 一方、サイクリングコースの提案では、現在標津町にあるレンタサイクルを活かすためにサイクリングコースを作成しようと考えました。以前標津町を訪れた際に、標津町の皆さまと話し合って決めた2つのコースのうち、1つについて具体的なサイクリングコースにまとめ、そのコースを上級、中級、初級コースの3つに分けて提案しました。それぞれのコースによって、標津町の酪農業や漁業などの魅力を感じながら走ることのできるコースになっており、コースの全長もそれぞれのニーズに合わせた距離を設定しました。
 これらを提案した背景には、標津町の現状として、個人観光客の受け入れ態勢が整っていないことがあげられます。そこで、個人観光客が訪れた際に、個人観光客の求めるニーズに対応できるようにし、観光客の満足度を高めることで、観光客の増加につながるのではないかと考えています。これらの提案で、短期間のうちに個人観光客を増やすのは難しいかもしれません。しかし、さまざまな観光メニューを持つことが、標津町にとって大切であるということを発表させていただきました。
 私たちが今まで3年間、フィールドワーク調査を続けることができ、このような結果を残すことができたのは、標津町の皆さまがご支援してくださり、先輩方がさまざまな土台をつくり上げてくださったからだと思います。これからもメンバーや標津町の皆さまとともに、まちづくりを進めていきたいと思います。

3年間のプロジェクトを通して成長を感じた研究発表会
 国際観光学部3年 山内菜美子

 12月17日〜18日にかけて、標津町を訪れました。そして、17日に行われたインカレねむろ研究発表会では、今年11月に行ったフィールドワークで得た情報をもとに、発表を行いました。
 発表の内容は、個人観光客を受け入れるためのしくみづくりとして、「グルメ情報」と「サイクリングコース」を提案しました。標津町にはグルメ情報が少ないため、観光客が標津町を訪れた際に飲食店を探す手段がないという課題がありました。そこで、標津町ならではの飲食店の魅力である、どの店も地元の食材を使用していることや料理にボリュームがあること、居酒屋は基本的に低価格であることなどをアピールしたグルメ情報を提案しました。また、基本情報として営業時間や定休日のほか、お子様対応やその店で食べられる地元の食材などを一覧にし、その中から気になった個店の情報をより詳しく知るために、主に写真を使用して雰囲気や特徴を伝えられるように考えました。
 一方、サイクリングコースは、11月に行った標津町の皆さんとの意見交換会で教えていただいたコースをもとに、初級、中級、上級の3つのコースを考えました。自動車での移動が中心である標津町で観光する際に、移動途中の広大な景色が自動車では存分に味わえないと感じ、サイクリングコースを提案しました。自動車だと通り過ぎてしまう広大な自然も、自転車だと気軽に立ち止まることができ、肌で大自然を感じることができます。そして、コースに標津町の魅力である酪農業、漁業、文化のすべてを体験できるよう考えました。さらに、3つのコースに分けることで、気軽に楽しみたい方からしっかりとサイクリングを満喫したい方まで、観光客のニーズに対応できるよう工夫しました。
 今回提案した「グルメ情報」と「サイクリングコース」は、あくまで1つのツールに過ぎないので、これだけで個人観光客を呼び込めるわけではありません。しかし、多くのツールを持つことで、個人観光客の受け入れの土台づくりができるのではないかと考え、これらの提案を発表しました。
 今回は、11月のフィールドワークから本番まで1か月もなく、準備期間が少なかったので、心配な部分が多々ありました。しかし、メンバーもみんなが毎日遅くまで大学に残って、本番に向けての準備を頑張りました。その努力の甲斐もあって、インカレねむろ研究発表会では、北海道根室振興局長賞を受賞することができました。このプロジェクトにご協力いただいた標津町の方々に恩返しができたと思い、3年間やってきてよかったと感じました。今後、グルメ情報は標津町観光協会のウェブサイトに載せていただく予定です。標津町の方々が満足していただけるようなグルメ情報を作成し、感謝の気持ちを伝えられるようなグルメ情報にしていこうと思います。

標津町の方々との協調性・提案の実現性が評価された「優勝」
 国際観光学部3年 栗田真衣

 私たちは、12月17日に北海道中標津町で行われた「インカレねむろ・大学等研究プロジェクト2016研究発表会」に参加しました。阪南大学としては、今年で3年目となる出場でした。この研究発表会は根室振興局の根室市、別海町、中標津町、標津町、羅臼町の1市4町について研究してきた学生が集結し、成果を発表する場です。
 私たちは11月に標津町で現地調査を終え、今回の研究発表会までの期間はおよそ1ヶ月と、短い準備期間ではありましたが、標津町の方々のご期待に少しでもお応えできるように準備を進めてきました。今年は昨年の「謎解き観光マップの作成」に引き続き、個人観光客の受け入れ態勢に着目して「グルメ情報」と「サイクリングコース」の2つの提案をしました。
 昨年作成した「謎解き観光マップ」は改善個所がいくつか見つかり、修正する必要があることがわかりました。「グルメ情報」では、標津町内にある22店舗の飲食店情報が詳細に紹介されていないことが明らかになり、これらをどのように改善し、詳細情報を発信していくのかを標津町の方々にご協力をいただきながら、実現に向けて調査中です。「サイクリングマップ」では、いかに「標津町の良さをサイクリングコースに盛り込めるか」が大きなポイントとなり、サイクリングという新たな観光ツールをどのようにアピールできるかが課題であると考えます。私自身、道東ならではの真っ直ぐに続く道や、酪農業と漁業の2つの産業を感じられることが標津町の最大の魅力であると改めて感じました。また、私たちの今回の発表ポイントは、標津町の方々と協力して、個人観光客の誘致につなげることです。それを全面にアピールしたパワーポイントの作成、発表を常に心がけました。
 発表当日は夜行バスでの現地入りだったため、早朝5時30分に中標津町に到着しました。11月に訪れた時とはまったく違う雪景色が一面に広がっていました。雪の積もった広大な牧場での朝焼けがとても幻想的で、印象に残っています。発表の始まるまでの間、標津町の方が発表練習の場を設けてくださいました。さらに、発表会終了後は交流会ということで、中標津町内の店で根室振興局や他大学の皆さまとの食事会に参加させていただきました。「阪南大学の発表はとても良かった」、「実現に向けて頑張ってね」などと声をかけていただき、嬉しさと同時に提案実現への意欲も増しました。そして、交流会終了後は標津町の方々が祝勝会を開いてくださいました。いつもたくさんの方々にお集まりいただき、本当にありがとうございます。
 今回、お忙しい中、私たちの発表を観に来て下さった標津町の方々の前で「優勝」することができました。標津町の方々や森重先生をはじめ、一緒に取り組んできた仲間に感謝申し上げます。3年目となる3回生の2人には頼ってばかりでしたが、一緒にこのプロジェクトに参加できてとても嬉しく思います。再度標津町を訪問させていただく際には、完成版をしっかりと提案できるように準備を進めていきます。

3年間の研究成果
 国際観光学部2年 井上佑太

 12月17日に、北海道中標津町にて行われたインカレねむろ・大学等研究プロジェクト研究発表会に参加しました。今回はサイクリングマップとグルメ情報の提案を行いました。昨年は準優勝に相当する「大地みらい信用金庫理事長賞」を獲得したので、今年は優勝をめざしていました。11月のフィールドワークから戻ってきた後、パワーポイントの作成を行いましたが、間に合うかどうか不安でした。
 毎週ミーティングを重ね、研究発表会の朝もリハーサルを何回も行いました。私は人前で発表することに慣れておらず、しっかり話すことができるかとても心配でした。標津町の方も応援に来ていただき、見守ってくださいました。
 当日は自分の中では一番うまく発表することができたと思いました。授賞式では、最後まで呼ばれず不安でしたが、最後に優勝の「根室振興局長賞」を受賞することができ、驚きと嬉しさがありました。この賞が受賞できたのも標津町の方々や森重先生の協力はもちろん、先輩方が過去2年間でつくり上げてくださった結果だと思っています。本当にありがとうございました。今回のプロジェクトでは、3年生に引っ張っていただいてばかりでしたが、その中で私たち2年生が引っ張ってサイクリングマップやグルメ情報の作成をリードしていかなくてはいけないという自覚を持てました。
 研究発表会が終わると、標津町の方々が祝勝会を開いてくださいました。標津の多くの関係者の方が参加してくださり、盛り上がりました。標津町の方々に喜んでいただけて、少しはご恩返しができたのかなと思いました。さらに、アドバイスや率直な意見をいただくこともできました。標津町の方が私たちに期待されていることを、改めて感じました。その期待に応えられるように気を引き締めていきたいと思い、次回訪れる際には完成したものを発表するのが、とても楽しみです。
 初めて標津町を訪れたときは、「標津」という漢字すら読むことができず、何もわからないところから始まりましたが、2年間このプロジェクトに参加して、多くの方に出会うことができ、大阪にいては絶対にできない体験ができました。4回目となる標津町の訪問でしたが、訪れるたびに感動する広大な自然、そして温かく向かい入れてくださる標津町の方々がいたからこそ、今回の発表で結果を残すことができたと思っています。今回のプロジェクトも多くの貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました。これからも標津の方と協力し、サイクリングマップとグルメ情報を実現させ、観光客の方が手にしてもらえるツールになれるよう、これからも頑張っていきます。

日々の積み重ねが実現可能へ
 国際観光学部1年 安田知弘

 私たちは、標津町で調査したグルメ情報とサイクリングマップの研究成果を、中標津町で行われた「インカレねむろ・大学等研究プロジェクト2016研究発表会」で発表しました。
 今回の発表まで、あまり準備期間がありませんでしたが、フィールドワーク調査が終わってすぐ、私たちが調べてわかったことや課題、今後につなげていくことなどをまとめていきました。しかし、グルメ情報では個店情報をどのようにして作成していくのか、サイクリングコースのコース名をどのようにすれば、観光客に魅力が伝わるようになるのかなど、進めていくにあたってとても苦戦しました。さらに、パワーポイントで発表するため、スライドや原稿の作成にもたくさんの時間を費やしました。みんなで意見を出し合いながら、発表前日まで試行錯誤を重ね、準備に取り組みました。発表当日は朝6時から発表練習を行いました。朝が早いこともあってなかなか厳しい状況ではありましたが、標津町の方々からの差し入れもあり、地元の方のぬくもりを感じることができました。そして、発表練習を繰り返し行ったことでまとまりも生まれ、時間配分もうまく取れるようになっていきました。
 研究発表会が始まり、私たちが発表する順番が最後でしたので、他の大学の研究発表を聞いていて、とても刺激になる話もありました。このことを私たちの研究にも活かしていきたいと考えています。そして、発表が近づくと緊張感が高まっていきました。そして、発表時には噛んだり、少し詰まったりするなど、迷惑をかけましたが、みんながそれをカバーしてくださり、研究発表を無事に終えられました。さらに発表結果では、見事に根室振興局長賞をいただくことができました。この賞を取ることができたのも標津町の方をはじめ、いろいろな方の協力なければ成し得ることができなかったと考えています。本当に感謝してもしきれません。
 今回のインカレねむろ・大学等研究発表会を通して、たくさんのことを学びました。みんなで目標に対して協力して取り組むことや、自分一人では達成することができず、多くの人の力があってからこそ、ひとつのものができ上がるということを改めて感じることができました。私は1回生で、なかなか貢献できているかわかりませんが、先輩方が積み重ねてきてくださったものを、今後も標津町の観光の発展のために尽くしていきたいと考えています。そして、今回提案させていただいたグルメ情報とサイクリングコースが提案で終わることがないよう、実現に向けて努力していきたいと考えています。

たくさんの刺激を得たインカレねむろ研究発表会
 国際観光学部1年 高田有規子

 私たちは、12月17日に行われたインカレねむろ・大学等プロジェクト研究発表会に参加するために、再び標津町を訪れました。今年度の発表会は例年よりも早い時期に開催され、現地調査からあまり日数が経たないうちの参加でした。夜遅くまで学校に残り、ミーティングと発表練習を重ねていきました。発表会の準備の時間が少なく、発表会前日に発表原稿が変わるハプニングがあり、不安を残しての出発となりました。
 研究発表会の当日、夜行バスで早朝に中標津町に到着し、標津町まで向かいました。まだ日の出前で薄暗い中でしたが、一面が雪で覆われ、1ヶ月前とは違う標津町の風景が目に飛び込みました。雪があまり降らない地域で育った私にとっては、とても感動的でした。徐々に辺りが明るくなっていき、その真っ白い風景から昇っていく朝日はとても美しかったです。
 早朝6時にもかかわらず、観光協会の方が発表練習の会場を用意してくださり、研究発表会に向けて最終調整を行いました。そして、午後に発表会の会場である中標津町に向かいました。会場へ入ると、すでに他の大学、大学院の方が会場入りされていて、緊張感が高まっていきました。次々と他大学の発表が終わり、私たち阪南大学の順番になりました。
 本番はとても緊張しましたが、標津町の方々や森重先生が見守ってくださり、大きな失敗もなく、無事に発表を終えることができました。授賞式では、最高賞である「根室振興局長賞」を受賞し、驚きと嬉しさでいっぱいでした。最高賞の獲得は、私たち学生の力だけでなく、一緒に夜遅くまで大学に残ってくださった先生や、たくさんの意見をくださった標津町の皆さまのおかげです。本当にありがとうございました。
 発表会が終わると、発表会に参加した大学、大学院の学生や地元の方との交流会が行われました。他大学の大学生だけでなく、大学院生と交流する機会はなかなかないので、良い刺激になりました。宿泊先の標津町に戻ると、標津町の方々が祝勝会を開いてくださいました。温かい標津町の方々に囲まれ、楽しいひと時を過ごすことができました。標津町の方と町についての話をしていると、皆さまが本当に標津町のことが大好きで、たくさんの方に標津町の魅力を知ってもらいたいという想いがとても伝わり、改めてこのプロジェクトに参加する責任を感じました。
 今回のプロジェクトに参加して、座学だけでは知ることのできない現地の方々の意見や異文化を学ぶことができました。現地を訪れ、実際に見て、聞いて、体感するフィールドワークは、私にとって非常に良い経験となりました。本当にありがとうございました。これからも標津町の方々と協力して、「標津町」の名を日本中に広めていき、観光客を呼び込んでいきたいです。