2017年度:前半 国際観光学部和泉研究室研究活動報告「兵庫県養父市における観光地域づくり研究」

 阪南大学国際観光学部和泉研究室は「地域・観光の創造(地域資源や人的ネットワークなどを活用しながら、地域づくりや観光振興のための新たなデザインプランを思考・提案し、地域の方々と共創的に実践する)」を研究テーマとしています。平成27年度から3ヶ年の予定で、兵庫県養父市大屋地区において、豊富な地域資源を観光資源として活用する観光地域づくりデザインを思考・実践し、コミュニティーベースの経済振興を生成しながら、地域基盤の強化や活性化を目指すという取り組みを養父市商工会との産学連携という形態で共創的に展開させています。初年度である平成27年度については、大屋地区の観光地域づくりデザインを思考し、提案しました。2ヶ年目である平成28年度については、初年度にまとめた観光地域づくりデザインをベースとして、地域に寄り添う企業である「日の出通商株式会社食品カンパニー但馬醸造所」への新しい商品のデザイン提案を行いました。現在、提案した商品の1つである「まぜまぜトマト」の商品化が進んでいます。3ヶ年目である平成29年度については、地域の方々に今まで以上に地域を知ってもらおう、目を向けてもらおうという観点から「写真展の開催」と「マップ製作」に取り組んでいます。養父市大屋地区における当該研究活動は、当初の予定では平成29年度が最終年度でしたが、学生たちの前向きな取り組み姿勢の結果でしょうか、さらに3ヶ年の期間の継続が決定しており、4回生から2回生へ引き継ぎを行い、活動を継続させていくことになりました。したがって、9月11日〜13日(2泊3日)に実施したフィールドワークは、引き継ぎという観点からも、4回生と2回生の合同で実施しました。

4回生

 4回生は「写真展グループ」と「マップ製作グループ」の2グループに分かれて展開しました。4回生については、教員は同行せずに基本的に学生が自分たちで進めていきました。例えば、「写真展」の会場探しや地域の方々に写真をお借りする交渉なども学生が行いました。また、「マップ製作」のリサーチのため、お休みだったお洒落なカフェを開けてもらうなどしたようです(やや強引ですが、私はこれくらいの気持ちがあっても良いのではないかと考えています。先方様にはご迷惑をおかけしました。大変、申し訳ありません。ご容赦ください)。
 思えば、2年前の同じ日(平成27年9月11日〜13日)、現4回生は2回生の時に初めて養父の地を訪れました。ゼミがスタートしたばかりで学生どうし、やや緊張していた感がありました。また、フィールドワークも初めてで地域の方々への質問なども上手く出来ませんでした。あれから、2年、今や自主的・積極的に、地域や人にコミット出来るようになりました。社会に出る準備が着々と整ってきている気がします。地域の方々へのこれまでの御恩には、きっちりと「写真展」を開催することや「マップ製作」をすることでしかお返しすることが出来ません。卒業まで残りわずかですが、最後まで学び続けて欲しいと思っています。

2回生

 2回生については、大屋地区の主要な資源を概観し、大屋地区の理解に努めることを目的としてフィールドワークを実施しました。明延鉱山・かいこの里・若杉高原スキー場・大杉地区・あゆ公園・Le fleuve(ルフルーヴ)・正垣木材などで多くの方々にお話をうかがいながら、地域の事を学ばせていただきました。

 大屋地区のみなさん、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
  • 2年前の現4回生(平成27年9月)

  • 現2回生(平成29年9月)

4回生(17名)から2回生(17名)へ研究活動をバトンタッチしていきます