産学連携先:一般財団法人福井県あわら市観光協会

 李ゼミでは、「地域の魅力が発信できる体験型宿泊プランの提案による地域活性化」を目的に活動を行っています。具体的には、連携先である福井県あわら市観光協会と協働し、旅館がより良いサービスを提供するために取り組むべき課題の発見、そして課題解決に向けて有効な宿泊プランの企画・提案を行います。今年度前半の活動として、3年次生が中心となって、「あわら温泉」をより深く理解するために、8月7日から10日までの3泊4日、あわら市観光協会主催のインターンシップに参加しました。インターンシップの具体的な内容は、「旅館美松」における旅館業務の学びと温泉の恵みを感謝する「湯かけ祭り」の準備とサポートです。

国際観光学部国際観光学科 李ゼミ3年
 北園 明大

 私たちは、8月7日から8月10日の3泊4日、「あわら市観光協会」「あわら温泉・美松」でのインターンシップに参加しました。
 インターンシップの活動内容として、1日目はレストラン業務を体験しました。席への案内や配膳、食器洗浄の作業をそれぞれ分けて行いました。自分自身はお客様への案内・お食事の配膳を担当しました。この業務では一人一人にスタッフがついてくださいました。業務前にも関わらず長い間丁寧に教えていただきました。具体的な業務内容は、A~Dに席が分担されており私はCを担当しました。コース料理なのでお客様の食事ペースに合わせて配膳するためお客様を十分見ておかないといけないことと、空いたお皿の確認を行うところは大変でした。配膳する際には右手から渡すなど当たり前の事であろうが、そこで働かないと気づけない事を経験できました。
 2日目は、初めに朝の部屋の清掃業務、大浴場を分担して担当しました。ここで私は、客室・廊下の清掃を担当しました。この業務では、2階の全客室にある枕・布団・マットレスのカバーの入れ替えを行いました。部屋数は多いとは言えないが、3人の人数で行うためスピードが求められます。簡単な業務とはいえ大変疲れる作業でした。たまにマットレスが濡れている場合があるので確認も怠らないようにしました。午後からは「あわら湯かけまつり」の手伝いを行いました。湯かけ祭りは2日間行われる祭りです。1日目は各旅館からお湯を集めて四方八方からお湯をかける、2日目は饅頭・駄菓子を配る祭りです。1日目の作業では8基の仮設プールの組み立て・撤去、会場で出たごみの片付けを主に行いました。思った以上の賑わいで驚きました。そしてお湯の掛け合いも他には無いあわら市独特のお祭りで大盛況でした。
 3日目は午前から湯かけ祭りで使用された仮設プールや桶の清掃・片付けを行いました。それと、初めて神輿の解体を拝見しました。神輿の内部を拝見でき、貴重な体験をしました。午後からは饅頭・駄菓子のお手伝いを行いました。大量の饅頭・駄菓子に唖然としました。行われた饅頭投げは人の動きが激しく押し潰されそうな人もいました。しかし子供スペースを作るなど臨機応変な対応が取られました。あわら市の文化であるあわら音頭や金津音頭等の4つの民踊があり、大阪では体験できない踊りで楽しんで参加させていただきました。
 以上が私たちの体験した3日間のあわら市のインターンシップの活動内容でありますが、今回の活動で地域が抱える一番の課題は人手不足であると感じました。朝早くから準備しているにも関わらず開催ぎりぎりになっていました。あわら市の地域住民の方を含め、様々な人達がもっと参加していく事が一番の解決策だと感じました。
 今回のインターンシップを通じて、旅館内のレストラン業務・清掃作業、あわら市で開催されたお祭りのお手伝い体験など、普段は出来ない体験や拝見をさせて頂き、とても勉強になりました。今回の経験を活かしてあわら温泉の宿泊企画の作成やこれからの地域活性化に取り組んでいきたいと考えます。