2020.11.13

大学入門ゼミで大阪市内のフィールドワークを行いました

初めてのフィールドでの学びを楽しんでいました

 国際観光学部では例年、前期の大学入門ゼミの授業で、1年生が簡単なフィールドワークを実施しています。しかし、今年度はコロナ禍で遠隔授業が続いたため、前期にフィールドワークを実施できませんでした。後期授業から大学入門ゼミは感染拡大防止対策を徹底しながら対面授業が再開され、日帰りのフィールドワークもようやく認められるようになったことから、11月2日(月)に大阪城公園とOsaka Mertoを訪ねるフィールドワークを実施しました。
 当日の午前中は、1年生の要望が強かった大阪城公園を訪れました。事前の授業でどのようなポイントを確認するか各自で整理した上で、当日の現地実習に臨みました。大阪城は昨年まで多くの外国人観光客で賑わっていたところですが、コロナ禍に加え、当日があいにくの天候であったこともあり、ゆっくりと天守閣内の展示を見学できました。午後からはOsaka Metroに乗って、大阪の都市構造を確認したり、歴史の所縁のある場所を訪ねました。
 今回は非常に簡単なフィールドワークを実施しましたが、学生は初めてのフィールドでの学びを楽しんでいるようで、いきいきとしていました。今後は学生自身で訪れる場所を考え、調査するフィールドワークを実施する予定です。以下で、今回のフィールドワークに参加した1年生のレポートを紹介します。(森重昌之)

当日のフィールドワークの様子

  • 大阪城天守閣前での記念撮影

  • 大阪城天守閣での見学の様子

  • Osaka Metroのフィールドワークの様子

参加した学生の報告

今も昔も変わらない美的感覚
 国際観光学部1年 伊藤奈生

 11月2日に大学入門ゼミの活動でフィールドワークを行いました。午前の行き先は学生から行きたいという意見が多かった大阪城、午後はOsaka Metroを使ってクイズをクリアしていくという内容でした。今回のフィールドワークの目的は3つです。1つ目は大阪城について調べたいことを各自で定め、現地で確認するということ、2つ目はOsaka Metroの駅にちなんだクイズを実際に移動しながら解くことで、大阪の都市構造を知るということです。そして3つ目は、そのクイズをチーム戦にすることで、遠隔授業により登校日が少ない学生同士の交流を図るというものです。
 まず、大阪城の活動では、大阪城天守閣の装飾について調べました。天守閣の外装の装飾は、黒い部分に金が映えていることが特徴です。最上階の側壁4面に飾られた各1対の伏せ虎も、黒壁に収まることで存在感を増しています。他にも鶴の絵や菊紋など金の装飾が多数施されており、それらは遠くから天守閣を眺めた際に豪華な印象を与え、秀吉や家康の圧倒的な権力を誇示するために非常に効果的な装飾だと感じました。
 次に、Osaka Metroのクイズでは苦戦しました。答えの駅の周辺地域の特徴や電車到着のメロディなどが出題内容に含まれていました。普段、乗換アプリで行き先を入力して移動している私は、いかに周りを観察せずに電車に乗っているかを痛感しました。難問もありましたが、駅員の方やスチューデントアシスタントの3年生に協力していただきながら、無事に完答することができました。
 今回のフィールドワークでは、大阪城の装飾とその効果を考えることで、戦国時代に権力の誇示により国を統治することがとても重要であったことを学びました。加えて、約400年前に建てられた城を私たちが「美しい」と感じることから、時代が移り変わり、多くの技術が進化し、生活文化の変化を受けても、人間の美的感覚は大きく変わることはないのだろうと考えました。また、Osaka Metroクイズを通して、普段見ない路線図を眺めることで、大阪の地名の位置関係を知り、俯瞰的に大阪のまちを考えることができました。さらに、同チームのメンバーと協力しながらクイズを解く体験は、互いの仲を深めることにつながりました。
 この1日で、大阪の歴史と大阪の地名や構造を一部ではあるものの、知ることができました。そして、今回のフィールドワークでゼミのメンバーとさらに打ち解けることもできました。大阪城は広く、Osaka Metroの乗り継ぎも疲れましたが、それ以上に得るものが多く、非常に有意義な1日となりました。行き先を変え、このようなフィールドワークをまた行いたいと感じました。

大阪の歴史に人一倍詳しくなった
 国際観光学部1年 城野未音

 11月2日、大学入門ゼミのフィールドワークで大阪城に行くにあたり、私は大阪城についてどれぐらい知っているのか考えてみました。「大阪城を建てたのは、豊臣秀吉である」、「大阪城にはエレベーターがある」、「最上階にシャチホコがある」など、私が知っていたのはこの程度でした。しかし、実際にフィールドワークに行く前に調べてみると、大阪城は1年半かけて建てられた城であり、秀吉が最も勢いのあった時期に造られたことから、「太閤さんのお城」と呼ばれていたそうです。また、現在の天守閣は市民からの寄付によって建てられたそうです。戦前に建てられた立派な天守閣は、今もずっと人びとから愛されています。
 実際に大阪城天守閣に入ると、初めに目に映ったのは大阪の陣の模型でした。馬に乗って戦っていたり、弓を持っていたりして、とてもリアルにつくられていました。展示室内には、刀や当時羽織っていたものなどが飾られていて、当時の時代を身近に感じることができました。
 展示物を見ているとき、森重先生が「豊臣秀吉は体が小さかったそうで、それを気にして、自身を大きく見せるために、わざわざ大きめの服を着ていた」と言っていました。これを聞いて、日本でよく聞く「着やせ」にとても似ていると思いました。私も大きい服を着てごまかすことが多いので、秀吉の風習が残っているのかなと感じました。
 大阪城天守閣を見学した後、私たちは主にOsaka Metro中央線と長堀鶴見緑地線を使いました。長堀鶴見緑地線では、電車の到着音と発車予告の音が違っていることを知りませんでした。実際に聞いてみると、よく似ていてわからず、その音が駅名を言っていることなど、もっと気づきませんでした。何度も聞きすぎて、問題にされている本当の音がわからなくなったり、駅員の方に尋ねても「そこまではわからない」と言われたりして、とても苦戦しました。
 駅に降りて、音を聞いていくうちにだんだんわかってきて、終点の門真南駅に着いた頃にはみんなが集中していて、団結力が生まれました。次の鶴見緑地駅で正解した瞬間は笑いが止まりませんでした。普段、意識しないことに目を向けることがとても楽しいことを学びました。
 初めてのフィールドでの学習で、グループのメンバーともとても仲良くなれました。そして、協力することの大事さを身近に感じることができ、駅員の方よりも地下鉄の発車メロディを知ることができたので、とても楽しかったです。

コロナ禍の大阪を知る
 国際観光学部1年 是井望見

 11月2日に大阪城と地下鉄のフィールドワークを行いました。このフィールドワークは大阪のまちについて知り、地下鉄を利用することで大阪のまちが碁盤の目になっていることを体感することを目的に行いました。また、私個人の目的として、このコロナ禍で自宅待機を余儀なくされ、観光地を訪れることが難しくなった今、実際現地に足を運び、自分の目で見て自分の肌で感じることの重要さを改めて知る機会だと頭に入れ学びました。
 フィールドワークが行われる前の事前学習で、森重先生は「大阪のまちは碁盤の目になっている。南北に走る道路は“筋”といい、東西に走る道路には“通り”という名前が付けられている」とおっしゃっていました。当日集合し、地上に上がって出たのは上町筋で横に走っているのは本町通でした。いつもなら一つの移動手段でしかない地下鉄もフィールドワークを通して谷町線は南北に、中央線は東西に走っていることを実感しました。
 また、Osaka Metroの歴史について調べることや駅の到着音声を何度も聞きくことは、地下鉄のフィールドワークの問題を解くという機会だからこそ触れることができたと思います。一つの移動手段でしかないわけではなく、その一つの乗り物にも歴史があり、学ぶものが多くあることはとても興味深いことだと感じました。
 地下鉄は騒音や振動が大きいため、通常であれば窓は開けていませんが、感染症対策のため窓を開けて走行していました。また、テレワークや時差通勤の呼びかけや感染予防対策への協力を車内放送で呼びかけられていました。やはり、実際に乗ってみなければわからないことが現場にはあり、窓が開いた地下鉄に乗れるのは少しレアな経験であると感じました。そして、感染症拡大のリスクがある中で利用者のために毎日地下鉄を動かしてくださる方々に感謝しなければならないと改めて感じました。
 私は移動中、イヤホンを耳に挿し音楽を聴くことが多いので、車内音声に耳を傾ける機会がありません。そのため、いつもなら目を向けないことも、いつもと違う視点から見たり考えたりすることで見えてくることがあると改めて再確認しました。また、実際に現地に行き、自分の五感で感じることの重要性を強く感じました。最近ではVRやARの登場で観光地や現場に行かなくても楽しめると言われていますが、やはりそれだけでは得られないものがあると考えます。
 大学4年間を大阪という地で学ぶと決めたからには大阪をもっと知りたいと興味を引く、良い機会になりました。

大阪城の元の色を知った
 国際観光学部1年 藤田雄己

 私は18年間住んできた中で、大阪城に1度も足を運んだことがなく、遠くでしか見たことがなかったので、この機会に足へ運んでみたいという目的でフィールドワークに参加しました。また、私が勉強していた国家資格で、日本にある城を勉強した時に、城は昔の建築士によって戦いに勝つためにいろいろなしかけを練って建築されており、そのしかけは城によってさまざまだと知り、戦いに勝つためにどのような工夫がされていたのかを確かめたいという目的でも、大阪城に足を運びました。
 フィールドワークに参加する前、私がここは目で見たいというポイントを抑え、当日に向けて準備しました。そのポイントは3つあります。1つ目は、最初に敵が入る大手門にどのようなしかけがあり、どのような工夫がされていたのかです。2つ目は、石垣の反り具合です。この反り具合とは、熊本城のように敵が石垣を登ってくることを防ぐために、わざと石垣の反り具合を高くしたしかけが大阪城も施されているのかが気になり、ポイントとしました。3つ目は、大阪夏の陣で焼けた跡はあるのかをポイントにし、フィールドワークに参加しました。
 そのようなポイントを踏まえ、大阪城フィールドワークを体験し、大阪城の中は美術館のようで、かなりきれいだということに驚きました。私は白鷺城のように実際に使われていた部屋や階段が残っている古さが感じられる雰囲気だと思っていましたが、大阪城は城の中にいることを忘れるような雰囲気でした。また、当時行われていた刀狩りや太閤検地などを3Dモニタで説明している映像を見て、かなりわかりやすく伝わってきました。その3Dモニタの音声はイヤホンをつけているのかと思うくらい耳に入ってきやすいつくりになっていて、周りの音が多少うるさくても聞き取りやすくなっていました。説明もとてもわかりやすいので、夢中になって聞いていました。
 フィールドワークに参加する前に準備したポイント3つについて感じたことや思ったことのポイントとして、1つ目の敵が初めに侵入するであろう大手門の周りを目で見て、どの城にもある敵に銃口を向ける小さい穴があり、また大手門を通過してもすぐ曲がり角があるなど、本陣へ敵を行かせないよう工夫されていることがわかりました。2つ目のポイントの石垣の反り具合は、熊本城のようではなかったです。しかし大阪城を見て、熊本城は堀がなかったので石垣を反らせる必要があったことにわかりました。3つ目のポイントの焼け跡は、今の大阪城では見当たらなかったです。
 今回大阪城のフィールドワークに参加し、大阪城の元の色は黒色で、城は銅で造られているので、錆びて緑色になったことや、豊臣秀吉がつくる城は深志城をはじめとする黒色で造られていたことなど、現地に訪れて得られる情報がとても重要だと思いました。また、石垣の反り具合や焼け跡など実際に行ってみないとわからないことを、自分の目で確かめることがどれだけ大切なのか理解できた良いフィールドワークでした。