2017.3.3

【松ゼミWalker vol.219】 『大阪ディープ!』と『わたしの東京 わたしの大阪物語』の取材

【松ゼミWalker vol.219】 『大阪ディープ!』と『わたしの東京 わたしの大阪物語』の取材(教員 松村嘉久)

『大阪ディープ!』で松田悟志さんから取材

 NHKBSプレミアムの地域発ドラマ『アオゾラカット』の番組宣伝とも絡んで,同じBSプレミアム『TOKYOディープ!』という番組から取材を受けました。
 『アオゾラカット』の西成ロケが行われていた2017年1月中旬,『TOKYOディープ!』担当ディレクターの吉田有志さんが大阪に長期滞在,西成各地をロケハンで歩き回り,とても熱心に取材を重ねられていました。私も吉田ディレクターと現場のどこかで出会い名刺交換,「ぜひお話を伺いたい」とのことだったので,西成ジャズのライブ会場「難波屋」で待ち合わせ,ジャズライブを1セット聴いた後,色々と情報交換しました。
 西成区あいりん地区の近年の変化として,私は,外国人旅行者の増加と定着,地域のエンターテイメントへの注目,そうした変化にともなう地域イメージの変容と外からの来訪者や起業の増加,などを強調しました。
 その後,吉田ディレクターから連絡があり,2017年2月6日(月),俳優の松田悟志さんがレポーターとして西成を訪れ,私も取材を受けることになりました。ロケ当日の夕方,ホテル来山のロビーに,私とホテル中央グループの山田英範さんが集まり,そこへ松田悟志さんも来てインタビュー開始。外国人旅行者誘致の背景や成果,それを実践するプロセスでのエピソードなどを語り合いました。

 その次の取材先は西成ジャズ。ライブハウスDonna Leeへ私が松田悟志さんをご案内して,一緒にライブを楽しみ,西成ジャズの生みの親の松田順司さんほか,常連のお客さんらもインタビューを受けました。この日のライブは,ギターが畑ひろし,ピアノがぱくよんせ,ベースが光岡尚紀,ドラムが松田順司という最高の組み合わせ,一期一会の演奏で盛り上がりました。ライブ終了後,記念撮影。
 大阪市平野区のご出身という松田悟志さんは,大阪のなかでも,西成のディープさを十分理解されていて,気取らず誠実で礼儀正しく,西成ジャズの常連さんからも,「松田君ってムッチャええ奴やな,それに名前がええがな,兄貴と同じや。自分も兄貴って頼られる俳優になりや」と大好評でした。西成ジャズを主宰する松田順司さんは,みんなから「兄貴」と呼ばれ慕われています。
 この取材の模様は,2017年3月13日(月)の19:00から19:30,『OSAKAディープ!』という番組名で,NHKBSプレミアムで放映される予定です。
 取材を受けての感想ですが…。私は日本だけでなく,世界のディープと表現されるところを歩いてきました。そのなかでも西成のディープさは抜群だ,と早くから確信していました。とある大学で非常勤講師を務めていた2000年頃から,大阪ミナミのさらに南に位置する新世界からあいりん地区にかけてのエリアを,ブルースの誕生したアメリカ深南部(ディープサウス)を意識して,私は大阪Deep Southと呼び,「大阪Deep Southの光と影」という講義を,世界地誌学の授業でやり始めました。今でこそ大阪ディープサウスという言葉は定着した感がありますが,その当時,このエリアを大阪ディープサウスと呼ぶ人は,他にいなかったと記憶しています。
 吉田ディレクターは私たちだけでなく,色々なところも取材されていたので,撮影したビデオはとても長時間におよび,その内容は間違いなく超ディープなことでしょう。そんなOsakaの,Nishinariのディープさを,どのように編集してどのように見せていただけるのか,今から放送を楽しみしています。

『わたしの東京 わたしの大阪物語』で宮嶋麻衣さんから取材

 NHKBSプレミアムにて,2017年3月5日(日)の13時から2時間の予定で,『わたしの東京 わたしの大阪物語 フィナーレ特番』というタイトルで,東京の丸の内と下町の千住,大阪のジャンジャン横丁と梅田をつなぐ4元生中継が行われる予定です。この番組の一環として,2017年2月18日(土),女優の宮嶋麻衣さんから,西成WANと西成ジャズの取材を受けました。

 最初のロケ収録は,西成WAN第二弾の巨大壁画前。集合したのは,宮嶋さん,私,SHINGO★西成さんの3名でした。宮嶋さんを囲んで,なぜ西成WANを始めようと思ったのか,地域の子供たちはどのように関わったのか,巨大壁画にどのようなメッセージを込めたのかなどなど,私とSHINGO★西成さんとの掛け合いで,宮嶋さんからの問いに答えました。インタビューは30分ほどで終了して解散。
 その後,宮嶋さんら取材陣は,西成WAN第三弾,外国人旅行者の多いホテル東洋を回り,最後は19時から始まる西成ジャズの取材へ行くとのこと。私はずいぶん前からこの日に地元の友人と西成ジャズへ行く約束をしていたので,「SHINGOさんもどうですか」と誘うと,「時間空いているからのぞきに行きます」とのことでした。
 私はみんなと別れてから,同友会大学の受講生と合流して,西成区あいりん地区内のフィールドワークを先導。その途中で何度か,路上にて宮嶋さんら取材陣と遭遇しました。
 19時少し前にライブ会場のDonna Leeへ行くと,宮嶋さんと取材陣が先に来られていました。私は宮嶋さんの横でライブを楽しみ,ファーストステージは終わりました。その後,宮嶋さんはディレクターとの打ち合わせのため外へ,私はセカンドステージも居残り,SHINGO★西成さんと合流。セカンドステージでは,SHINGO★西成さんが松田順司さんの誘いで飛び入りして,アドリブたっぷりの「ILL西成BLUES」を披露。ジャズバンドをバックに歌うラップは,実に新鮮でCoolでした。
 この日の出演は,ボーカルが松原衣里さん,ギターが越智巌さん,ベースが山本久生さん,ドラムが松田順司。ライブ終了後,宮嶋さんが出演ミュージシャンたちをカメラで撮影され,松田さんをインタビューされていました。私とSHINGO★西成さんは,インタビューを受ける松田さんを横目に見ながら,西成ジャズの常連さんらと楽しみました。