長谷川ゼミ2年生(1期生)は2018年10月19日(金)~22日(月)の日程で東京合宿を実施しました。ゼミでは「社会に潜む課題を探求し、分析する力を養う」ことを目指し、活動を進めています。
 初のゼミ合宿である今回は、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けて準備の進む東京都庁を訪れました。東京大会開催に伴う経済波及効果ですが、東京都の試算では全国で約32兆円とされています。ゼミでは事前準備として経済波及効果の分析手法、オリンピックの経済的価値について学びました。そして、都庁では数字で表れない準備の苦労などを伺ってきました。また、合宿中にTOKYO統計利活用セミナーに参加し、統計情報の有用性、産業連関表の活用方法などについて、統計表を作成している担当職員の方から話を伺いました。一般公開されたセミナーであり、他大学の学生やシンクタンク、行政職員が数多く参加し、統計活用に対する関心の高さをうかがい知ることができました。そして、合宿最終日には、株式会社帝国データバンク史料館を訪問し、信用調査の歴史、調査を行うことの苦労や、そうして得たデータの重要性について学んできました。
 今回は東京都オリンピック・パラリンピック準備局、帝国データバンク史料館を訪れた際の感想を、2名のゼミ生から報告をしてもらいます。(長谷川明彦)

参加学生一覧

城賀本翔、池上佳佑、今釜彩花、大野穂香、岡本瑠可、河野由依、鷺池萌花、杉山一耀、陶山達也、竹長風香、中村綾梨、永井晴香、藤田圭吾、三好真名、柳田桃花、岡田雄哉

ゼミ集合写真(五輪旗前)

国際観光学部2年
岡本瑠可

 私は、中学生の時にバレーボール部に所属したことがきっかけで、バレーボールを含むスポーツ全般に興味を持ちました。
 大学の講義でインバウンド、アウトバウンドなどについて学びましたが、2020年開催の東京大会では、経済波及効果が極めて大きいことを知り、強い関心を持ちました。
 今回の合宿では、直接準備局へお話をお伺いする機会を得ることが出来ました。担当の方から、オリンピック開催に向けた取り組み、例えば、仕事の休暇が取りにくい大人の方や遠方から来られるボランティア希望者が大会に参加しやすくするため、夏季休暇を五輪期間中に振り替えるよう企業に協力要請を図っていることなど、具体的な仕事内容について教えていただきました。また同時に、そうした現場で準備作業に奮闘する職員の方々の思いを知ることができました。
 今回のゼミ合宿で、事前の下調べで知り得たこと、そして、直接伺うことで知り得ることがある点を学びました。今回の経験を、これからのゼミ活動で何らかの形で活かしたいと考えています。

国際観光学部2年
池上佳佑

 合宿の最終日、私たちは市ヶ谷にある帝国データバンク史料館を訪問し、職員の方に帝国データバンクと信用調査の歴史について丁寧に教えてもらいました。
 8世紀半ば以降、イスラム世界を中心に貿易が広がり、支払手段として手形による信用取引が行われるようになると、取引先の未払いリスクを回避するための信用調査が不可欠となってきました。日本でも19世紀末に信用調査の重要性が高まり、1900年、渋沢栄一や多くの財界人の協力を得て、後藤武夫氏が創設したのが、帝国データバンクです。今回の見学を通じて、信用情報は安全な商取引のために欠かせないものであり、多くの情報があふれる時代になってきた現在だからこそ、その重要性は益々高まっていることを知りました。
 また、見学時に、特別に周辺の景色を一望できる部屋を案内していただきました。道路を挟んで正面にたたずむ防衛省の建物、また遠くに見えるスカイツリーは、滅多に目にする機会もない光景であり、いい思い出になりました。