三好ゼミのキャリアゼミは,体験を通してビジネスマンの企業活動を学ぶことを目的としています.ヤマハ(株)新規事業開発部の協力を得て,新製品を事業化するプロセスを学ぶとともに,その活動に貢献することを目標に活動を展開してきました.本年度は,本プロジェクトの2年目であり, 紙製平面軽量スピーカFlatoneTMの軽量性や薄型で場所をとらない特徴を活かして屋内施設の天井への配置を行い,それを利用した来場者誘導の可能性について実験を通して実証する活動を行いました.活動の進捗報告は,2-3か月に1度,担当者に報告していますが,年度末に,企業見学もかねて,浜松にある本社新規揮発事業部で報告を行っています.本年度も2月28日—3月1日にかけて,年間活動報告を行ってきました.
 昨年度竣工した建屋の中の見学をさせていただくとともに,一般公開されているイノベーションロードの見学をさせていただいたのちに,研究開発部の方にも参加いただき,年間活動報告を行わせていただきました.発表の前半では,プロジェクトで取り組んでいる災害時の避難誘導に関する先行研究や音響刺激を用いた誘導システムに関する特許について報告させていただきました.そのうえで,本プロジェクトで取り組んだ3つの実験について報告し,種々,有用なご意見をいただきました.その後,夕刻から担当者の方との懇親会を開催していただきました.
 本プロジェクトでは,研究開発された製品を新たな利用シーンを検討するとともに,どの程度活用できるかを具体的に検討することを目指していますので,実用的な効果を検証・考察しなければなりません.企業の方の視線での意見を拝聴する機会が多く,学生の実践的思考力を身に着けるよい機会となっていると考えています.ご協力いただいておりますヤマハの担当の皆様にはこの場を借りてお礼申し上げます.