活動テーマ:日本と欧米のビジネスマナーの相違に関する調査研究
産学連携先:ベスト one


 2018年度前期のキャリアゼミ活動では、日本と海外の文化やマナーの相違について調査を行いました。そして、その結果をもとに、小学校5・6年生を対象とした夏休みの自由研究プログラムの企画を2案立案して、小学校の先生にヒアリング調査を行いました。
 企画の概要は、小学生がグループでインターネットなどを使いながら日本と海外のマナーや文化の相違について調べ、その結果をパワーポイントなどで発表するといった取り組みです。小学校の自由研究といえば、植物の観察や工作のように、1人で行う活動が多く、科目では理科や図画工作のイメージが強いと思いますが、私たちは社会科のグループワークによって、多様性理解やコミュニケーション力の育成につながるのではないかと考えました。
 ヒアリングをさせて頂いた先生からは、人間関係を通した学びは今のニーズに合っているのではないでしょうかというコメントや、実際に行う場合の留意点など、たくさんのアドバイスを頂くことができました。
 そこで後期は、前期の調査結果をもとに企画案をブラッシュアップして、それを題材としながら、奈良教育大学の学生さんたちと共同研究会を開いて、実践を想定した検討を行いました。

学生活動状況報告

経営情報学部 3年生 池田 裕登
小学生を対象とした自由研究プログラム「日本と欧米の文化の相違について」を他大学の学生さんたちと共同で考えることに、楽しみと緊張の両方がありました。実際に奈良教育大学の皆さんとディスカッションをさせていただきましたが、自分たちでは思い浮かばない意見がたくさん出てきました。プレゼンを英語でするというのは、普段のゼミ活動にはない試みで、とても貴重な経験でした。奈良教育大学の皆さん、この度はありがとうございました。また、奈良教育大学の皆さんとこの活動を一緒にやりたいと思いました。

経営情報学部 3年生 小村 彩貴
思考形式などに固定概念がなく、出そうで出なかった意見が多く出たように感じました。また、教育大学なだけあって、実施時間を厳密に考えたり、内容によっては小学生ができるのかといった疑問が飛び交い、勉強になる部分が多かったです。英語に触れるのは高校生以来でしたが、教室の雰囲気や班の雰囲気も良く、英語が出来なくても楽しかったです。

経営情報学部 3年生 津田 昌毅
今回共同研究を行った奈良教育大学の学生さん達は書道科を専攻されていて、プレゼン用の模造紙の字がとてもきれいだったのが印象的でした。ほとんどが1回生だったので、柔軟な意見がどんどん出てきて、どの班もディスカッションがとにかく盛り上がりました。

経営情報学部 3年生 池田 篤弥
奈良教育大学の学生さんたちとのディスカッションは、あまり緊張せず、いつも通りに行えました。セミナーやインターンシップなどで、初対面の人達とディスカッションしてきた経験が活かせたと思います。

経営情報学部 4年生 松井 昭斗
私は今回の奈良教育大学との共同研究で、他大学とのディスカッションやプレゼンテーションを初めて経験させていただきました。考え方の視点が私たちとは全く違いましたので、異なる視点からアイデアを出し、統合するのは本当の意味でディスカッションをしているなと感じました。特に、英語や欧米の文化に関する知識の面で、奈良教育大学の学生さんに勉強させていただくことが多く、良い経験になりました。

経営情報学部 4年生 若城 大輝
普段は馴れ親しんだメンバーとのディスカッションが基本なので、はじめて会う人とのディスカッションは緊張しましたが、色々な意見を聞けて楽しかったです。奈良教育大学の皆さんは英語をスラスラと書くこと、話すことができていたので、私たちの勉強不足を痛感しました。

経営情報学部 4年生 本屋敷 郁実
普段と違い他大学の、それも一回生とのディスカッションいうことで、不安はありましたが、皆さんとてもレベルが高くて、楽しみながらディスカッションができました。国立大学の学生とのリテラシーの差に、大きな危機感を覚えました。

経営情報学部 2年生 遠藤 みさと
私は、今回のテーマであった、小学生の「コミュニケーション能力」や「多様性理解」を、夏休みの自由研究「日本と欧米の文化の相違について」を通して育成する、ということを難しく考え、頭を悩ませ、詰まっていましたが、奈良教育大学のみなさんとディスカッションをして、普段ゼミ生だけでは出てこない意見がたくさん出て、さすが教育を専門に勉強をされている学生さんたちだなと思いました。普段関わることのない他大学の学生さんとディスカッションやプレゼンができて、とてもいい刺激になりました。奈良教育大学の皆さん、ありがとうございました。

経営情報学部 2年生 白石 侑大
初めて他大学の学生とディスカッションを行い、普段から当たり前のように行なっているディスカッションも当たり前ではないということを知り、とても驚きました。また、リテラシーの差を痛感しました。今回得たものをヒントにして、小学生に日本と欧米の文化の相違を学んでもらえるための自由研究プログラムを完成させ、実践に移したいと、強く思いました。

経営情報学部 2年生 中根 智哉
自分の大学を飛び出して、全く知らない人とのディスカッションで、なかなか意見が出にくいのではと、心配なこともありましたが、とても充実した時間になり、良い経験になりました。

参加者一覧

池田 篤弥、池田 裕登、小村 彩貴、津田 昌毅、道籏 竜也、河合 孝修、本屋敷 郁実、松井 昭斗、若城 大輝、遠藤 みさと、岸 和磨、古妻 篤弥、白石 侑大、中根 智哉

ゼミ集合写真

連携団体担当者からのコメント

ベスト one
松吉 和子氏

 「クリスマスやハロウィンなど、海外で行事の時に食べるものを調べ、その由来や食事のマナーなどを学ぶ。」「日本の看板表記を調査して、日本の看板が外国にもあるかどうか、答え合わせする。」「自然のもの(木や葉っぱ)で日米の違いが分かる地図を制作する。」など、多くの自由研究プログラムの企画提案を興味深く聞かせていただきました。さらに、実践を想定した検討も行われ、価値ある取り組みだと思います。小学校では、こうした夏休みの自由研究プログラムはまだ少ないと思いますので、ぜひ実現していただけることを期待しています。

教員のコメント

経営情報学部 福重八恵 准教授

 日頃は「ジェネリックスキル」の中でも、「コンピテンシー」の領域に力を入れて活動していますが、今回のキャリアゼミでは、「リテラシー」の大切さも知ることができたのではないでしょうか?
 ゼミ活動に取り組む以前は、いろいろなことをやってはみたけれど、継続力がなく、何1つとして成し遂げられなかったというコンプレックスを持っていた人も少なくなかったようですが、活動を通して、自分の知らない新しい自分と、真の仲間に出会えたようですね。
 大学を卒業して10年、20年が経った時、もしかしたらゼミ活動で得た知識やスキルは、色あせて見えることがあるかもしれません。しかし、皆さんが見つけた新しい自分と真の仲間は、決して色あせることなく、いつまでも宝物だと思いますよ。
 これからも新たな自分や仲間に出会えることを心から応援しています。