ヤマハと新製品商品化プロジェクト進行中 三好ゼミ

ヤマハ(株)× 阪南大 三好ゼミで取り組む商品化プロジェクト(第1弾報告)

1.新製品の商品化プロジェクト
企業では様々な製品候補がある中で、事業化可能な製品のビジネスモデルを立案して、事業化を行います.ビジネスモデルの立案、実行可能性の評価にあたって、製品の利用シーンの開発やそのような利用におけるトラブルや導入方法を確認することは重要な課題です.そのため,商品化前に様々なユーザに利用してもらう実証実験を行い,新製品の商品化を進めていいます.

現在ヤマハが製品化を進める以下の2製品
• ChimeCa :スマホなどで撮影した映像を簡単に同期するシステム
• Flatone :紙製軽量で指向性のあるスピーカ
の製品化を進めていいます.三好研究室では,学生のキャリアゼミの一環として上記製品の商品化プロジェクトに取り組んでいます.
  • 4月25日 ヤマハとのキックオフミーティング

2.ChimeCaに関する商品化プロジェクト
(1)ChimeCaとは  ChimeCaに関するヤマハのサイト
ChimeCa は、ヤマハ株式会社が開発し現在実証実験を行っている「動画同期」エンジンです。ChimeCaは動画に含まれる音を利用して、複数の動画を同期させることができます。まだ販売される前の段階です。ChimeCaを製品化するにあたって、株)ヤマハでは利用環境の実証実験に加えて市場のニーズ把握に取り組んでいます。1つの対象を複数のカメラで撮影してそのまま再生すると、開始点がばらばらなため、同時に再生開始しても、動きの同期がとれずバラバラ感のある再生しかできません。通常は何百万円もする同期システムをつかって撮影するか人力の編集によって同期させます。人手で行う場合は、かなり細かい作業になるため長時間の作業になります。ChimeCaを利用することで、そのことが解消でき、ダンスなど様々なスポーツやリクレーションに活用できる可能性があります。ヤマハ(株)では、その実証実験段階にあり、その後、商品化へのプロモーションを行うことになっています。

(2)商品化プロジェクトの取り組み
現在,以下の活動団体へのChimeCa利用を提案し,利用を行っていただいています.今後,インタビューを進めながら,ChimeCa導入への手引きや,導入による優位性を調査しまとめをヤマハ担当者に報告する予定です.
• 強豪トランポリン部の練習への活用
• 強豪ウェイトリフティング部での初心者育成への利用
• 映画部での映像コンテンツ作成での利用
• モダンバレエ公演のフォーメーション立案への利用

3.Flatone に関する商品化プロジェクト
(1)Flatone とは  ヤマハのFlatone のサイト
Flatoneはヤマハが現在開発中の指向性のある軽量紙型平面スピーカです.平面であること,軽量であること,スピーカからの音響に指向性があることという利点を生かした利用シーンを開発やその実証実験が行われています.従来のスピーカとは構造上平面であるという利点から建材への埋め込みや,軽量であるという利点で高所への施工などが検討されている.

(2)商品化プロジェクトの取り組み
軽量平面であり指向性のあるスピーカであるFlatoneは,様座な利用が検討されていますが,三好ゼミでは,屋内にFlatoneを多数配置し非常時の避難誘導に利用することの可能性を検証することになりました.災害時の防災,減災の観点から災害が生じた際に迅速,効率的な避難誘導を可能とするために設備などのハードウェアと誘導方法などのソフトウェアの整備を行わなければなりません.本プロジェクトでは,Flatoneの避難誘導への活用を様々な実験を通して数量的に評価して,ヤマハの担当者に報告することになっています.

4.これまでの活動
(1)ChimeCaの商品化プロジェクト活動報告

トランポリン部への取材

ヤマハのプロモーションサイトでトランポリン部の活動が取り上げられました.

ウェイトリフティング部への取材

(2)Flatoneの商品化プロジェクト
前期の活動では,平面軽量スピーカの製品特徴を把握するための製品性能実験をしながら,実験方法を検討しました.

避難誘導のための予備実験として,複数のスピーカによる音の流れの認知実験を行いました.

これから活動を準備報告します.