2015.11.12

国内研究記その2 英国でのe-ポートフォリオに関する学会発表

国内研究記その2 英国でのe-ポートフォリオに関する学会発表

 6月の末から7月にかけて英国のロンドンで開催されたThe European Conference on Education 2015の国際学会にて,“A Comparison between School Life Activities and GPAs under a New Educational E-portfolio System in University”のタイトルで,大学で開発されたe-portfolioシステムのメトリクスに関する発表をおこないました.本国際学会は初等教育から高等教育までさまざまな教育に関する学会であり,教育手法の研究や教育効果の研究成果などを発表します.とても古い伝統のあるホテルでの開催となり,英国らしいすばらしい学会でした.
 発表内容は本学で実施中の教育e-ポートフォリオの教育成果の紹介です.初年度教育に活用した結果,「授業受講時間が長い学生は成績が良い」「趣味の時間が長い学生は成績が良い」ということがわかり,バイト時間や自宅学習時間と成績の相関は少ないという分析結果を紹介しました.世界の研究者たちは,まず,本学の充実したe-ポートフォリオシステムを高く評価し,さらに興味深い分析結果も評価していただけました.
 ただ,ロンドン滞在中にゼミ学生とともに開発したレストラン予約システムに不具合が発生し,緊急デバッグが必要となりました.緊急でしたので,学生に手伝ってもらいながら,昼間は学会,夜はほぼ徹夜でデバッグという過酷な学会出張となりました.インターネットとは偉大であり,Skypeやアプリ共有,ファイルサーバなどにてオンラインで日本にいるのと同様にデバッグ作業ができます.英国にいる不利はほとんど感じられません.さらに,ちなみに,不具合の原因がわかったのは,帰りの空港のロビーでした.空港のネット環境が悪いなか,必死で顧客や学生と連絡を取りながら,調整しました.飛行機に乗ってしまうと連絡できなくなりますからね.そして,原因は簡単に言うと,エンドユーザのURL指定ミスでした.わかった瞬間,脱力感がひどかったです.「私のこの1週間の苦労はなんだったんだろ・・・」と本気で思いました.ただ,本当に本当に原因がわかってよかったです! 今回の学会はこのデバッグ作業があまりに強烈な印象すぎて,学会の写真もあまり取れませんでした.