新今宮TICの継続的運営の鍵は人材育成!!

 2010年2月23日から25日までの2泊3日で,国際観光学科の1年生を中心に総勢50名を超える学生ほかが集まり,新今宮TIC学生ボランティアスタッフ養成講座を行いました。新今宮では2010年3月1日にホテル中央グループの「ホテルセレーネ」がオープンしました。ホテル中央グループは新今宮TICの活動を支援してくれている地域企業であり,日頃の協働関係からセレーネのモニター宿泊が松村研究室に依頼されました。今回のスタッフ養成講座は産学連携で実施されたもので,松村ゼミではこの好機を活かして,本当に盛りだくさんの活動を行いました。
 間もなく社会人基礎力グランプリの決勝大会が東京で開催されます。このスタッフ養成講座のこともそこで発表しますが,ここではその概要のみを速報しておきます。

新今宮地域情報サイトのコンテンツ取材開始

 2月23日(火)の10時半に松村ゼミ有志のみが集合して,今池本通商店街を紹介するコンテンツ取材を行いました。就職活動で来られないゼミ生がいたので,松村先生の呼びかけで1年生の荒賀美紗さん・和田昴之君も応援にかけつけてくれました。取材してみてびっくり,西成にはディープでイケてるお店が多く,新たな可能性を発見できました。

新今宮TICの見学と実習

 23日昼過ぎからは新今宮TICを臨時オープンして,1年生に見学してもらい,現場を見てもらいながら業務内容を説明して,具体的なイメージを持ってもらいました。

西成プラザでのレクチャー

 16時からは場所を大阪市立大学西成プラザへと場所を移し,新今宮TICで活躍できる素養や知識を楽しく学ぶためのレクチャーを行いました。
   1:松村ゼミの活動について(佐藤有)
   2:新今宮TICの基本方針と心構え(丸市将平)
   3:関西一円の観光地への行き方(山岸枝里子・河嶌友紀)
   4:新今宮の地域資源について(松村嘉久)
の順でレクチャーが進み,終わったのは18時半過ぎ。
 その後はピカピカのホテルセレーネへ移動して各自でチェックイン,自由行動となりました。

大阪市内のフィールドワーク

 翌24日(水)は朝9時過ぎから,1造幣局・天神橋筋チーム,2芦原橋・大阪人権博物館チーム,3デパ地下・防災センターチーム,4空堀・松屋町チーム,5鶴橋・コリアタウンチームに分かれて,フィールドワークに向かいました。2010年に松村ゼミでは,6回の外国人向け街歩きツアーを企画していますが,このフィールドワークはその下見も兼ねて実施しました。
 ホテルセレーネでの再集合は17時でしたが,松村ゼミの有志は15時前に帰ってきて,再び,新今宮地域情報サイトのコンテンツ取材へと向かいました。夜,松村先生はゼミ生有志と通天閣直下の通天閣地下劇場へ行き,大西ユカリさんのコンサートを満喫したそうです。

モニター宿泊の意見交換会

 25日(木)は朝10時過ぎから正午くらいまで,ホテルセレーネ側のスタッフを交えて,モニター宿泊についての意見交換会を行いました。このホテルは新今宮の近未来を占うとても重要な存在なので,何が何でも繁昌してもらわなければなりません。そのため,意見交換会は本気で本音を語り合う有意義な場となりました。
 意見交換会の途中,松村ゼミOGで,バンクーバー五輪のショートトラック代表・小澤美夏選手の予選レースが生中継で始まり,意見交換会を一時中断して皆で応援しました。小澤先輩は見事に予選通過したので,とても盛り上がりました。松村先生は大学で開催された公式の応援会に参加されていて不在,残念。
 一時解散した後,ゼミ生たちが居残り昨日のフィールドワークの反省会を行い,再度解散。松村先生と社会人基礎力グランプリ決勝の発表者たちは,新今宮TICに遅くまで居残ったそうです。

和田昴之(国際観光学科1年)

 ホテルセレーネのモニター宿泊への参加で色んなことを学ぶことができました。スタッフ養成講座では,なぜこの地に「TICが必要なのか?」というところを詳しく説明していただきました。そこで,TICの重要性はかなり大きなもので,このTICの活動は誇りを持てるものだと感じました。
 2日目のフィールドワークでは芦原橋から人権博物館に向いました。人権博物館で一番興味を持ったのは,あいりん地域のことだ。地理学の授業でこのことを学んでいたので,とても関心がありました。フィールドワークが終わった後,実際,JR新今宮駅の西口から,この地域を歩いてみました。そこは,他の地域とは全く雰囲気が違い,本当に色々なことを感じました。
 セレーネでのモニター宿泊の3日間は,西成の素晴らしさや問題を肌で感じられました。少し歩けば通天閣なのだが,近くにいながらも意外と見えないため,ランドマークとしての機能を果たしておらず。でもそれが,なんだか大阪らしくて面白く感じました。人通りの多くない商店街に意外とおいしい店があり,店の主人も温かく。この街はとにかく面白かったです。

小林志帆(国際観光学科1年)

 モニター宿泊でスタッフ養成講座やフィールドワークに参加して,新今宮にTICがある意味やその価値の大きさを再認識できました。外国人だけでなく観光客の方々にとって非常に便利で役立つところでもあり,新今宮の活性化とイメージアップにもつながると思います。
 フィールドワークでは空堀・松屋町に行き,昔の町並みが残るレトロな雰囲気を楽しみました。長屋の雰囲気を残しながら内部を喫茶店にリフォームしたり,昔の雰囲気を残しながら新しいものを取り入れているところが面白かったです。
 モニター宿泊の最後に意見交換会があり,先輩方が活発にホテルの改善していくべきポイントを直接ホテルスタッフに伝えているのを見て,とても刺激をうけました。これが実際ホテルの改善につながると思うと,今回モニター宿泊に参加して良かったなと改めて思いました。

野宮実沙子(国際観光学科1年)

 2月23日から25日までのモニター宿泊とフィールドワークに参加させていただきました。フィールドワークでは,空堀・松屋町方面へ行かせていただきました。普段あまり行く所ではありませんが,空堀は特に奥深い町だなと感じました。町の発見などはこのようなフィールドワークに参加しないと,なかなかできないなと思い,すごく面白いと感じました。
 モニター宿泊の意見交換会も含めて,この3日間で感じたことは,先輩方と私の意見や感じたことの違いです。フィールドワークにしても何にしても,私とは違うものの見方をしておられて,すごく勉強になりました。
 先輩方のように色んな見方ができると,今より倍以上も楽しめると思うし,色んな疑問や意見を感じることができるだろうなと思いました。とても勉強になった3日間でした。

井上咲季(国際観光学科1年)

 フィールドワークへの参加は昨年に続き今回で2回目になります。大学で受ける授業とは違った形で,すごく勉強になりました。ただ自分達が観光に行くのではなく,日本人や外国人の観光者がどのように楽しめるのかなど,深く考えるきっかけにもなりました。モニター宿泊では,ホテルの豪華さに驚きました。
 アンケートで改善点や意見をなかなか書けませんでしたが,意見交換会での先輩方の発言は,私が気付かなかった点や宿泊者の目線に立った改善点が続々と出てきました。観光や宿泊について,現地で勉強しながら意見交換できるのは,本当にいい機会だと思いました。

川原美穂(国際観光学科1年)

 初めてモニター宿泊を体験させてもらいました。
 宿泊後,ホテル側にアドバイスをするということで,「どうすればお客様が喜んでくださるか」と様々な角度から自分なりに考えました。そんな経験はこれまで無かったので,新鮮で楽しかったです。