【新今宮TIC報告 vol.31】 2013年10月から12月の新今宮TIC運営報告

※この学生教育研究活動は阪南大学学会の補助を受けています。

2013年10月5日(土)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】大宅和佳(4),松村嘉久(教員)
【利用者】2組2名。全て外国人で,トルコ,ドイツからの方々でした。
【来訪者】大宅の友人。

 トルコのイスタンブールからの男性は10時にホテルをチェックアウトしてから,新今宮TICの運営が終わる16時まで,関西国際空港発の夜の国際便を待つ時間つぶしがてら,新今宮TICに滞在され,色々な話をして過ごしました(写真参照)。
 関空発着のLCCや欧米便は,不便な時間帯に離発着することが多いので,関空内のみならず,大阪市内でも時間をやり過ごす施設の重要性が増している,と実感しました。

2013年10月6日(日)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】橋田翔子(3),関伽緒里(3)
【利用者】1組1名。フィンランドの方でした。
【来訪者】てんのじ村寄席・英語落語の会の水本さん。
水本さんは,西成区山王地区で英語落語の会を開催されるとのことで,チラシとポスターを持ってきてくださいました。

2013年10月12日(土)新今宮TIC運営報告(4回生 大宅和佳)

【スタッフ】大宅和佳(4)谷口真帆(2)
【利用者】7組17名。このうち6組15名が外国人で,フランス,台湾,オーストラリア,イギリス,アメリカ,スイスからの方々でした。
【来訪者】なし。

 今日のスタッフは4名の予定だったのですが,体調不良や急用で2名が来られなくなり,大宅・谷口の2名で運営することになりました。大衆演劇のポスターはすでに10月公演のものに張り替えられていました。
 朝イチ最初の利用者は,4名で女子旅しているフランス人たちでした。ATMの場所,大阪・奈良・京都・姫路などへの行き方などを尋ねられたのですが,「大阪・新今宮ガイドブック」に全て情報が網羅されているので,それを見せながら案内しました。彼女たちの旅行プランだと,JR系のお得チケットを利用したほうが断然安くて便利なので,ガイドブックに掲載している『KANSAI WIDE AREA PASS』をお薦めしました。このお得チケットの存在をご存じなかったようで,とても喜ばれていました。
 このチケットを利用すると,関西地域,和歌山地域,城崎温泉,岡山・滋賀地域などで4日間乗り放題で,新幹線にも乗車できます。新今宮発ならば,奈良へ日帰り旅行してから,姫路へ行き京都に泊まり,関西国際空港へ帰る旅行プランで,新幹線を活用すれば十分もとがとれます。残念ながら,発売対象はしっかりとパスポートのチェックをして外国人の旅行者のみに限定,日本人はもちろんや外国人でも留学生や滞在者は購入できません。
 次に来られた台湾人は中国語しか話さない方でした。今日のスタッフは中国語を話せません。問い合わせの内容は,おそらく「USJに行きたい。」ではないのかと推察しました。中国語の地図があったので,それを指差しながら英語でがんばりました。何とかご理解いただけたようでした。
 明日10月13日(日)は,新今宮TIC主催で住吉大社・堺方面へ外国人向けまち歩きツアーを行う予定で,そのチラシがホテル中央セレーネのフロントに預けてある,と松村先生から連絡が入っていました。今日のスタッフは2名だったので,新今宮TICを一時的に閉め,私と谷口さんの二人でチラシを受け取りに行き,そのままの足で7軒のゲストハウスを回り,滞在客やチェックイン客への配布をお願いしました。30分ほどでひと回りできました。

 さて,10月に入りましたが,新今宮界隈のゲストハウスはどこも好調。今日は土曜日なので,主なゲストハウスはすでに予約で満室のようで,「このあたりで他のホテルを探している。」というオーストラリア人夫婦が来られました。お隣のホテル中央とセレーネは満室,東洋や太洋も満室…。こうなると,もう萩之茶屋地区のホテルを探すしかありません。
 スタッフが2名で同行できる状況ではなかったので,『大阪の安い宿』をお渡しして,何軒かの部屋が空いていそうなホテルを紹介しました。
 ピースハウス昭和への行き方を尋ねてきたアメリカ人もいました。このゲストハウスの場所は,山王地区の住宅街にあってとてもわかりにくく,松村先生でもすんなりとたどり着けないと言われるところですが,ハイシーズンを過ぎた10月に入っても,なかなか予約が取れなかったとのことでした。

【松村先生からのひと言】

 夏休みを通して,太子地区のゲストハウスは常に満室状態が続き,日本や海外からの観光客が,太子地区に泊まれず,萩之茶屋地区のホテルへ流れる,という現象が確認できました。西成区の観光まちづくりを考える上で,この事実はとても重要な意味を持ちます。

2013年10月13日(日)新今宮TIC運営報告(4回生 谷河里香)

【スタッフ】村上恵美(4),谷河里香(4),大宅和佳(4,午後からまち歩きツアーに同行)
【利用者】4組6名。このうち3組5名が外国人で,オーストラリア,香港,アメリカからの方々でした。
【来訪者】インプリージョンの森なおみさん,ホテルみかどのスタッフ,松村先生,松村ゼミ3回生有志多数,まち歩きツアー参加の外国人旅行者たち。合計すると20名くらい。

 本日は住吉大社・堺方面の外国人向けまち歩きツアーの開催日でした。朝10時のチェックアウト前の時間帯に,私と村上さんとで,ツアー参加申込者の確認と勧誘のため,地域のゲストハウスをひと回りしました。本来この仕事は3回生がやるべきことで,私たちは一緒に回ってノウハウを伝える役割なはず…。ところが,3回生の集合時間は12時となっているとのことで,あわてて4回生だけで回りました。これと同時に,3回生に早めに集合するよう連絡を回したところ,11時過ぎに何名かが駆け付けてくれました。

 まち歩きツアーを成功させるには,何よりも,ツアー当日午前の勧誘と最終の準備・確認が大切です。私たちが集まってくれた3回生にそのことを伝えていると,そばにおられた松村先生が,「君らも全く同じことをこの春卒業した9代目から言われてたよなあ…,懐かしいなあ。後輩に伝えるのも,君らの役目やで。ちゃんと教えたってや。」とおっしゃりました。
 確かにその通りで,今日の4回生スタッフは全員,ゼミの先輩たちから,もっと丁寧にまち歩きツアー当日の動き方を教わった記憶が蘇りました。9代目の先輩たちは人数も多くチームワークも抜群だったので,まち歩きツアーにも多くの先輩方が参加して,現場で色々と細やかな気配りや動き方を教えていただきました。そこで急遽,昼からの新今宮TICの運営は村上・谷河で担当し,10代目ゼミ長の大宅和佳がまち歩きツアーに同行して,松村ゼミのまち歩きのノウハウを後輩たちへ伝えることになりました。

 さて,本日の問い合わせは,いつもよくある簡単なものばかり。まち歩きツアーにも参加されたオーストラリア女性2人組が,「両替したい,銀行はどこ?」と聞いて来られたのと,アメリカ人のカップルがホテル東洋の場所を聞かれたくらいでした。
 まち歩きツアー当日ならではの対応は,13時少し過ぎに新今宮TICへ来られた香港人女性。ゲストハウスのフロントで配布していたツアーのチラシを持って,「これに参加したいが,まだ間に合いますか?」と来られました。ツアーはほんの数分前に出発して,私たちが新今宮TIC前でお見送りをしたところ。あわててツアーの連絡係に電話をすると,まだ阪堺線南霞町駅でチンチン電車が来るのを待っているとのこと。
 そこで私・谷河が同行案内して無事に合流できました。新今宮TICのスタッフに人的余裕があると,集合時間に遅れてきた人にも対応できます。かつてのお花見ツアーや杭全神社の夏祭りツアーなどでは,新今宮TICのスタッフがツアー本隊と連絡を取り合いながら,大幅に遅れてきた外国人を連れて合流したことが何度かあります。着地型まち歩きツアーでこのような対応ができるのも,新今宮TICの強みのひとつです。
 来訪者のホテルみかどのスタッフは,グルメマップと新今宮ガイドブックの補充に来られました。10月に入っても,客室稼働率は好調とのことでした。

【松村先生からのひと言】

 教わる側で終わるのではなく,人に何かを教えよう伝えようと意識することは,とても大切なことです。松村ゼミは1回生から4回生まで参加する機会が多いので,必ずしもそうではありませんが,大学のゼミでの「伝統」は,1年間で簡単に断絶してしまいます。
 伝統は創ることよりも,つなぐことの方が,おそらく大変な作業だと痛感しています。幸いなことに,松村ゼミの伝統は,直接的には三つ上の代から三つ下の代までですが,間接的には初代から11代目まで,「現場教育」のなかでつながっています。それが私の誇りでもあります。
 なお,2013年10月19日(土)・20日(日)は,新今宮TICの運営を行いませんでした。

2013年10月26日(土)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】許善美(3),山中彩帆里(3),江畑知恵(3),吉田知奈(1)
【利用者】2組2名。オーストラリア,フランスから来られた方々でした。
【来訪者】松村先生とご家族の皆様の計5名。
外国語での対応能力の高いスタッフばかりでしたが,利用者は少ない1日でした。

2013年10月27日(日)新今宮TIC運営報告(2回生 中川光華)

【スタッフ】山中彩帆里(3),中川光華(2)
【利用者】10組18名。このうち15名が海外からの利用者で,台湾,フィンランド,フィリピン,中国,フランス,マレーシア,オーストラリアからの方々でした。
【来訪者】松村先生,濱中勝司さん(OB)の計2名。

 本日の問い合わせで戸惑ったのは台湾からの男性のもので,「KTPパスはどこで買えるのか? 3日間5,000円のものです。」ということでした。『新今宮ガイドブック』の英語版に掲載されているJRのパスで3日間5,000円のものがあったのですが,「それとは違う」とのことでした。私たちが調べようとすると,急がれていたようで,「大丈夫,問題ない。ありがとう。」と新今宮TICを立ち去られました。
 その後,色々調べていると,KTPとは,「スルッとKANSAI」の英訳KANSAI THRU PASSの頭文字をとった略語らしい,とわかりました。確か,KANSAI THRU PASSともおっしゃっていた,と思うのですが,それが「スルッとKANSAI」の英語名だとわかりませんでした。
 海遊館について問い合わせに来られたフィンランド人女性とは,少し雑談ができました。現在は台湾の小学校で英語を教える仕事をされているそうで,台湾にいる間にアジアの色々な国々を観光して回っているそうです。今回はLCCで台湾から日本へ来て,4日間滞在する予定で,大阪と京都を観光されるそうです。その後,続けて2組の利用者が来られたので,一緒に記念撮影をさせていただきました。

 お昼前に松村先生が来訪され,ランチブレイクを使って一緒にお昼ご飯を食べに行くことになりました。向かう先は,今池本通商店街の「日松亭」。動物園前商店街にも「日松亭」という同じ名前の洋食屋さんがあり,こちらのお店は松村ゼミが作成した『新世界・西成 食べ歩きMAP』にも掲載されているのですが,そこと親戚のお店だそうです。
 最近代替わりすると同時にリニューアルして,お洒落で入りやすいお店になり,若いご夫婦が二人で営業されていました。お昼の日替わりランチが800円で,その他にもたくさんのランチメニューがあります。
 日松亭の奥さんとお話しするなかで,私たちが阪南大学の先生と学生で,その奥さまが阪南大学経済学部の卒業生だということがわかり,とても話が弾みました。もし『食べ歩きMAP』を更新するチャンスがあれば,ぜひこちらの日松亭も掲載しよう,と松村先生はおっしゃっていました。内装も外装もお洒落で,料理は美味しく本格的でボリュームもあります。これから,新今宮TICのスタッフもよくお世話になることでしょう。
 さて,日松亭から新今宮TICへ帰る途中,松村先生の案内で,外国人向けの規模の小さなゲストハウス「よっこら諸島」へ立ち寄りました。外観はゲストハウスというよりも,普通の民家のようでした。松村先生によると,最近,こうしたゲストハウスが西成区内で増えているそうです。

【松村先生からのひと言】

 若くてやる気のあるお店は地域にとってお宝,その経営者が阪南大学のOGならば,応援するのは当然です。私が日松亭でお薦めする料理は,メンチカツとハヤシライスです。

2013年11月2日(土)新今宮TIC運営報告(4回生 吉田あゆこ)

【スタッフ】吉田あゆこ(4),キム・テギョン(3)
【利用者】5組7名。このうち4組5名が海外からの利用者で,カナダ,ポーランド,マレーシアからの方々でした。
【来訪者】RACDA大阪・堺の野木義弘さん,松村先生の計2名。

 最初の利用者のカナダからの20代のカップルは,少し早いかもしれませんが,大阪北部の箕面へ紅葉を見に行きたいとのことでした。確認はできませんでしたが,日本語をとても上手にお話されていたので,日本に留学されている方かもしれません。ポーランドから来られた男性は,今日どこへ行けばいいのか迷っておられたので,奈良へ行くことをお薦めしました。奈良の情報をお持ちでなかったので,新今宮TICにある奈良のMAPをお渡ししました。

 若いマレーシア人男性2名は,ビジネスホテル加賀の場所を探しておられました。今日は日本人利用者からビジネスホテルサンプラザの場所の問い合わせもありました。サンプラザは現在,外装工事中でわかりにくのですが,いずれもすでに予約されているとのことでしたので,場所の案内のみで全く問題ありません。
 ところが,運営終了間際に来られた外国人男性は,「このあたりのホテルはどこも満室。どこか空きベットのあるホテルはないのか。」とのことでした。3連休の初日なので,太子1丁目のホテルは,おそらくどこも観光客で満室。萩之茶屋地区のホテルへ行くと空きがあるかもしれない,とOIG加盟ホテルを紹介しました。
 さて,本日は,RACDA大阪・堺の野木義弘さんが堺市の英語パンフレットを,新今宮TICへ持って来てくださいました。松村先生によると,RACDA大阪・堺の代表の福井隆一郎さんと,いつも新今宮TICへ情報提供してくださる野木さんは,阪堺電車と堺市の応援団長のような方々で,新今宮界隈の重要性と可能性をよくご理解されている古くからの同志だそうです。
 この堺市観光パンフレットは全面カラープリントの冊子になっていて,Sakai 1day plan by bicycleなど1日で堺の魅力を満喫できるプラン形式で紹介しています。堺市の食べ物やお土産として最適な名品についても,写真を多用して詳しく説明されていているので,新今宮界隈の外国人宿泊客も興味を持たれる内容だと思います。新今宮TICのスタッフ入りした際に目を通して,ノープランな外国人旅行者にお薦めする選択肢として,チェックしておいてください。特に,昼前から昼過ぎにかけて動き始める旅行者にとって,阪堺電車を利用して堺市へ行くコースは,最適な選択肢のひとつだと思います。
 また,大阪歴史博物館から,11月2日から12月8日までのイベント「変わり兜×刀装具 The Art of “Kabuto” & “Sword accessories”」特別展のパンフレットが届きました。兜や刀,サムライが使用する装備の展示なので,海外からの旅行者も十分楽しめる内容になっています。

【松村先生からのひと言】

 野木さんには新今宮TICが開設された当初から,色々と阪堺電車や堺市の観光情報をお持ちいただいています。最近では,大阪歴史博物館や国立文楽劇場からも情報提供いただけるようになりました。これも,新今宮地域の重要性と新今宮TICの機能が認知されてきたからに他なりません。とても歓迎すべきことです。

2013年11月3日(日)新今宮TIC運営報告(4回生 大宅和佳)

【スタッフ】吉田あゆこ(4),キム・テギョン(3)
【利用者】5組7名。このうち4組5名が海外からの利用者で,カナダ,ポーランド,マレーシアからの方々でした。
【来訪者】RACDA大阪・堺の野木義弘さん,松村先生の計2名。

 今日はアメリカ人男性とフランス人女性のカップルから,有馬温泉で1万円くらいまでの日本旅館に泊まりたい,というリクエストがありました。ネットで調べたところ,連休中だということもあってか,旅館の宿泊料金は割高になっていて,とても1万円くらいの予算で有馬温泉に泊まるのは無理な状態でした。どうしても有馬温泉へ行くのならば,神戸三ノ宮に宿をとって,有馬温泉へ行くというプランを提案しました。
 ロンリープラネットのガイドブックに有馬温泉が紹介されているようで,このカップルはそれを見て行きたいと思った,とのことでした。新今宮から行く温泉ならば,JRのフリー切符(例えば4日間乗り放題で7,000円のKansai Wide Area Passなど)を利用して,外湯が充実している城崎温泉,近江坂本の観光と絡めて琵琶湖西岸の雄琴温泉などへ行くという選択肢もあります。これから本格的な冬が到来しますが,その前に,新今宮から日帰りで行ける温泉,という切り口で資料を集める必要性を感じました。

 その後,立て続けに問い合わせが何件か続きました。昨日もマレーシアの旅行者からの問い合わせがあったようですが,今日もマレーシア人からの問い合わせが3組ありました。そのうちの1組からは,神戸へ行きたいという問い合わせでした。
 新今宮TICには神戸の観光情報が少なく,いつも,三ノ宮までの行き方と三ノ宮の観光案内所の場所をお教えして,そこで詳しい観光情報をゲットしてください,と対応しています。これから神戸方面の問い合わせが増えるようであれば,松村ゼミで神戸をフィールドワークして,現地の観光案内所との連携も強化しなければならないと感じました。
さて,今日のスタッフは本来,私を含めて3名のゼミ生が来るはずでしたが,連絡ミスや病欠で結局のところ,私だけで運営することになりました。幸いなことにOBの濱中さんが様子を見に来てくださったので,松村先生とも電話で相談して,濱中さんのおられる間だけ,新今宮TICを運営することになりました。
 新今宮TICが創設されたのは2009年,その頃,私は高校生3年生でしたが,オープンキャンパスで松村先生と出会ったご縁で,その頃から,新今宮TICの活動をお手伝いさせてもらいました。2009年,2010年の新今宮TIC創設期は,いつも4名以上の先輩方がスタッフ入りされていて,私たちに色々と指導してくださいました。私たちが経験したようなことを後輩たちへ引き継げるよう,現役の松村ゼミ3・4回生はもう一度,初心にかえり志を高め,しっかりと頑張って行きましょう。

【松村先生からの長めのひと言】

 私が有馬温泉へ行ったのはもう40年くらい前,子供の頃だったので,ほとんど記憶に残っていません。新今宮TICの業務をこなすには,豊富な観光経験がとても重要になります。ゼミでもっとフィールドワークをすればいいのですが,新今宮TICの土日運営があるので,なかなか日程を確保できないのが現状です。ぼちぼちと色々な方法を考えて,フィールドワークするチャンスを増やして行きたいと思います。
 あと,神戸の観光マップは神戸公式観光サイト(http://www.feel-kobe.jp/guidemap/)から,各種マップがダウンロードできます。この件,ぜひゼミで情報共有しましょう。
 現役ゼミ生のなかで最も松村ゼミ経験が長くて濃いのは,OBでご意見番の濱中さんを除けば,おそらく和佳だと思います。もうすぐ卒業ですが,それまでの間,できるだけ,松村ゼミの伝統を後輩へつないでください。よろしく。

2013年11月9日(土)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】大宅和佳(4),谷村恵理(4),谷河里香(4)
【利用者】5組8名。台湾,スペイン,アメリカ,マレーシア,イギリスからの方々が利用されました。
【来訪者】濱中勝司さん(OB),大阪府立今宮高等学校の教員2名の計3名。
今宮高校の教員2名は,来週木曜日に学校行事として,生徒たちと新今宮TICおよび新今宮地域のフィールドワークを行うとのことで,下見とご挨拶に来られました。

2013年11月10日(日)新今宮TIC運営報告(3回生 弘田愛美)

【スタッフ】弘田愛美(3),松川和矢(3),濱中勝司(OB)
【利用者】5組7名。この全てが海外からの利用者で,タイ,マレーシア,スペイン,フランスからの方々でした。
【来訪者】ホテルみかどの森川マネージャー。
 来訪者のホテルみかどの森川マネージャーは,『新今宮ガイドブック』の在庫がなくなったのでとりに来られました。このガイドブックは外国人からも日本人からも好評だそうで,フロントに置くとすぐ品切れになるとのことでした。
 とりあえず,英語版150部と日本語版75部をお渡しさせていただきました。新今宮TICの在庫も,ぼちぼちと底をつきかけています。
 以前出席させていただいた新今宮地区観光まちづくり推進協議会では,このガイドブックをPDF化して,スマートフォンでもダウンロードできるようにする,という方向で話が進んでいると聞いていますが,早く行うべきだと思います。

 と同時に,私たち学生スタッフも,このガイドブックに書かれている内容を再度確認して,どこにどのような情報が掲載されているのか,正確に把握しておく必要があると感じました。
 さて,今日は,お昼休憩を利用して,松川君が新世界の朝日劇場に11月公演のポスターをもらいに行って来ました。これで,西成区と浪速区の全ての劇場分のポスターが揃ったので張り出しました。
 松川君によると,朝日劇場へ行く途中,かつて「新世界ゴールデン屋台街」があった跡地に,新しく建物が建て始められていたそうです。天王寺動物園の出入り口から新世界方面へ入ってすぐ北側の一等地です。この建物が何になるのか,いつ完成するのか,注目しておきたいと思いました。
 今日の問い合わせ5組のうち,2組がタイからの旅行者でした。新今宮TICのカウンターに座って外を眺めていても,タイ人と思われる旅行者が往来するのをよく見かけました。ホテル中央セレーネのマネージャーに伺うと,タイ人のグループが何組か宿泊されているそうで,早朝のロビーではタイ語が飛びかっているとのことでした。今年に入って,タイ人に対する日本観光ビザの規制が大幅に緩和されたことから,タイ人旅行者が増えたのではないか,とマネージャーから教えていただきました。

 タイ人旅行者の特徴は,東南アジア系の旅行者全体,インドネシア人やマレーシア人にも言えることですが,ファミリーか仲の良い友達同士のグループで,わいわいがやがやと賑やかに移動されるところです。欧米系の旅行者が単独かカップルで行動することが多いのと対照的です。
 午後に入って,今日は強い雨が降り出し,新今宮TICの前を歩く人通りも極端に少なくなりました。気象警報こそ発令されていませんが,利用者がたくさんくるとは思えない状況であり,OBの濱中さんも昼から用事で新今宮TICを離れるということでしたので,15時過ぎに運営を終了しました。

【松村先生からのひと言】

 まちの変化を観察するのは,とても重要なことです。新世界ゴールデン屋台街の跡地には,お好み焼き屋さんが出店する予定,という情報が私のところに入っています。新世界のど真ん中,朝日劇場の向かい側の空き地には,ずっとホテルを建設する計画がありますが,長年着工されないまま放置されています。予定はあくまでも予定,どうなるのか見守りましょう。
 二枚目の写真は,ゼミが終わり飲み会へ行く際,新今宮TICに集合した時の様子です。どこへ行くのも,新今宮TIC集合が便利です。

2013年11月16日(土)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】武石彩芳(3),江畑知恵(3),原田雪帆(3),橋田翔子(3)
【利用者】4組5名。このうち1組1名がスペイン人で,その他は全員日本人でした。
【来訪者】阪南大学国際観光学部塩路ゼミ1回生6名,3回生2名の計8名。
 本日のスタッフの江畑は,朝からTOEICのテストを受験するということで昼からの参加。武石と原田は今日が初めてのスタッフ入りだったので,急遽,スタッフ経験の豊富な橋田が,朝イチからアルバイトの始まる時間まで手伝ってくれることになりました。

【松村先生からのひと言】

 塩路ゼミの学生たちは,フィールドワークの一環として新今宮TICを訪問したとの報告でした。興味を持ったらぜひ,見学するだけでなく,スタッフとして参加してください。

2013年11月17日(日)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】橋田翔子(3),弘田愛美(3),原田雪帆(3)
【利用者】2組4名。全て海外からの利用者で,ドイツ,アメリカからの方々でした。
【来訪者】濱中勝司さん(OB)。
 アメリカ人男性の3人組は,USドルしか持ち合わせがなく,日本円に両替したいとの問い合わせでした。日曜日なので,梅田のヨドバシカメラへ行くしかないのですが,そこへ行く地下鉄の運賃すらないとのこと。個人的に2,3ドルを両替してあげればいいのですが,新今宮TICのルールで,個人的なお金や携帯電話の貸し借りは行わない,ということになっています。

【松村先生からのひと言】

 1998年の外為法の改正で,外貨両替の規制が撤廃され,まちなかに両替商がたくさん生まれ,レストランやコンビニにて米ドルで支払える近未来が到来する,と注目されました。ところが現実は,全くそうはなっていません。すでに規制はないので,条件的にはできるはず…。外貨を持って行動する人の絶対数が多い新今宮地域では,米ドル決済のレストランや両替商はビジネスチャンスになるのではないか,と私は注目しています。

2013年11月23日(土)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】武石彩芳(3),山中彩帆里(3)
【利用者】3組7名。タイ,オーストラリアからの方々が利用されました。
【来訪者】濱中勝司さん(OB),松村先生,てんのじ村寄席・英語落語の会の水本さん。
 水本さんは,前回開催した英語落語の会が大盛況で,次回は12月8日に開催する,という宣伝に来られました。新今宮界隈のゲストハウスでも,ポスターを掲示されるそうです。

【松村先生からのひと言】

 英語落語はプロの落語家ではなく,素人の落語愛好家が実演されているそうです。新今宮界隈にエンターテイメントのスポットが増えるのは大歓迎。ただ,12月8日は先約があり東京出張中,聴けなくて残念。

2013年11月24日(日)新今宮TIC運営報告(3回生 武石彩芳)

【スタッフ】袁麗萍(3),武石彩芳(3)
【利用者】3組4名。この全てが海外からの利用者で,タイ,フランス,フィリピンからの方々でした。
【来訪者】ホテル太洋のスタッフ,松村先生,釜ヶ崎まち再生フォーラムのスタディ・ツアーのご一行約10名。
 午前中,ホテル太洋の従業員の方が,『大阪・新今宮ガイドブック』(英語版)の在庫がなくなったので補充したい,と来られました。とりあえず,400部をお渡ししました。

 午後,昨日も来られたタイ人夫妻が,「今日は大阪城へ行きたい。昨日よく歩いて少し疲れているので,あまり歩かない方法で行きたい。」とのことでした。JR新今宮駅から大阪城公園駅経由で行く方法を紹介しました。1週間ほど日本に滞在されるそうです。
 次の問い合わせは若いフランス人男性からで,「ホテルサンプラザ」の場所を知りたい,とのことでした。今日のスタッフはどちらとも経験が浅く,ホテルサンプラザの場所を知りませんでした。大阪国際ゲストハウス地域創出委員会加盟のところならば,全て学習したのですが,それら以外のホテルはその都度,調べて覚えて行っている状態です。
 ネットで検索して探し当てて案内したのですが,しばらくたって同じ男性がもう一度,新今宮TICへ立ち寄られて,私たちが案内したところは「サンプラザ1」で,この方が予約したのは「サンプラザ2」で違うところとのことでした。サンプラザ2を探すと,何と,新今宮TICの道路を挟んだすぐ向かい側でした。

 私たち二人はタイミングが合わず,松村先生による「新今宮まち歩き学習」にまだ参加したことがありません。早く参加して,新今宮界隈の知識をもっと深めなければならない,と強く感じました。
 さて,この男性,2度目の利用では,明日に新しいカメラを買いたいとのことだったので,新今宮から歩いていける「日本橋でんでんタウン」を紹介しました。
 昼から,釜ヶ崎のまち再生フォーラムのスタディ・ツアーの参加者10名ほどが,新今宮TICの視察に来られました。袁麗萍と私で,ツアー参加者のみなさんに,地域における新今宮TICの役割や日常的な業務などについて簡単に説明させていただき,松村ゼミが作成した『食べ歩きマップ』や『大阪・新今宮ガイドブック』などを希望者のみに配布しました。
 ツアーを引率されていた平川隆啓さんは,松村先生の古くからの友人だそうで,松村ゼミで取り組んでいる観光まちづくり活動などについて,補足説明してくださいました。平川さんによると,外国人旅行者の誘致に成功したゲストハウスや私たちの新今宮TICは,地域の大きな希望のひとつだそうです。その後は,全国の色々なところから来られたツアー参加者たちから,いくつかの質問を受けました。新今宮TICの活動を始めて,他所からわざわざ新今宮TICを視察に来られる方が多いことに驚きました。
 来訪者の松村先生は,新今宮TICへ立ち寄って荷物を置き,まちの風景の撮影に出かけられ,運営終了間際に帰って来られました。

【松村先生からのひと言】

 今日は,あいりん地域内の南海電鉄の高架やビルの壁面,空き店舗のシャッターなどを観察して回り,上に紹介したような写真を何枚か撮影しました。西成で,上の写真のような落書きではなく,壁面やシャッターなどに本気でアートを描き,来訪者が見て回るような回廊をつくりだそう,という計画が起こりつつあります。今日は,そのためのフィールドワークでした。詳細はまた近いうちに,発表します。

2013年12月7日(土)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】大宅和佳(4),村上恵美(4),ジャンタパット(2),平山あかね(2)
【利用者】3組3名。このうち2組2名が外国人で,韓国,マレーシアからの方々でした。
【来訪者】濱中勝司さん(OB)。
 今日の日本人男性の問い合わせは,「仁徳天皇御陵へ行きたい」というものでした。新今宮TICでは初めてのケースかもしれません。新今宮TICにある堺市内の古墳のウォーキングマップをお渡ししました。
 スタッフのジャンタパット(愛称・ジーン)さんは,タイからの留学生で英語もしゃべれる貴重な戦力。初めての新今宮TICでしたが,今日はあまり利用者がなく暇だったので,OBの濱中さんと4回生2人で,色々と新今宮TIC業務を説明し学んでもらいました。タイ語がしゃべれるホテルセレーネのマネージャーにも紹介しました。

2013年12月8日(日)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】関伽緒里(3),武石彩芳(3),松川和矢(3)
【利用者】 なし。【来訪者】ホテル中央のスタッフ。
 こんな日もあるのか,と驚く1日でした。新今宮TIC前の人通りはあったのですが,基本的に日本人ばかり。利用者はなく,ホテル中央のマネージャーが来年のカレンダーを持って来てくださいました。今日のスタッフは3回生ばかりだったので,新今宮TIC内のパソコンで就職活動の準備をして,少し早めに運営を終わりました。

2013年12月14日(土)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】大宅和佳(4),濱中勝司(OB)
【利用者】3組6名。このうち2組5名が外国人で,イギリス,アメリカ,台湾からの方々でした。
【来訪者】大阪府簡易宿所生活衛生同業組合理事長・山田純範さん。
 特に共有すべきことのない1日。山田理事長は,あべのハルカスで行われるイベントのチラシを持って来ていただきました。

2013年12月21日(土)新今宮TIC運営報告

【スタッフ】江畑知恵(3),山下喜央(3),橋田翔子(3)
【利用者】1組1名。台湾からの男性でした。
 3回生ばかりでの運営だったので,交替でカウンターに座り,就職活動のエントリーシートなどを書きながら,外を眺めていたのですが,暇な1日でした。

2013年12月22日(日)新今宮TIC運営報告(3回生 袁麗萍)

【スタッフ】袁麗萍(3),小山舞(1),松村先生
【利用者】3組4名。このうち1組2名が外国人で,マレーシアの方々でした。
【来訪者】外国人対応している緊急病院の資料を持って来てくださったおじさん,濱中勝司さん(OB),山田純範理事長,産経新聞記者の4名。
 9時に運営を始めて間もなく,休日や夜間の急病に対応している緊急病院の資料を持って,おじさんが来訪されました。松村先生が対応されたのですが,どの病院にどんな外国語の話せる人がいる,外国人が受信する際にはどんなものが必要だなどなど,とても詳しく説明してくださいました。松村先生によると,このおじさんは新今宮TICの支援者で,いつも色々なパンフレットやチラシを持って来てくださるので,先輩たちは「いつものおじさん」と呼ばれていた方だそうです。

 今日は1回生の小山舞さんが初めて新今宮TIC活動に参加しました。小山さんは落ち着きがあって真面目なタイプ。授業で新今宮TICのことを聴いて興味を持ち,松村先生に直接連絡をとって参加したそうです。この日,松村先生は,産経新聞の記者から新今宮TICで取材を受ける約束をされていたそうで,小山さんが初スタッフ入りすると聞いて,その指導も兼ね,久しぶりにスタッフ入りされました。ところが,この日は,不思議なくらい暇な1日でした。
 あまり地域のことを知らない小山さんのため,ランチブレイクはみんなで揃って,新今宮界隈初心者向けの通天閣方面へ出かけました。山王交差点からジャンジャン横丁を抜け,通天閣へ行くまで,松村先生が常に何かを小山さんに説明しながら歩かれました。『新世界・西成食べ歩きMAP』で紹介しているお店のこと,なぜジャンジャン横丁と呼ばれるようになったのかなどなど。その途中で,新世界の連合町会会長のお店で立ち止まり,「うちの新顔です。よろしくお願いします。」と紹介されていました。
 さて,通天閣の真下まで来て,異変に気づきました。これまで使われていた通天閣の入り口が閉鎖され,かつての通天閣地下劇場に「わくわくランド」入り口という看板がかかり,そこから通天閣展望台へあがるエレベーターにアプローチするようになっていました。この日は食事が目的だったので,なかには入らず通り過ぎました。松村先生によると,「日清食品やグリコの商品を展示販売するブースができているはず…」とのことでした。

 昼からも,私と小山さんは二人でカウンターの前に座り,まぶしい西日がさすなか,通り過ぎる人たちを見守りながら,濱中さんが差し入れてくださったミカンを食べていました。すると,一見して韓国人とわかる女性ばかりの大団体が,突然,前を横切りました。隣接するホテル中央に宿泊していた韓国からの女子大生ゼミ旅行だったそうです。
 16時を少し過ぎた頃,産経新聞の若い男性記者が松村ゼミで行った阿部野橋界隈の放置自転車調査について,松村先生の取材に来られました。阿倍野になぜ放置自転車が多いのか,どうすればそれが減るのか,今後の調査の予定はどうかなどなど,取材は1時間ほどで終わりました。
 時計を見ると,17時過ぎ。松村先生はこの日,西成ジャズを聴きに行く予定で,ライブ開始は17時の予定。加えて今日のライブ会場は,新今宮TICからかなり離れたところにあり,それも初めてライブを行う場所でした。松村先生はタクシーで行くと決心され,どうせ行くなら一人でも三人でも同じということで,私たちを誘ってくださったので,私たちも西成ジャズを聴き楽しみました。

【松村先生からのひと言】

 暇ながらも充実した1日でした。初めてのスタッフが来る時,特に1回生の場合は,できるだけ現場で一緒に過ごせるようにしています。今日は外国語をしゃべるチャンスがあまりない日でしたが,いつもはもっと生きた英語などが飛びかう空間です。小山さん,また来てね。よろしく。

2013年12月28日(土)新今宮TIC運営報告(2回生 栃原智美)

【スタッフ】山下喜央(3),栃原智美(2),濱中勝司さん(OB)
【来訪者】山田英範社長,松村先生。
【利用者】8組19名。このうち6組17名が外国人で,アメリカ,タイ,ポーランド,インドネシア,シンガポールなどからの方々でした。

 本日は東南アジアからのカップルやファミリーの利用が多かった1日でした。タイから来られた中年のカップルは,「スルッとKANSAI」の2dayチケット(3,800円)を買いたいという問い合わせでした。これは関西の私鉄が乗り放題のチケットですが,天王寺へ行かなければ購入できないので,天王寺へ行くよう説明しました。後で松村先生が来られて,まだ認知度は低いのですが,JR西日本の「Kansai Area Pass」の2daysチケット(4,000円)の存在を教えてくださいました。
 乗り放題の範囲はほぼ一緒,旅のプランによってはJRチケットの方が便利なこともあるので,どこを旅する予定なのか,利用者のニーズを確認して,もしも新今宮を拠点に神戸・姫路と京都へ行くのならば,JRの方が早いし使いやすい,と薦めたほうが良いのでは,とのご意見をいただきました。JRの乗り放題チケットは,新今宮駅西口のみどりの窓口で購入でき便利なのだそうです。
 今日一番の利用者は,インドネシアからのファミリーの方々でした。一見すると,中国かシンガポールから来られたのかなという感じの方々で,私たちの持つインドネシア人のイメージとは違いました。お年寄りから子供までの9名のグループでわいわいがやがやと来られ,「JRパスを持っている,京都の清水寺まで行きたい」とのことでした。京都までの行き方と京都駅から清水寺までバスがあることをご案内し,京都の観光マップをお渡ししました。

 午前中に,ホテル中央グループの山田英範社長が立ち寄られたので,年末ということもあり,OBの濱中さんが蛍光灯をぜひ交換したい,と依頼してくださいました。山田社長は快く応じていただき,すぐに新しい蛍光灯と脚立を持って来ていただきました。濱中さんの発案で,年末だし大掃除をしよう,ということになり,ガラスクリーナーを買って,利用者のいない時間帯に,窓や扉,壁やテーブルを拭き,古くなった蛍光灯も交換しました。
 大掃除がほぼ終わったお昼前,松村先生が来られ,一緒に昼食へ行くことになりました。年末のウィークエンドの新世界の賑わいを確認したいという松村先生のご要望から通天閣方面へ。今日は通天閣の新しい出入り口となった「わくわくランド」の中まで入りました。日清食品のチキンラーメン,グリコのお菓子など,大阪と関係が深くみやげ物になりそうなキャラクターや商品が並び,通天閣へ来たお客さんたちで賑わっていました。かつての出入りの仕方だと,全くの外で長時間待つことも多かったのですが,「わくわくランド」は地下なので,寒い日や雨の日でも快適に待てます。通天閣地下劇場がなくなったのはとても残念ですが,この使い方も確かにアリだなと感じました。

【松村先生からのひと言】

 新今宮TICは民設学営,室内の蛍光灯など備品類は,ホテル中央グループから無償で提供していただいています。山田社長のご協力と濱中さんのご指導は,本当に感謝しております。
 「わくわくランド」,私も入りました。ずいぶん狭くなっていましたが,一応,舞台も残っていました。観光客で賑わっていたので,スペースの利用の仕方としては良い方法だと感じました。

2013年12月29日(日)新今宮TIC運営報告(3回生 池田千紘)

【スタッフ】松川和矢(3),池田千紘(3),山下喜央(3)
【利用者】5組19名。この全てが海外からの利用者で,インドネシア,スペイン,シンガポール,オーストラリア,アイルランドからの方々でした。
【来訪者】松村先生,栃原智美(2)・早稲田大学学生10名

 本日は朝イチにインドネシア人のファミリー男性3名女性8名の大家族が来られました。昨日も来られたリピーターの方々で,年齢は6歳から60歳代くらい,3世代揃っての家族旅行でした。昨日は京都へ行かれて「とても良かった」,「今日は神戸へ行きたい。神戸でどこか良いところはありますか。」という問い合わせ内容でした。私たちは神戸市博物館,旧租界地,チャイナタウン南京町などをお薦めしました。
 3組目に来られたシンガポール人の男性2名女性3名のグループもファミリーで,通天閣へ行きたい,とのことでした。いつも私たちは対応するなかで,話のネタ作りとデータ収集を兼ねて「どこから来られたのですか?」と必ず国籍を尋ねることにしています。このファミリーに尋ねると,「どこから来たと思う。当ててみて。」と返されました。私たちが一瞬戸惑うなか,松村先生が横から「シンガポール?」と応えると,「その通り。」となりました。新今宮TICで経験を積むと,少しお話をしたら,だいだいどこの国の人かわかるようになるそうです。シンガポール人,香港人,マカオ人,同じ中国系の方々でも,微妙な違いがあるとのことでした。
 昼前に来られたスペイン男性は,「今日はwalking tourはしていないのですか」と来られました。次回の松村ゼミ主催のツアーは2月下旬,城崎温泉へモニターツアーで行く予定で,今日は行いません。事情を説明すると,とても残念そうにされ,「どこか大阪でお薦めのところはありますか」と聞かれたので,中之島と鶴橋をお薦めしました。

 さて,今日は10時過ぎに,早稲田大学の学生10名が新今宮TICへ来られました。早稲田大学の学生たちは,西成区あいりん地域の現状を学ぼうとする有志の方々で,学部もゼミもバラバラですが,あいりん地域に強い関心を持っている方々でした。事前に松村先生と連絡を取り合い,「新今宮TICで会いましょう。」という約束になっていたそうです。
 松村先生は,新今宮TICを創設するに至った経緯や,利用者の動向や現状,地域にとっての新今宮TICの意義などを説明され,学生たちの方からの質問に答えられました。新今宮TIC内で1時間ほど質疑応答して過ごした後,松村先生の案内で地域の視察に出かけることになり,2回生の栃原さんも同行しました。新今宮TICには,釜ヶ崎のまちスタディ・ツアーも含めて,このような視察がよく来られます。まとまった人数で事前に予約があった場合は,松村先生も日程調整して出て来られ,直々にご説明されます。
 お昼時,松村先生から電話が入り,早稲田の学生らと「日松亭」で合流して一緒に昼食を食べました。日松亭は私たちスタッフと早稲田の学生でちょうど満席でした。

【松村先生からのひと言】

 東南アジアから来るファミリーの旅人たちはとても仲良く,見ているとこちらも幸せな気持ちになります。城崎温泉のモニターツアーにこんなファミリーが来てくれたらいいのに,と強く思います。この日が2013年の最後の新今宮TIC運営日でした。とても忙しかったのですが,私自身も新今宮地区も充実した1年だったと思います。ゼミ生たちに感謝しています。