活動テーマ:映像ソフトを利用しコミュニケーションを生かした身体活動
産学連携先:ヤマハ株式会社


 光安ゼミのキャリアゼミ活動として、コミュニケーションを取りながらできる身体活動を行う上で、ヤマハ株式会社に協力を得てChimeCa Sportsを利用し、活動の向上を目的に取り組んでいます。ChimeCa Sportsは、4台の専用アプリがインストールされたモバイル端末で撮影し、映像の音を利用して4台の動画を簡便に1画面に同期化します。そこで今回は、2つの課題に挑戦しました。1つ目は、ダンス創作と大会出場への挑戦、2つ目は、高齢者を対象としたダンスエクササイズの動画作成です。
 ダンス創作と大会出場への挑戦では、ダンス未経験者がChimeCa Sportsを利用することで大会出場が可能なほど自分達だけで上達することが果たして可能なのか検証しました。
 高齢者を対象としたダンスエクササイズの動画作成では、プログラムを一から自分達で考案し、4台で撮影できる利点を活かして多方面から撮影したレクチャー動画の作成に挑戦しました。

学生活動状況報告

 私たち光安ゼミでは身体活動を通じてコミュニケーション力をつけるということをテーマに活動を行っています。
 始めの取り組みは、ダンス未経験者同士で大会出場できるほどの作品を創作することでした。練習中にChimeCa Sportsで撮影した動画は、数秒で1画面に同期化するため、他者との比較がしやすく、動きのタイミングや高さなど何がどう違うのか未経験者同士でも理解しやすく改善しやすかったです。その結果、未経験者同士でもお互いに意見を交換しながら、大会に出場できるクオリティーまで完成度を高めることができました。
 次の取り組みは、高齢者を対象としたダンスエクササイズを自分たちで考案して、レクチャー動画の作成を行いました。
 まず、ダンスエクササイズのプログラム内容を考えるにあたり、高齢者のダンスが目的なので、ある程度はリズムやテンポのある内容にしなくてはいけません。しかし、早すぎると難しくなってしまうので、高齢者に合わせた運動強度を目安にプログラムを考えることが必要でした。また、体操にならないよう曲に合わせて“踊る”という点を重視して、ゼミで話し合いながら組み立てることもすごく難しかったです。
 プログラム完成後、ChimeCa Sportsを利用して前後左右の方面から撮影し、レクチャー動画を作成しました。普通レクチャー動画を作成する際、編集作業にかなりの時間を費やしますが、ChimeCa Sportsでの作成はとても簡単に編集することが可能なため、納得いくまで何度も撮影し完成することができました。完成した動画は、四方向から動きを確認する事ができるので、細かい部分まで動作も理解できるような仕上がりとなりました。
 今後は、自分たちで考案したダンスエクササイズを高齢者の方に紹介したいと思います。

経営情報学部 金村 竜也

参加者一覧

柿本 拓巳、金定 泰佐、金村 竜也、北 和真、木村 涼太郎、上甲 海斗、髙橋 大樹、竹田 祐哉、三砂 光斗、吉森 海斗、和久 将大

ゼミ集合写真

連携団体担当者からのコメント

ヤマハ株式会社(研究開発統括部研究開発企画部技術企画グループ)
川原 正順氏

 ChimeCaは弊社が開発した「音を使った動画同期システム」です。
 このシステムを光安ゼミのダンス創作やダンスエクササイズに活用頂いており、その成果としてダンス技術の短期向上や高齢者向けエクササイズ技術の考案などに貢献出来ている事は、とても光栄な事と捉えています。また、このソフトウエアの活用を通してゼミ生の皆さんの創造力を刺激し、新しいアイデアやChimeCaの機能向上に繋がる情報を得られている事について感謝致しております。
 今後もゼミ活動などへのツールとして活用頂き、新しいアイデアの創造に繋がる事を期待させて頂いています。今後とも是非宜しくお願い申しあげます。

教員のコメント

経営情報学部 光安知佳子 先生

 光安ゼミでは身体活動を通して様々な活動に挑戦しています。
 今回のキャリアゼミは、ヤマハ株式会社(研究開発統括部研究開発企画部技術企画グループ)様にご協力頂き、「音を使った動画同期システム」ChimeCaを利用してダンスの技術向上とダンスエクササイズの動画作成への挑戦でした。
 身体を動かすことは好きでもダンス未経験者の学生たちは、ゼロからのスタートでしたが、取り組みの中で様々な壁にぶつかりながらもお互いにコミュニケーションをとりながら、試行錯誤し、一つの目標へ向かって突き進むことで、多くの学びを得ることが出来たと思います。
 ダンス大会出場を目指して、個人のダンス技術を向上させる挑戦では、ChimeCaで撮影した動画を練習に取り入れたことで、自身の動きを理解しやすくなり、動きを調整し短期間で完成度を高めることができました。ダンスエクササイズも一からプログラムを考え指導用動画のアングルはどうするかなど失敗を繰り返しながらも完成まで持っていくことができました。
 これらの活動から「音を使った動画同期システム」ChimeCaの利用方法の提案や機能状況などをヤマハ株式会社様にご報告させて頂きました。活動にご協力頂きましたヤマハ株式会社のご担当の皆様には大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。