2012.8.3

【新今宮TICの運営報告 vol.05】2012年7月28日(土)・29日(日) 新今宮TIC報告

2012年7月28日(土)新今宮TIC報告(レポーター:4回生 川原美穂・2回生 橋田翔子)

【スタッフ】村上恵美(3)☆・川原美穂(4)◎・橋田翔子(2)・岡本恵莉奈(2)
☆はENGLISH LEADER,◎は報告者,( )は学年。
【利用者】7組11名。うち3組6名が外国人で,オーストラリア,韓国,ドイツからの方々でした。
【来訪者】松村先生,大宅和佳(3),谷河里香(3),大阪商工会議所職員の方々4名,大阪市役所職員の方々10名。

 今日は7月28日でナニワの日,通天閣で100周年を祝うイベントがあり,天気も良く,とても蒸し暑い1日でした。大阪商工会議所からの来訪者は,通天閣イベントのお手伝の前後に立ち寄られました。大阪市役所からの来訪者は,松村先生の案内であいりん地区のフィールドワークに来られた有志の方々でした。新今宮TICでは,利用者よりも来訪者の方が多い日は珍しくありません。

 本日初めてスタッフ入りした岡本恵莉奈さんは,「せっかくのフィールドワークのチャンスやからついて来るか」と松村先生から誘われて,この炎天下,11時から16時までみっちりと,大阪市役所の方々と一緒にフィールドワークに参加しました。

 お昼過ぎ,これからまさにマレーシア旅行に旅立つという大宅和佳さんと谷河里香さんが,関西国際空港へ向かう途中,新今宮TICに立ち寄りました。たまたまその時,この7月の2回のまち歩きに参加したオーストラリア人男性が,新今宮TICに来ていて,旅立ちの前に記念撮影しました。和佳・里香コンビは,2011年度の台北夜市調査にも参加したこともあり,旅慣れしているので軽装。松村先生からの餞別,「新世界・西成 食べ歩きMAP」掲載のお好み焼き屋『狐狐』のブタ玉を持って,関空へ向かいました。気をつけていってらっしゃい!! (以上,川原美穂)

 さて,本日の利用者,12時半頃,松村先生の同友会大学での講義を聴いて,そのレポートを書くために来たという親子連れが来られました。残念ながら,松村先生はフィールドワーク案内中で不在でした。

 本日一番の利用者は,やはり,2回のまち歩きツアーに参加したオーストラリア人男性でした。「次のまち歩きツアーはいつするのか」,「7月末に広島までバスで移動したい」,「広島の後は福岡まで行き,釜山行のフェリーに乗りたい」と,昼食休憩を挟んで2時間以上もカウンターで話し込みました。

 私たちが対応する合間は雑談,名古屋に大相撲を見に行った,1杯3,000円もするビールがあり驚いた,などなど。問い合わせよりも雑談が主でした。昼からの来訪ではガリガリ君を食べながら来られて,「そのアイスには当たりがあり,当たればもう一本もらえる」と調べると,何とそれが「当たり」。とても喜んで帰って行かれました。(以上,橋田翔子)

松村先生からのひと言

 大阪市役所職員有志のフィールドワークでは,地域の現実を知っていただくため,あいりん地区の最も厳しいところも,しっかりと案内して解説させていただきました。みなさん,とても熱心に見聞され質問もされていました。岡本さんは私が担当する観光地理学の講義で,この地域の歴史や現状などを学んだ優秀な学生ですが,現場を見ることで理解が深まったことでしょう。と同時に,衝撃の1日ともなったことでしょう。

 夏休みの毎日運営に入ると,このオーストラリア人男性のように,何度も来られるリピーターが出てきます。私たちの方は,毎日スタッフが入れ替わるので,日々の運営報告をスタッフ間で共有しておくこと,暇な時に数日前くらいまでの記録ノートをパラパラと見ておくことが,とても重要になるので,実行してください。

 ゼミ生が海外旅行へ行く前に,新今宮TICへ立ち寄るのも,恒例となりつつあります。新今宮は便利なところです。和佳,里香,マレーシアの旅を楽しんできてください。

2012年7月29日(日)新今宮TIC報告(レポーター:4回生 和田昂之)

【スタッフ】井上咲季(4)☆・和田昂之(4)◎
【利用者】6組9名。このうち5組8名が外国人で,カナダ人,韓国在住のアメリカ人,ロシア人,メキシコ人の方々でした。
【来訪者】松村先生,和田の親,焼肉『友園』経営者の金沢さん。

 今日も,とても蒸し暑い1日でした。今日のスタッフは4回生の井上咲季と和田昂之。学生二人だけでの運営は異例中の異例で,年に何回もありません。
 二人とも4回生で,新今宮TICスタッフとしての経験が豊富なため,松村先生も「無理せんでええから,ボチボチでええ」と認めてくれました。特に,井上さんの英会話能力は松村ゼミでも抜群なので,安心して運営できました。

 本日の印象的な問い合わせは,メキシコ人男性からのもので,「沖縄へのフェリーでの行き方を教えてほしい」,「友達が病気になったので無料で診察を受けられる病院はないか」,「音楽フェスティバルはあるか」,「奈良への行き方を教えてほしい」などなど,いくつもの質問をされました。もう2年間くらい世界中を旅しているというバックパッカーで,とても個性的な方でした。
無料で診療を受けられる病院という問い合わせには困りました。彼の友人は旅行保険に入っていないとのことでした。結局のところ,無料で診察してもらえる病院は見つけることができず,外国人対応してくれる近くの病院を紹介しました。

 今日のように暑い日は,観光客も外に出るのが辛いのでしょうか,利用者が少なく,スタッフの2名だったので,Lunch Breakを利用して,井上さんと二人でレストラン「タカラ」へお昼ご飯を食べに行きました。松村ゼミではお馴染みの洋食屋さんで,「新世界・西成 食べ歩きMAP(英語版)」でも紹介させていただいたところです。

松村先生からのひと言

 海外で病気になると不安になるものです。日本は医療保険制度がしっかりしているので,逆に,無償のボランティア医療が育ちにくい状況にあります。
 あいりん地区には大阪社会医療センターがあり,ここは「社会的,経済的理由などにより必要な医療を受けることが困難な方」を対象としているですが,外国人旅行者を受け入れてくれるのかどうかは不明です。かつて,「国境なき医師団」が大阪城公園などで,野宿生活者を対象として無償で医療を提供していましたが,現在も継続しているのかどうかは把握していません。医療福祉に詳しい仲間に聴いて,情報を仕入れておきます。
 とりあえず,外国人のための医療情報ガイド(http://www.pref.osaka.jp/iryo/medicalinfo/)を見て対応してください。外国語で医療相談できる窓口などが紹介されています。