【松ゼミWalker vol.117】 『大阪・新今宮ガイドブック』完成!!(レポーター:3回生 江畑知恵)

 2013年3月末,松村先生が会長を務める新今宮地区観光まちづくり推進協議会(以下,新今宮協議会と略す)と,松村ゼミや大阪旅めがねを主催する株式会社インプリージョンなどとの協働で,『大阪・新今宮ガイドブック』がようやく完成し,4 月に入って早々に新今宮TICに届けられました。ガイドブックは二種類,日本語版の『大阪・新今宮ガイドブック』と英語版の『OSAKA SHIN-IMAMIYA GUIDE BOOK』です。発行元は新今宮協議会となっていますが,掲載する内容や情報の多くは,新今宮TICの活動実績を踏まえて,松村ゼミから色々な情報提供や提案をさせていただきました。
 日本語版も英語版も32頁からなるカラー印刷の本格的なガイドブック。そこには,新今宮TICを運営しながら松村ゼミが培ってきたノウハウがぎっしりと詰まっています。日本人観光客と外国人旅行者では,旅の形態や好みも違うので,日本語版と英語版では記事の内容も変えました。

 このガイドブックの作成は,大阪集客プラン支援事業実行委員会(大阪市・大阪商工会議所・大阪観光コンベンション協会)から認定を受けた事業です(http://www.octb.jp/plan/h24.html参照)。正式には「新今宮 国際ゲストハウスを核とした観光活性化プロジェクト」という名前の事業で,大阪府簡易宿所生活衛生同業組合,OIG委員会,南海電鉄,JR西日本,ホテル中央グループなどと,阪南大学国際観光学部が並んで申請して認可されたものです。ガイドブックの読者ターゲットは明確で,新今宮界隈に宿泊する日本の内外からの旅行者たち。発行の狙いは,新今宮での宿泊客がこのガイドブックを手に取り,ここに掲載された情報を読んで,新今宮を拠点に日帰り観光や宿泊を伴う観光へ誘い,新今宮地区の活性化につなげることにありました。
 松村先生によると,ガイドブック作成にあたって最も苦労したのは,英語版の文章作成だったそうです。プロのライターが日本語の記事を先に書いたのですが,それをそのまま英訳しても,おそらく外国人にはさっぱりわからない…。日本人旅行者と外国人旅行者では,旅の好みも欲しい観光情報も違うはず…。結論として,日本語の記事を翻訳するのではなく,記事のレイアウトはそのままにして,最初から外国人旅行者向けに内容を書き換えることになりました。

 では,誰が英語記事を書くのか…。外国人旅行者の好みやツボを熟知して,大阪観光の現場も知っているものでないと,英語記事は書けない…。結局,松村先生が英語記事の作成を監修することになり,今春に阪南大学大学院へ進学したゼミOGの井上咲季さんと兪穎伶さんも手伝い,2012年度内に何とか仕上げたそうです。
 さて,このガイドブックは,新今宮地区のゲストハウスのフロントほか,大阪市内の観光案内所などでも,4月初旬からすでに配布が始まっています。ゴールデンウィーク前後から,新今宮TIC前や通天閣界隈で,このガイドブックを持ち歩く外国人を見かけるようになりました。このガイドブックには,日本人旅行者にも外国人旅行者にも,新今宮界隈での滞在を楽しんでもらい,新今宮を拠点として大阪や日本各地へ旅に出かけて欲しい,という私たち松村ゼミの願いや想いがしっかりと詰まっています。

松村先生からのひと言

 英語記事の作成は本当に苦労しました。全32頁のうち,井上さんと兪さんが8ページずつ,私が残りの16頁を分担して執筆。二人の大学院生には,かなり具体的に「こういう内容で書いて」と細かく指示し,私が読んで修正しました。私は昔から英語は大の苦手…。この英語版ガイドブックにも,色々な間違いや可笑しな表現があることでしょう。でもないよりはましなはず…,BestではなくBetterを…,と思い切って取り組みました。
 新今宮界隈のゲストハウスからは,数多く並ぶパンフレットのなか持ち帰る比率がとても高い,というお話を伺っています。特に英語版の減るペースが速いので,近々増刷,PDFファイルにしてネット上で公開,という話になりそうなので,徐々に修正していきたいと思います。