【松ゼミWalker vol.183】 西成Wall Art Nipponがいよいよ始まりました(3回生 浜野文菜)

 2015年9月14日(月)、今年1月に実施した西成Wall Art Nippon(西成WAN)の第二弾として、新しい壁画の制作がいよいよ始まりました。完成予定は9月24日(木)、これから10日間におよぶ壁画制作の現場と私たちは関わり支えます。
 初日の作業は、壁面の高圧洗浄とペンキの下塗り、私たちは交通安全対策とペンキの下塗りをお手伝いしました。集まったのは、栃原智美(4)、辻勇之介・浜野文菜(3)、三宅亜紗未・辻彩佳・村野実・徳田成美・大嶋千波・三宅将生(2)と松村先生の10名でした。
 西成WANの総合プロデューサーはSHINGO★西成さんで、グラフィティ・アーティストのCASPERさんとONEVERYさんが参加。一方、西成WANを支えるのは、松村先生が委員長を務める西成アート回廊プロジェクト実行委員会で、地域を代表するような町会や組織の方々が名を連ねるなか、ゼミ生の栃原智美・辻勇之介・浜野文菜・三宅亜紗未らも委員に加えていただいています。
 第一弾から第二弾に至るまで、これまで何度も積み重ねられてきた実行員会や、子供たちとのワークショップにも私たち参加させていただき、壁画を描くまでの大変さと同時に、みんなで力を合わせて完成した時の達成感も味わってきました。

 第二弾の壁面は、実に高さ7mで長さ70mの巨大なもので、第一弾のざっと3倍強のスケール。巨大な壁面を前にして、出来上がりを想像するだけで、ワクワクしています。
 松村先生はよく「西成WANはあの組織であのメンバーやからこそ実現できるねん。誰かひとり、どこかひとつ欠けたら絶対に実現できない話やから、その意味で奇跡や。君ら学生が裏方としてしっかりと支えてくれているのも、そのうちのひとつや。」とおっしゃてくださいます。
 このまちを良い方向へ変えようとするならば、今の自分に何ができるのか。それを真剣に考えて、考えるだけでなく行動で示そうとした人たちが集まった輪のなかに、私たちもいて、その輪のなかにたくさんの一流のプロフェッショナルなアツい人たちがいて、とても充実感を感じています。今日も、総合プロデューサーのSHINGO★西成さんが現場に来られて、とても楽しそうに、みんなと一緒に白ペンキを塗っていらっしゃいました。

 さて、本日は、西成WANのFacebookページが立ち上がり、最新情報を随時発信していくことになったそうです。みなさんもぜひチェックしてください。
 作業終了が近づいた頃、レゲエミュージシャンのSHADYさんが、様子を見に立ち寄ってくださりました。記念撮影をお願いして、松村先生が「大学のウェブサイトにアップしていいですか」と尋ねると、SHINGO★西成さん同様、ご快諾いただきました。
 西成WANの現場、これから毎日、9月24日の完成披露に向けて着実に進んでいくと願い、みんなで支えていきたいと思います。今日一日の作業で壁が真っ白になっただけで、ずいぶんと風景が変わりました。これがカラフルなグラフィティで覆われたら…、絶対に何かが変わると思います。

松村先生からのひと言

 今日も、CASPERさんやONEVERYさんを慕う若いグラフィティ・アーティストたちが、作業の応援に駆けつけてくれました。高所作業車を出していただいている業者も、西成WANの趣旨をご理解いただき、ほぼ協賛同様。関わっている人たち全てが、損得抜きの志(こころざし)のみで動いてくれています。実行委員会の委員長としては、そうした志士が活躍できる現場を創出し、みんなが気持ちよく関われる環境をつくることが、最も大きな役割だと思っています。
 思い起こせば、西成WANで関わってくれている仲間のなかには、まだ知り合って1年に満たない人もかなりいます。しかしとても不思議なのですが、ずっと以前から、一緒にいて仕事してきたような錯覚に陥ります。それだけ関係が濃密で、乗り越えてきた課題も大きかったからかもしれません。仲間が連れて来てくれる助っ人は、これも不思議なほど馴染み、新たな輪が広がります。西成WANは、「輪」や「和」とも通じる活動です。