2009.2.12

松ゼミWalker vol.8

 観光案内所も開設から3週間、いよいよ半分が過ぎました。新聞やインターネットなど、様々なメディアでの報道効果は絶大で、「新聞を見て来ました。見学させて下さい。」という来客もチラホラ。
 そんななか、NHK総合テレビの「ニューステラス関西」の取材を受けました!! さらに全国ネットのTBS「NEWS23」の三澤キャスターも案内所に…?!?!
 どんどん大きな流れになっていくこの観光案内所の様子を一番肌で感じているのは、スタッフとして参加している私たち、学生です。そして、カメラがまわるなか顔が引きつっていたのも私たち、学生です。松村先生はボランティア初参加の1年生を連れて、「ほな、あとは頼んだで」とフィールドワークへ…。残された私たちは…。
 TV取材がやってきたドタバタの1日のレポートです。

NHKの取材

ニューステラス関西がやって来た!!

 2月9日は観光案内所に初めてテレビ取材が来る日でした。NHK大阪放送局のニューステラス関西の木津記者とカメラマンと音声さんの三名が取材に来てくれました。NHK総合テレビのニューステラス関西は,月曜から金曜の午後6時過ぎに始まる関西ローカルの報道番組だそうで,私たちの案内所に丸一日密着取材してくれました。(右写真:左端から木津記者・西口宗宏OIG会長・丸市将平副ゼミ長・山田純範簡宿組合理事長・松村先生・山田英範中央グループ社長)
 9日の学生ボランティアは初参加の1年生が多かったので,経験豊かな2年生に連絡がまわされ時間の空いている者がヘルプで参加しました。学生ボランティアは10名を超え,これにNHK取材スタッフが加わり,朝9時からいつも以上に賑やかでした。学生スタッフが多かったので,松村先生は初参加の1年生4名を連れて,「ほな,あとは頼んだで」と釜ヶ崎のフィールドワークに出かけてしまいました。

いきなりの取材開始

 まず案内所に来たオーストラリアの男性3人組は,この案内所を何度も訪れているリピーター利用者で,私たちとも顔なじみ。先週土曜日に彼らが来た時,「月曜日にテレビ取材があるかも」と話していたので,わざわざ様子を見に来てくれました。「大阪で遊ぶにはどこがおすすめ?」と尋ねられたので鶴橋のことを紹介しました。いつもと違うのはカメラが回っていること。何か落ち着かない感じでしたが無事に案内もでき,「Good-bye!」ではなく「See you again!」で見送りました。この日の観光案内所はいつにも増して大盛況。近隣のホテルのフロントの方々が,「観光案内所にテレビ取材が来ているよ」と宣伝して下さっていたようで,特に午前中は途切れることなく利用者が来てくれました。

奈良へ行きたいイギリス人たち

 私が案内したなかで印象的だったのはイギリス人女性の3人組でした。JRパスを利用して奈良へ行きたいとの要望だったので,一緒に案内所を出てJR新今宮駅まで,奈良への行き方や奈良での観光について説明しながら,付き添い案内しました。もちろんカメラも一緒に…。私は奈良県在住でJR大和路線をよく利用しているので,「何分くらいで着く」とか,奈良の観光案内所の場所なども伝えることができました。JR新今宮駅の東口改札で,彼女たちは「ありがとう! Thank you!」と握手をしてくれました。英語はうまくないけれど,知っている英単語を必死で並べたら,何とか伝わったようで嬉しかった。奈良まで付き添って行きたいくらいでした。

NEWS23の取材もやって来た??

 昼を過ぎた頃,何と観光案内所にNEWS23の三澤肇記者が来られました。「NEWS23も観光案内所の取材に来てくれたのか…!!!」と喜びましたが,残念ながら違う取材でした。民主党幹事長の鳩山由紀夫衆議院議員が釜ヶ崎の視察に来られるのを取材されるとのこと。しばらくすると,OIG会長の西口宗宏さんが来て「ごめんなあ,待たせたかなあ」,と三澤記者と気軽に雑談をされていました。そうこうするうちに,松村先生がフィールドワークから帰り,「あれ三澤さん,今日は何の取材?? お電話もろうてましたっけ」とその輪に加わった。

お兄ちゃんと松村君

 「この前のニュースはなかなかよかったで,鳩山さんが来るって,あれが効いたんとちゃうか?」と西口さん。西口さんはつい最近,派遣切りと定額給付金の問題でNEWS23の取材を受けた。松村先生も以前,何度か取材を受けたらしい。
 西口さんと松村先生とはアジアのホームレス問題を一緒に視察して回った仲間で,とても親しく気が合う。松村先生は西口さんを「お兄ちゃん」と呼び,西口さんは松村先生を「松村君」と呼ぶ。「今日はどんな取材?」との問いに,三澤記者が「こんな感じで…」とイメージを語る。すると,「お兄ちゃん,○△やったらよう事情わかってるんちゃう,協力してくれるかなあ?」「松村君は□☆とはツテあんの,あっこもいろいろ知ってるで」と,わずか10分ほどで取材の段取りができあがった。この界隈の厳しい現実を見て回ったばかりの1年生たちは「この人たちは何者?!」状態。この二人のコンビネーションとネットワークは本当にすごい。

あのオージー三人組が偶然『狐狐』へ

 観光案内所は結局,三澤記者との待ち合わせと打ち合わせの場所でした。三澤記者が取材に向かった後,私が「なーんや…待ち合わせ場所やったんか…」というと,松村先生は「ここで待ち合わすことがすごいやん」といっていました。待ち合わせの場所代がわりに,ちゃっかりと三澤記者と記念写真を撮らせていただきました。三澤記者,近くに取材にいらしたら是非またお寄りください。
 さて,昼過ぎ,松村先生と1年生たちがジャンジャン横丁のお好み焼き屋『狐狐』に出かけました。そこで昼食を食べていると,最初に取材を受けたオーストラリアの3人組が,お好み焼きを食べに来たとのこと。『狐狐』が美味しいとすすめたのは実は私たち。そのすすめどおりに彼らは来たらしい。松村先生から丸市君の携帯に,「あのオーストラリア人らが『狐狐』に来てる」「『狐狐』の大将からは取材OKをいただいた」との連絡が入り,NHKスタッフたちが丸市君の案内ですぐに取材に向かいました。

インタビューはシドロモドロ?!

 案内所が盛況だったこともあり,NHKの取材は順調に進み,午後4時前から私と丸市君へのインタビュー。確かに私もインタビューを受けたのですが,何を質問されたのか,どう答えたのか,全然覚えていません。頭が真っ白になり,目も泳ぎ,いっぱいいっぱいのダメダメでした。丸市君もだいぶと緊張していたようですが,まだ私のよりはまし,彼のインタビューに望みをかけましょう。
 テレビの前でも学生の前でも全然話し方が変わらない松村先生はすごいと思いました。NHKの報道でどのような反響があるのか,8時間近くに及んだ取材のどの部分が使われるのか,どのゼミ生が映るのか,とても楽しみです。
 今日の経験で改めて,これからも観光の知識をたくさん身につけ,楽しい案内所にしていきたいと思いました。あとやはり英会話のスキルアップをしなければ…と真剣に思いました。伝えたいことはとてもたくさんあるのに,言葉が出てこない…。交換留学生の王心新さん,同級生の丸市君や高橋さんは英会話が得意,とても頼もしく思いました。(レポーター:河嶌友紀)

ボランティアで参加した感想

齋藤有沙(国際観光学科2年生,4月からは松村ゼミ広報担当)

 2月7日は土曜日ということもあり,案内所の利用者は普段よりも多かった。お昼少し前,アジア系のアルゼンチン人の男性が1人で来ました。彼は『有名なナイトクラブはありますか?』と尋ねたが,私たちはナイトクラブの情報を全く知らなかったので苦戦。ミナミならさすがにあるだろうと,ネットで懸命に検索して,某お店を探しあて紹介しました。彼はとてもダンス好きのようでした。
 また彼は,安藤忠雄さんの建築にも興味があるとのことで,「有名な「光の教会」や「風の教会」へはどう行けばいいのですか?」と尋ねました。安藤忠雄さん,名前くらいは聞いたことがあるが,彼の作品がどこにあるかなんて…,皆がうろたえました。
 そこに松村先生が入って来られました。松村先生はとても安藤さんの建築に詳しく,「六甲の集合住宅とか,住吉の長屋とか,最近やったら京阪中之島線の駅も…」と次から次と出てきます。大阪の建築物を紹介する本が案内所にあったので,その本の心斎橋周辺のところをコピーして,安藤建築や他の有名な建築を丸で囲み手渡しました。彼はとても喜んでいました。

 さて,ぼちぼち私たちも昼食の時間,彼もお腹がすいたといったので誘い,ジャンジャン横丁のお好み焼き屋さん『狐狐』に,茶谷さん・藤井さんと一緒に行きました。残念ながら,私は英語が苦手で,スペイン語は全くわからない…。高校生時代に1年間の留学経験がある茶谷さんが間に入り,どうにか会話ができました。
 お店ではお好み焼き2枚と焼きそばを注文。料理を待っている間に,趣味を聞いたり,『ありがとう』の発音を教えたりと色々な話をしました。
 お好み焼きが出来上がり,ソースをぬり鰹節をまぶすと,彼は『Dancing!』と楽しそうにいいました。鰹節をよく見れば確かに踊っているように見えます。普段何気なく見ていることでさえ,外国人にとっては非日常なのかなと感じました。美味しいお好み焼きと焼きそばを食べ,お店の方に写真を撮ってもらい,とても楽しい一時を過ごしました。
 お店を出て,ジャンジャン横丁を帰る途中,通天閣や新世界の古い写真が展示してありました。彼は興味津津でした。
 その後,彼は梅田に行くとのことで,案内所まで戻り梅田への行き方を教えてお別れしました。この案内所を通して多くの外国人と接し,コミュニケーションの大切さ,自分の語学力のなさをひしひしと感じました。しかし,このようないい経験ができ,有り難いと感じています。

松村先生からの一言

 西口のお兄ちゃんとは同じ「釜」の飯を食べた仲間。共通の目的を持って一緒に頑張った仲間は,その後も戦友として強い絆で結ばれます。私は学生や大学院生の頃に,そうした経験をたくさん積み重ね,成長しました。だからこそ,同じような経験を私のゼミ生たちにも味わせてあげたい,と思っています。この観光案内所の運営が,ゼミ生や国際観光学科の学生たちを結びつけるきっかけになれば何よりです。
 今回のNHKの取材は,ゼミ生たちが頑張ってくれたので,私はインタビューされることもなく,のんびり1年生と遊ばせてもらいました。実践から学ぶ「現場共育」の真髄,ボチボチとでいいので体感してください。わかったか!?
 追記:安藤忠雄建築を巡るツアーは是非ゼミで企画して実行しましょう。良い作品は広範囲に点在しているので,車での移動がベスト。彼女とのドライブなんかで安藤忠雄建築を巡ったら,知的で素敵なデートになるやろうなあ。