経営情報学部 北川ゼミ「マンガのコマ自動切り取りシステム」で特許出願

 阪南大学経営情報学部の北川ゼミでは、北川教授とゼミ生の梶遊大(大学院2年)、谷口浩暉(3回生)の3名と、マンガに関する多くの業務やサービスを行っている株式会社フーモアとで共同開発した「マンガのコマ自動切り取りシステム(システム名:ミヅハノメ)」で特許を出願しました。

マンガのコマ自動切り取りシステムとは...

 スキャナやカメラ撮影などでマンガのページを電子化し、下記の図のように自動的に一コマ毎に切り取るシステムです。この技術は、非常に重要とされており、他の企業や大学などでも多く研究開発されています。このような状況の中、本学の学生が中心(プログラムは全て学生が作成)になって開発した手法は今までにない精度を実現できたため、企業からの提案で特許を申請しました。

※詳細は学生が書いたブログ、「マンガラボ」を参照してください(随時追加予定)

経営情報学部 北川悦司教授

 今回のシステムは、非常に難易度が高いにもかかわらず、学生の梶君と谷口君の努力と技術によって、非常に良いものができました。「皆さんは、特許申請にお金がいくらかかるか知っていますか?」今回も開発費とは別に、特許申請だけで100万円以上は軽くかかっています。学生達の成果にそれほどのお金を投資するだけの価値があったということです。この活動などでの成長により、梶君は多くの大企業の選考もほぼすべて通過し、最終的に第1希望の企業に就職することになりました。谷口君も今後は本学の大学院に進み、さらに技術を磨いていくそうです。彼らの今後の活躍を期待しています。また、北川ゼミでは、今後も株式会社フーモアさんと協力しながら、この技術を使ったサービス展開などを行っていく予定です。

株式会社フーモア 代表取締役社長 芝辻幹也さん

 マンガは紙上で進化し、現在の表現手法を確立してきました。今みなさんが毎日持ち運んでいるスマートフォンにも最近マンガが読めるようになってきています。紙という媒体からスマートフォンと言う媒体に変わった時、その表現手法がどうなるか?それを考えた時、1つの観点として、一コマ一コマ見せやすくするということは一般的に思いつくことかと思います。既に幾つかの技術が存在しておりましたが、全てのコマを綺麗に切れる技術はなかなかありませんでした。そこで新しいチャレンジとして阪南大学様と共同研究で一コマ一コマ切れる技術を開発し今回特許を申請するまでに至りました。
 今後は更に技術を進化させ商品化させつつ、新しいマンガの表現手法を確立していきたいと思います。ご協力頂きました、北川先生及び大学院生の梶さんには非常にご尽力頂きました。深く御礼申し上げます。

就活で大成功した 梶遊大さん(大学院2年)

 阪南大学に入学して、ビジネスプランコンテストでの受賞(3回)や企業で実務システムの開発(4件)など様々なことに挑戦してきました。その中でも今回のシステムは技術的にも難しく、規模も大きかったので、大変なところが多くありました。しかし、完成して実際にマンガのコマをきれいに高精度に切り取れた時は、達成感がありました。
 そして、就職活動では、これらの経験を武器として行った結果、富士通株式会社に内定を頂くことができました。阪南大学には、様々なことに挑戦するきっかけがあり、誰でも成長できるフィールドがあると思います。来年4月からも大学で学んだことを活かして社会人としてがんばりたいと思います。

将来の目標が決まった 谷口浩暉さん(経営情報学部3年)

 私は、今回のシステム開発に参加したことによって、技術や知識の向上だけでなく、情報分野への興味が高まり今まで悩んでいた将来の方向性(SEを目指す)を決めることができました。その中で、北川先生の技術力や面倒見の良さ、先輩が経営情報学部で学んできた専門的な知識の深さと経験などを身近に感じることができました。阪南大学で学ぶことで、将来の社会生活において必要となる知識と技術を身につけることができると確信し、大学院への進学を決断しました。今後も、多くのことに積極的にチャレンジし、成長していきたいと思います。