2019年11月16日(土) 東京ビッグサイトで、『東京国際プロジェクションマッピングアワード vol.4』が開催されました。経営情報学部 田上ゼミ・花川ゼミの両ゼミ合同チーム(以下、田上良品×花川良品)の作品『森羅万象』が、この大会で予選を勝ち抜き見事ノミネート。東京ビッグサイトの建物をスクリーンにして、約4カ月を費やして制作した壮大なプロジェクションマッピングが上映されました。

海外の大学も参加する、国際的なプロジェクションマッピングの大会

『東京国際プロジェクションマッピングアワード vol.4』は、国内外から予選を勝ち抜いた大学・専門学校の全13チームが東京ビッグサイトに集結する日本最大級のプロジェクションマッピングの大会です。日本国内のみならず、カナダやタイの大学からも参加。各チームの作品は、東京ビッグサイトのランドマークにもなっている逆三角形の巨大な建物をスクリーンに上映され、映像・クリエイティブ業界の第一線で活躍する審査員により審査されます。また、プロジェクションマッピングの上映だけではなく、ファストカルチャー系ユニット「1980YEN」のライブパフォーマンスやフィナーレではプロジェクションマッピングと打ち上げ花火のコラボレーション作品など、お祭り要素も盛りだくさんの大会でした。

大規模なプロジェクションマッピングに胸を躍らせて

11月中旬とは思えないほど暖かく風もない穏やかな気候に恵まれた当日は、絶好のプロジェクションマッピング日和。田上良品×花川良品からは、大阪電気通信大学、京都情報大学院大学に通う阪南大学OB 阿部さんと井森さん、そして本学の大学院生 入江さん、ゼミ生の高月さんと金光さんの5人と田上教授が参加。これまでゼミ活動の一環としてさまざまなプロジェクションマッピングを制作してきたメンバーにとっても、東京ビッグサイトの巨大な逆三角形の建物へのプロジェクションマッピングは初めてということもあり、自分たちの作品がどう映し出されるかワクワク、胸を躍らせていました。

『森羅万象』という難しいテーマに挑んだ、田上良品×花川良品

今大会に、『森羅万象』というテーマで挑んだ田上良品×花川良品。「森羅万象というテーマを花川教授に与えられたときは、この壮大なテーマを3分間にどうまとめようかと悩みました。また、実際の制作でもいろんな壁にぶつかりましたが、最終的にはチームの結束で乗り切ることができましたね」と話してくれたのは、リーダーの阿部さん。応募過程における絵コンテづくりで花川教授への提出と修正を繰り返し、メンバーと話し合いながら少しずつ自分たちが伝えたいこと、作りたいことが明確になったようです。
また、音楽を担当した井森さんは完成した絵コンテの段階で音の構成を考え作曲。「古代から未来へ続く映像ストーリーだったので、古代であれば尺八の音、未来では電子音をあしらうなど音作りにも工夫を凝らしました。特に3分という短い映像だったので、メリハリある曲を意識しました」。完成した映像を観た井森さんの表情は、その出来映えにとても満足しているようでした。

数多くの職人技が集結して完成する、プロジェクションマッピングの魅力

プロジェクションマッピングは、映像を作るための素材づくりやプログラミングなど、職人技とも言えるさまざまな役割があります。「僕は、IoTのシーンに使われる小物など素材づくりを担当しました。ゼミではエフェクト効果を作っていたので、小物づくりは新鮮で楽しかったです」と高月さん。また、『森羅万象』の核となる万華鏡のプログラミングを担当した金光さんは「まさに試行錯誤の連続でした。特に万華鏡が回転する映像のプログラミングは難しかったです。でも、ここで使われたプログラムは、別のプロジェクションマッピングでも活用できるので、頑張って良かったと思っています」と、笑顔で話してくれました。そして、今年で4年目となる大学院生の入江さんは、「私が担当したのは、インターネットをイメージしたシーンでした。新しいプロジェクションマッピングづくりに関わるたびに、技術力の向上を実感しますが、今回もさらに成長した自分を感じることができました」と、このプロジェクトで自分自身の成長も感じとったようです。

来年へ向けて、心はすでに始動しているメンバーたち

フィナーレを終えたあとは、会場を室内に移して表彰式へ。田上良品×花川良品は残念ながら受賞を逃しましたが、メンバーたちはとても清々しい表情を見せてくれました。「数年前に段ボールにペンキを塗って始めたプロジェクションマッピングでしたが、今、先生をこの場に連れてこられて、感無量です」と感想を話してくれたのは、リーダーの阿部さん。また、メンバー全員、異口同音に「来年もぜひ挑戦したい!」と次のアワードに向けての意気込みを語ってくれました。
田上ゼミ、花川ゼミは、これからも様々なプロジェクションマッピングに挑戦し、またこの場所に戻ってきてくれることでしょう。今後の挑戦からも目が離せません。

教員コメント

経営情報学部 田上博司教授

地域連携・産学連携をコンセプトに、良い作品を

このプロジェクションマッピングのプロジェクトは、阪南大学の50周年記念をきっかけに始まったもので、1年間で8本ほど制作・上映しています。地域連携・産学連携をコンセプトに、これまでテーマパーク、お城、市役所、お寺、病院などさまざまな建物にマッピングを行ってきました。地域の人が楽しんでそこから和が生まれる…そんな想いを胸に学生たちと一緒に制作しています。今回の作品は、学生たちがゼロから作り完成させたもの。携わったすべての学生には自信を持って欲しいと思います。

経営情報学部 花川典子教授

今年の経験を活かして、来年はさらに進化した作品を

プロジェクションマッピングは、建物に映像を合わせるマッピング作業がとても難しく労力を使います。しかし、今大会のマッピング作業は建物の形状や東京開催を考慮して大会本部が行ったので、学生たちにとっては「映像のクオリティを高める」ことに集中する経験を積めたのではないでしょうか。制作過程ではぶつかり合いもありましたが、最終的にチームが団結できたからこそクオリティの高い作品が完成したと実感しています。今回は入賞を逃しましたが、他の作品も観ることができいろんなヒントが得られたと思うので、それを糧に来年もぜひ挑戦したいですね。