連携先:関西電子情報産業協同組合

 関西電子情報産業協同組合(KEIS)と連携して、YuminVillageというシステム名称で、企業と学生をマッチングするギグワークプラットフォームシステムを開発し、3月14日にKEISの牧草亮輔理事長をまじめ15名の社長様や企業担当者様をお招きして1年間の報告会をオンライン開催しました。YuminVillageはマルチフロントエンドシステムを備えたシステムであり、企画、設計、実装すべてを学生と教員(一部卒業生)とともに開発しました。
 YuminVillageは現在の大学生の就職活動の3つの問題(①企業と学生のミスマッチ②高コスト③情報過多)を解決するための新しい方法を提案し、その新しい就職活動をサポートするシステムです。設計はマルチフロントエンド方式、プログラミング言語はPython,Flask,HTML,Javascript,PHP,C#と多岐にわたり、データベースも本格的に導入した技術要素の高いシステムです。これらを使った1年生からギグワークを通じて学生と企業をマッチングしながら人材確保するという就職活動方法の提案とそのシステムの紹介でした。企業の方々には期待している旨の御言葉をもらうと同時に、守秘義務等の仕事のセキュリティ上の問題を今後検討するようにとのご助言をいただきました。

学生活動状況報告

 先輩たちが2020年にキャンパスベンチャーグランプリ等の学生ITビジネスコンテストで特別賞等を受賞したアイディアを、実際にシステムに設計と実装をしました。先輩たちのビジネスコンテストプランにて本システムの目的がはっきりしていましたので、それに従っての設計と実装となります。
 本システムはマルチフロントエンドと一つのサーバサイドの方式をとっており、将来的に様々なクライアント側のデバイスが増えたとしても柔軟に対応できるようなシステム構成となります。サーバサイドはWebAPIをつかって完全独立しており、様々なフロントエンドアプリでアクセスできることになります。現在はWebアプリとUnityのメタバース的な2種類のフロントエンドを開発しました。完全独立したサーバサイドは主にPythonプログラムで書かれており、MtSQLデータベースのアクセスをはじめ、主要な機能で構成されています。フロントエンドのWebアプリではBootStrapというフロントエンドフレームワークを導入し、PCもスマホも両方とも対応できるレスポンシブルWebを採用しています。HTMLとJavaScript,PHPを駆使して開発しました。Unityは3Dモデルのアセットを複数故導入しWebView等のユーティリティも導入したC#プログラムでの開発となっています。かなりの勉強量が必要となり、環境をつくるだけでも大変な作業となりました。しかし、報告会にて企業の方々にお褒めいただいて大変うれしく思いました。
経営情報学部 川路 航大

参加学生一覧

上田 稜人、大槻 龍之介、嘉手苅 桂司、楠山 一弥、崎浜 秀一郎、高橋 孝輔、田出 晴也、中西 佑宜、中山 凌太郎、長谷川 由樹、福本 彩花、藤本 信吾、松井 智也、松尾 太貴、山本 竜矢、牧原 諒、浅野 龍太郎、川路 航大、北側 恵唯、鬼頭 侑希、黒田 悠斗、後藤 功雅、坂田 瑞歩、佐藤 将真、関口 楽、築山 明大、寺田 修汰、中橋 勇治、西村 ねね、橋田 健太郎、北條 友希、本川 直、岸 和希、倉本 晴色、西山 敬達、吉井 大翔

連携団体担当者からのコメント

関西電子情報産業協同組合
代表理事(理事長) 牧草 亮輔 様

阪南大学様には常日頃から寄附講座や組合を通じた就職活動等でお世話になっております。
今回は花川教授のキャリアゼミ『YuminVillage』に関して企業側のオブザーバーとして連携し、先日の報告会ではシステムのデモを含めた本活動の内容を学生さんからプレゼンして頂きました。
企業側の立場から課題点などの助言も行い、学生さんたちの前向きに取り組む姿勢や頑張りも知ることが出来ました。
こちらのシステムが実現すれば企業と学生のお互いにとってメリットを創出できる事が見込めるため、次年度以降の活動にも非常に期待をしております。

教員のコメント

経営情報学部 花川典子 教授

 このプロジェクトは当初想定したよりもどんどん規模が拡大し、かつ、担当する学生も他のプロジェクトへ移るなど常に人材難と難易度の高い開発に苦しませられました。ただ、現在のもっとも新しい設計方式やその考え方を学生は十分身につけられたと思いますし、複数人の開発者が集まってプロジェクトを推進することは、プログラミングやコンピュータシステムの知識を得るよりも難しいことが多く発生することを学んでいただけたと思います。まだ、システム的には不十分な機能が多いので、これからもそれらを充実させるために開発を続けていく予定です。