【松ゼミWalker vol.105】 IGC2012COLONGEに参加して

初めての本格的な国際学会への参加

 8月26日(日)から8月30日(木)までの5日間,私はドイツのケルンで開催されたIGC2012COLONGEという地理学の国際学会に参加してきました。IGU(International Geographical Union,国際地理学連合)という世界的な地理学の組織があり,IGC(International Geographical Congress)は,4年に1回開催されるその世界大会です。
 今回,IGC2012COLONGEへ参加した主な目的は,The Distribution and Function of Lodging Facilities in Osaka, Japan: Implications for Urban Restructuring and Inbound Policy-makingというタイトルの学会報告を行うことでした。日本語に訳するなら,「日本の大阪における宿泊施設の分布と機能─都市のリストラクチャリングとインバウンド政策立案への示唆─」といった感じです。
 大会プログラムは297頁もあるとても分厚いもので,後ろの方に発表者氏名の索引が付いています。調べてみると私の発表は207頁にあり,大会最終日8月30日(木)の午前8時から9時半,Geography of Tourism, Leisure, and Global Change(ツーリズムとレジャーとグローバルな変容の地理学)というコミッションのなかのTourism Mobilities and Urban Space(ツーリズムの流動性と都市空間)というセッションでの発表でした。

 なお,この国際学会の参加に際しては,科学研究費基盤研究(C)「国際観光振興によるインナーシティの再生に関する人文地理学的研究」(課題番号22520810,研究代表者 松村嘉久)を利用しました。
 IGC2012COLONGEはとても真剣な国際学会であると同時に,世界中の国々から多くの人が集まり,どこかフェスティバル的な感覚もあります。参加したことは無いのですが,オリンピックがこのような感じなのかなと思います。
 恥ずかしながら,私はこれまでIGCに参加するチャンスがなく,全てが初めての経験で,とても貴重な5日間を過ごせました。学術的な刺激はもちろんのこと,色々な国から来た研究者たちとの交流が深まり,開催地であるケルンへの認識も深まり,国際観光学で言うMICE(Meeting, Incentive, Convention, Exhibitionの頭文字をとった専門用語,平たく言えば「宿泊を伴う人たちが集まる色々なタイプの会議」のこと)の最先端を現場で学ぶいい機会にもなりました。写真は後述するHistorical Town Hallの入り口です。

Historical Town Hallで歓迎レセプション

 初日8月26日のOpening Ceremonyについては,TIC報告Vol.9でふれたので,ぜひそちらを参照してください。その翌日27日夜8時から,ケルン市長主催の歓迎パーティLord Mayor’s receptionがHistorical Town Hallであり,私も参加しました。
 国際学会では学術会議以外にも,Social Programと呼ばれる交流を深める社交的なイベントがあります。
 会場となったタウンホールは,ルネッサンス様式建築を代表するものだそうで,パーティはまさにそのなかで行われました。事前の申し込みが必要なこのパーティには,総勢300名くらいが集まり,日本人地理学者も10数名くらいは来ていました。ワインやビールなどの飲み物と軽食が用意されていて,ジャズのカルテットが演奏するなか,立食形式でパーティは進みました。

 さて,私は,大阪市立大学での大学院時代に指導を受けた恩師,石川義孝教授(現・京都大学大学院文学研究科教授)を探し出し,近況報告やIGC2013KYOTOのご相談などをさせていただいていると,ビール片手にとても恰幅の良い白髪の紳士が,満面の笑みで石川先生の方へ近づいて来られました。
 オープニングでも挨拶されていたIGUのアブラー(Ronald F. Abler)会長でした。平たく言えば,世界中の地理学者のなかから,民主的に選ばれたボスのなかのボスです。石川先生はIGC2013KYOTOのプレジデントであり,アブラー会長とは旧知の間柄,来年のホスト国のボスに,地理学会の大ボスが挨拶に来られました。
 お二人でしばし会話されてから,石川先生が軽く私のことも紹介してくださいました。アブラー会長はとてもウィットに富み,茶目っ気たっぷりのアメリカンでした。こんなチャンスは滅多とないので,近くにいらした立命館大学の矢野桂司教授にお願いして,記念撮影していただきました。

学会参加の合間にIGC2013KYOTOの宣伝ブースのお手伝い

 さて,IGUの学術プログラムは大きく,一般的な口頭発表とポスターセッション,特定のテーマで選ばれた研究者が話題提供して議論するKeynote Lecture,同じ領域の研究者が集まり今後のことを議論するBusiness Meetingに分かれます。フルに参加するならば,朝8時から夜7時まで,びっしりとプログラムが組まれています。世界中から集まった研究者たちは,分厚いプログラムを見て,本人の自由意志で,そのなかから興味のある発表を聴き,会合に参加します。
 例えば,27日の私の場合,朝イチ8時から11時頃までTourism関係のセッションで学会発表に聴き,昼の15時過ぎからは大学院時代の先輩,大城直樹先生(神戸大学文学部)のご発表を聴いて,ツーリズム関係のブースへ戻り時間を過ごしました。
 その間の空いた時間は,特設ブースでIGC2013KYOTOの宣伝をお手伝いしました。特設ブースには,今後のIGC大会の開催が決定した国のほか,各国を代表する地理学会が集結して,色々な宣伝活動や資料の配布が行われていました。
 ケルンの日没は夜8時頃と遅いのですが,夕暮れ時になるまでは,毎日,こんな感じで過ごしました。

Congress Dinnerにも参加

 28日夜8時過ぎから,IGC2012COLOGNE主催のCongress Dinnerがあり参加しました。国際的な会議での公式ディナーなので,ドレスコードがあるようなフォーマルなところでは…,と恐れていたのですが,実際に行って見ると,ネクタイをしている人は,ホスト側で挨拶しなければならない人くらい。とても自由な雰囲気に溢れていて,純粋に会議に参加している人たちの交流を深める場でした。
 たまたま空いていた席に座ると,同じテーブルにいらしたのは地元ケルン大学の先生方でした。地理学はとても幅広い研究テーマを扱う学問なので,たいてい最初は,お互いに「ご専門は何ですか」と尋ねあうことから始まります。一番左のSchneiderシュナイダー教授は数学を駆使するGISや気候学がご専門,その隣のBorkボルク教授はエコシステムや土地利用の研究者で中国事情にも造詣の深い方でした。
 美味しい料理を食べお酒を飲みながらのリラックスした場なので,くだらないバカ話もしましたが,ドイツと日本の大学事情や,お互いの専門領域での意見交換まで,とても知的で刺激に富む楽しい時間を過ごせました。
 特設ブースのお手伝いをさせていただいたこともあり,パーティ会場にはそこで知り合った人たちがかなりいて,リラックスムードのなかさらに交流を深めました。

楽しみにしていたField Trip

 地理学や観光学の学会では,よくField Trip現地視察やExcursion巡検という名前で,地域の現状を見て回るまち歩きツアーが,学会主催で実施されます。
 短いものならば半日コース,長いものならば1週間コースくらいで,現地を熟知する研究者と一緒に,10数名くらいの集団で動きます。
今回の学会では13の半日コースが用意されていて,全てがネットでの事前予約制で,定員が満杯になると締め切られます。自動車のフォードの工場を見学しに行くコース,世界遺産のケルン大聖堂へ行くコースなどがあり,人気のコースはキャンセル待ちが出るほどでした。
 国際学会にフル参加すると,皆さんが想像している以上に忙しく,じっくりとまちを散策する時間はとれません。そんななか,私は学会主催のField Tripを本当に楽しみにしていました。

 私が参加したのは,Cologne - a cultural melting pot(ケルン─文化のるつぼ─)というコースで,案内役は地元のケルン大学でResearch Fellow(研究員)をしているPamela Hartmannという女性でした。
 ツアー参加者は実に多様で,日本人は私のみ,アジア人は他にインド系マレーシア人がいらしたくらいで,その他はヨーロッパからの参加者ばかりでした。私が話しかけた限りでは,ハンガリー,ポーランド,チェコ,スロバキア,スウェーデン,スペイン,地元ドイツの方がいらっしゃいました。
 ドイツは移民を正式に受け入れた国で,ケルンにもトルコ,イタリア,イラン,東ヨーロッパ諸国など,世界の国々から多数の移民が労働者として来訪して,その後も定住しています。そうした移民たちがドイツ社会のなかで,どのように近隣住民らと暮らしているのか,その現場へ行くということなので,本当にワクワクしていました。

 学会受付けのField Tripデスクに集合して,14時からまち歩きが始まりました。利用したのは全て公共交通機関。ちなみに,IGC2012COLOGNEの学会参加者は,参加証明書を首からぶらさげていると,全ての公共交通機関は期間中フリーパス,バスもトラムも鉄道も,タクシー以外は無料で利用できました。この参加証明書を見て,ケルン市民から,Welcome to Cologne! と声がかかることもありました。
 さて,最初に訪れたのは,Ehrenfeld地区にあるZentralmoschee中央モスクでした。ケルン在住の移民で最も多いのがトルコ人,ケルン郊外の自動車のFordフォード工場が,トルコ人を大量に労働者として受け入れたのが契機となったそうです。
 トルコ人以外でもイラン人やアフリカ系住民など,ケルンではイスラム教徒が年々多くなってきたそうです。ところが,ケルンにイスラム教徒の祈りの場であるモスクはなく,イスラム教徒のコミュニティのなかで,小さな祈りの場が設けられていたそうです。このモスクは,全てのケルン市民が集える施設として建設されつつあり,ケルンにもイスラム教徒が住むという事実を可視化して,ケルン市民が多民族状況を考える契機を作り,ケルン市民の理解を深めたい,という想いが込められているとのことでした。

 次に訪れたのは,Little Istanbulリトル・イスタンブールと呼ばれるトルコ人移民の多い商業地区でした。まちかどで立ち止まって説明を聴き,質疑応答しながら次の現場へと進むスタディー・ツアーは,あっという間に3時間が過ぎ,解散予定の17時になりました。
パメラさんの提案で,時間に余裕のある者のみで,リトル・イスタンブールのカフェで,お茶でも飲みながら議論をしようということになり,ほぼ全員が居残って,その日の見聞を振り返りながら語り合いました。
 移民が多く住むインナーシティと聞いていたので,私はもっと建物が老朽化していて,荒廃している地域をイメージしていたのですが,実際に行って見ると,健全で美しいコミュニティで,危険な雰囲気など感じませんでした。地下鉄構内や一部の建物に,下のようなポップな落書きが目立つくらいでした。
 パメラさんに私のイメージを語ると,ケルンにはそのような地域はなく,1970年代建設の老朽化した高層ビルディングのごく1部が,そのような状態になっている場合があるとのこと。

 面的に広がり地域を形成するというよりも,むしろ点として垂直的に存在するというお話に,私は香港の重慶マンションを思い浮かべて語りました。重慶マンションを知る欧米の地理学者は少ないはずなのに,パメラさんはその存在を知っていて,「その通り。」と反応されました。
 この時分かったのですが,パメラさんのフィールドは中国広東省の珠江デルタで,出稼ぎ労働者について調査してきた経験から,香港の造詣も深まり,重慶マンションも知ったそうです。私も北京で出稼ぎ労働者についての調査した経験があり,パメラさんととても意義深い意見交換ができました。
 さて,東ヨーロッパからの参加者は,EU加盟問題と絡み,「ヨーロッパ人」としてのアイデンティティを持てるのか,という共通の問題意識を抱えていて,ドイツ移民のアイデンティティが民族統合に向かうというストーリーに,懐疑な見方をする参加者が多かったように思います。ドイツのトルコ人移民のアイデンティティ問題に関して,私は日本の在日韓国・朝鮮人のそれと,構造も実態もとても似ていると感じました。
 いずれにしても,楽しみにしていたField Tripは,とても満足のゆく内容で,ケルンの地理知識が深まり,知的好奇心も大いに満たされました。

大会最終日,私の学会発表

 国際学会での学会発表は,英語での原稿を事前に用意するのかしないのか,加えて発表時にそれを読むのか読まないのか,それが大きな分かれ道となります。日本語での発表なら,細かい原稿なんか,私は用意しませんし,それを読むことなど,絶対にあり得ません。スライドショーをしっかりと作り込めば,時計で残り時間を確認しながら,アドリブで対応でき,笑いを誘う自信もあります。
ただし,英語での発表となると,言葉の壁が大きく立ちはだかり,少し調子が狂うと,なかなか思うように言葉が出て来なくなるのが現状です。
 特に質疑応答,質問者が問うている内容を理解するのが大変で,それが分かったとしても,言いたいことは頭のなかを駆け巡るけれども,それがなかなか言葉とならず,なったとしてもとても拙くなり,いらだちを感じます。
 かつて,インドネシアのジョグジャカルタで国際シンポジウムがあり,清水苗穂子先生(現・同僚,当時は大阪市立大学院生)と一緒に参加したことがあります。その際の経験から,英語での発表は経験値が低いだけに,少なくとも何を喋るのかという項目を書き出した原稿は用意した方がいい,ということを学びました。今回も不本意ながら,ラフな英語原稿を用意して,それを横目で確認しつつ,可能な限り自分のその時の言葉で発表しようと心がけました。

 発表する内容には自信があるのですが,発表する英語のスキルが伴わず,せっかくの内容が相手に充分伝わらない。とても悔しいのですが,日本語での発表を100とするなら,英語になると30くらいの実力くらいしか発揮できません…,それが今の私の現状です。
 こんな現状で大切なのは,恥をかくことを絶対に恐れず,ともかく積極的に前へ,何度も足を踏み出して経験を積み重ねることです。恐れてためらい踏み出さないと,年を取るごとにどんどんハードルが高くなり,結局,そういう場に立てなくなります。
 誰でも最初は初心者,毎回その時の能力でベストを尽くしていけば,必ず熟練していくはずです。いつもゼミ生にそう指導しているので,指導する側の私が逃げるわけにはいきません。
 発表当日までに22枚のスライドショーを作り込み,ラフな原稿を書いて,発表に臨みました。今はパソコンの英語辞書を利用しながら,原稿を書けるので,かつてよりは随分と楽になりました。スライドショーは,言葉に詰まっても聴衆が理解できるよう,図表や写真を意図的に多く盛り込みました。

 発表時間はわずか15分,質疑応答が3分で合計18分。私は4名発表セッションの最後で,聴衆は発表者も含めて十数名程度でした。
 15分くらいの発表は,本当にあっという間に終わります。スライドショーを見せながらの発表なので,多少言葉に詰まろうが,文法が怪しかろうが,聴衆には理解してもらえたことと思います。発表は,制限時間の15分間以内にきっちりとおさめ,途中少し省略しながらも,用意した全てのスライドショーを見てもらいました。
 質疑応答では4名の聴衆から質問が出たのですが,英語ネイティブからの質問内容を理解できない場面があり,応答に詰まりました。すると,セッション座長のAnne-Marie d’Hauteserre教授(Waikato University, New Zealand)が,上手く言い換えてくださり,何とか乗り切れました。
 発表終了後,d’Hauteserre座長ほか,聴衆の何名かと名刺交換をしました。社交辞令も当然あるでしょうが,「とても面白かった」との反応をいただき,こういう褒め言葉が本当に嬉しく,次回に向けて元気をいただくものだと実感しました。名刺交換したうちのお二人は,IGC2013KYOTOへの参加をすでに決めていらっしゃり,ぜひまた京都で会いましょう,と再会を約束して別れました。

Closing Ceremony閉会式の様子

 IGC2012COLOGNEの閉会式は,30日(木)の午後4時から行われました。
 この閉会式はでいくつかの表彰式も行われました。まず4年に1回贈呈されるIGU Planet and Humanity Medalは,『だれが中国を養うのか?』の著者Lester R. Brownレスター・ブラウンに贈られ,レスター・ブラウンからの受賞挨拶ビデオが会場に流れました。
 次にIGU名誉賞の受賞者4名の発表があったのですが,ここで,日本から田辺裕先生(東京大学名誉教授)も選ばれ,壇上に上がって受賞スピーチをされました。

 田辺先生には今から20年近く前,私がまだ大学院生だった頃,地誌学の研究会で何度かご一緒させていただき,その後も国内学会などでお会いするたび,色々と教えを受けてきました。
 ケルンでは宿泊したホテルがたまたまご一緒だったこともあり,朝食会場や中庭で色々とお話しさせていただきました。そんな田辺先生の受賞の知らせを聞いて,日本人で同じ地理学を学ぶ者として,本当に嬉しく思い励みになりました。
 広く社会科学に影響力を持つDerek Gregory教授も,国際科学賞を受賞され,壇上でスピーチされました。Geography地理学を愛するグレゴリー教授は,とある本屋へ行き店員に本の所在を尋ねるという設定で,ウィットに溢れる小咄を披露されました。
 そのまま英語で紹介すると,Anthropology? Up. Sociology? Up. History? Up. Geography? Everywhere! でした。日本語訳するならば「人類学…? そっち。社会学…? こっち。歴史学…? あっち。地理学…? 全部そうですよ。」という感じでしょうか。地理学者の集まる会場は,どっと沸きました。グレゴリー教授が言うととても説得力があります。

 続いて,IGU2013KYOTOの招待スピーチがあり,石川義孝先生(京都大学),矢野桂司先生(立命館大学),松本文子さん(立命館大学)の三名が,壇上に上がりました。松本さんは上品な桜色の着物での登壇で,会場でフラッシュが数多く光りました。招待スピーチは,まず石川先生がドイツ語,続く矢野先生が英語,最後の松本さんがフランス語で行いました。
 石川先生とはとても長くお付き合いさせていただいていますが,ドイツ語を話されている姿は初めて見ました。石川先生も矢野先生も,スピーチの途中で一瞬止まったものの,Sorry! と絶妙のタイミングで笑いに変え,松本さんにつなぎました。
 全聴衆の注目が集まるなか,松本さんは全くよどむことなく,見事なフランス語でスピーチを展開し,関西で言う,美味しいところを全部もって行きました。最後は,三人揃って,Welcome to KYOTO! で締めくくり,拍手喝采でした。
 その後,IGC2016BEIJINGの招待スピーチがあり,ドイツのケルン側からIGCの旗が北京側へ渡されました。

 最後の最後は,IGC2012COLONGEの開催を支えてくれた学生ボランティアたちが登壇し,全員からスタンディングでの拍手を浴びるという感動的なシーンで,閉会式は終了しました。
 大会を支えた学生ボランティアたちは,本当によく気が付き,有能で,誠実で,ホスピタリティ精神に溢れていました。会場にいた全ての人が,心の底から感謝するとともに,拍手で称賛していました。
 この夜,招待スピーチをされた3名を労うため,日本人ばかりの身内で打ち上げパーティが行われ,ワインを飲んでほろ酔い気分で解散。充実した5日間が無事に終わりました。
 観光して回る余裕は全くありませんでしたが,学会の合間に歩いたケルン旧市街地の街並みはとても美しく,人々が集い憩う広いオープンスペースが豊富にありました。歴史の重みと現代,古き良きドイツとインターナショナルな雰囲気,わずか5日間の滞在でしたが,ケルンの多層的で多面的な奥深さを強く感じました。また,機会を改めて,ゆっくりと滞在したいと思います。