2016.9.21

2016年度:前半 国際観光学部和泉研究室研究活動報告「兵庫県養父市における観光地域づくり研究」

2016年度:前半 国際観光学部和泉研究室研究活動報告「兵庫県養父市における観光地域づくり研究」

 阪南大学国際観光学部和泉研究室は「地域・観光の創造(地域資源や人的ネットワークなどを活用しながら、地域づくりや観光振興のための新たなデザインプランを思考・提案し、地域の方々と共創的に実践する)」を研究テーマとしています。平成27年度から3ヶ年の予定で、地域資源がまとまりをもって集中する兵庫県養父市大屋地区において、豊富な地域資源を観光資源として活用する観光地域づくりデザインを思考・実践し、コミュニティーベースの経済振興を生成しながら、地域基盤の強化や活性化を目指すという取り組みを養父市商工会との産学連携という形態で共創的に展開させています。2ヶ年目である平成28年度については、地域に寄り添う企業である「日の出通商株式会社食品カンパニー但馬醸造所」への新しい商品のデザイン提案に取り組んでいます。

 平成28年度の前半については、前年度の成果(「観光地域づくりデザイン」の創造・提案)をベースとして、少しづつ実践へと移行させていく年度と位置付けています。前年度に創造した「観光地域づくりデザイン」において、地域コミュニティーの再生に向け、地域との関わりを積極的に進めている企業である「日の出通商株式会社食品カンパニー但馬醸造所」を観光地域づくりの拠点の1つにしてはどうかという提案を行いました。このことに対し、「日の出通商株式会社食品カンパニー但馬醸造所」から、ご協力いただけるとのご回答をいただき、平成28年度(2016)の前半においては、地域が元気になる新しい商品のデザインを提案し、商品化することを目標とすることになりました。商品提案に向けて5月26日・27日に「日の出通商株式会社食品カンパニー但馬醸造所」の工場見学などのフィールドワークを実施し、9月13日・14日にプレゼン提案会および地域の方々とのディスカッションを行いました。
 今回は、当該研究室に所属する3回ゼミ生(17名)を3つのグループに分け、新しい商品に関するデザインを提案しました。なお、デザインは「実現可能性の看取されるデザイン」と「実現可能性に乏しいがアイデアを別の形で抽出できるかもしれない?デザイン」の2者について提案することとし、商品に関してのみでなく、「地域の巻き込み方」も意識したデザインを創造しました。
 今後、商品開発をきっかけの1つとして地域のステークホルダーとも連関を生じさせ、地域の方々のディスカッションの機会を増加させながら、観光を共通項とする新たなコミュニティーの形成を目指し、観光地域づくりのきっかけとなるムーブメントを創発したいと考えています。
 なお、嬉しいことにプレゼン提案したデザインの中から試作品を作っていただけるとのことです(市外からも多くの方々が訪れる「天滝まつり」(11月3日)で披露される予定です)。

5月26日・27日のフィールドワーク(工場見学・天滝・田植え体験など)

9月13日・14日のフィールドワーク(プレゼン提案会・地域の方々とのディスカッション・明延鉱山見学など)