~ 2017年度社会人基礎力向上セミナーのご報告(本番当日編)~

経営情報学部 福重ゼミ

4年生:松井昭斗、河合孝修、本屋敷郁実、山口真依、若城大輝
3年生:池田篤弥、道籏竜也、池田裕登、小村彩貴、津田 昌毅
2年生:池田剛大、遠藤みさと、加藤夕明、岸和磨、古妻篤弥
    白石侑大、中根智哉、福井慶大、藤原悠斗

はじめに~2018年度第1回社会人基礎力向上セミナーのお礼~

 はじめに、2018年度第1回セミナー(6月2日)の開催にご協力下さいました学内外関係者の皆様に、ゼミ生一同、心からお礼申し上げます。
 おかげ様で、学生・社会人ともに目標人数を超えてご参加いただけたことに加え、内容も大変充実したものになりました。詳しいご報告の記事は、次回に向けての見直しなどが終わり次第、執筆に着手して掲載させていただきます。
 本日はまず、2017年度第2回セミナー本番の様子をご報告させていただきます。

総勢130名 過去最大級のセミナーに高校生も参加

 2017年度第2回セミナーでは、数々の募集活動が実を結び、当日の参加者は第1回セミナーのおよそ2倍にあたる114名の学生と社会人18名の計130名にも及びました。

 中でも最も大きな成果となったのが高校生の参加です。阪南大学経営情報学部に入学が決定した高校生約20名が、実学教育の入学前体験としてセミナーに参加してくれました。

 これだけ多くの人数では1教室に入りきらないため、大学2年生以上を中心に構成するA教室と、高校生及び大学1年生を中心に構成するB教室の2教室に分けて同時開催しました。
 セミナーの講師役は株式会社ECC人事部ゼネラルマネージャーの岡本剛史様と、個別指導塾ベストone京橋校学校長の松吉和子様お二人にご依頼しました。岡本様には人事部のご経験が豊富であることからA教室のご担当をお願いし、松吉様には学校長として高校生指導のご経験が豊富であることからB教室をお願いしました。

1人何役もかけ持って分刻みで動く

 2教室同時開催ということで、福重ゼミ生をはじめとした運営メンバーを半分に割かないといけないため、1人が何役もこなすことになりました。また、両教室の進行時間のずれなどをいかに減らすかという難題もあり、分刻みでの動きが求められました。
 一部の福重ゼミ生は参加者に交じらず、運営に徹することにしました。また、参加者に交じったメンバーはセミナーを内側から盛り上げる役割を担いました。

 セミナー中は、福重ゼミ3年生代表の若城がB教室、3年生代表代行の本屋敷がA教室の講師役補佐を担当しました。両教室の時間のズレを減らすためにスケジュールを細かく調整したり、ミニ講義を担当したりと、重要な役割を担いました。
 
 両教室の間を取り持ち、全体の進行調整やトラブル対応の役割は、このセミナーの全体統括を務めた福重ゼミ3年生の河合が担当し、その補佐を2年生の小村が務めました。
 
 運営メンバー全員が自らの役割を全うすることはもちろん、臨機応変に対応することで、2教室同時開催を無事成功させることができたと思います。
 「このプロジェクトを何としても成功させたい」この一心で、メンバー全員が一丸となって、疲れも忘れるほどに意識を張り、運営に集中した結果でした。

ミニ講義の内容

 今回のディスカッションで活用した分析枠組みは、ダニエル・ゴールマンが提唱した「6つのリーダーシップ」です。
 私たち福重ゼミ生もケーススタディの開発を通じてこの「6つのリーダーシップ」を学び、普段のゼミでの活動にも取り入れて実践的に活用しました。
 知っているようで説明が難しいリーダーシップですが、「6つのリーダーシップ」を学ぶことで実践的なリーダーシップの取り方のヒントを得ることができました。
 6つのスタイルにはそれぞれ特徴があり、状況に応じてリーダーシップのスタイルを使い分けるリーダーが優れたリーダーであることを学びました。

ディスカッション課題

 今回のセミナーでは2つのディスカッション課題を用意しました。

 課題1は、「ケースに登場する社長のとっていたリーダーシップが『6つのリーダーシップ』のどのスタイルに当てはまるのか分析せよ。」というものです。

 ケースの内容は、倒産寸前だった父の会社を継いで、立て直しに成功した社長の話です。この社長は、初めは逆効果になることばかりで、社員とも激しく対立していました。
 しかし、先輩経営者のアドバイスがきっかけで自らの過ちに気づき、社員と向き合うことで徐々に社内での信頼関係を構築し、業績回復へとつながっていきました。
 
 リーダーは状況に応じて使い分けることが重要です。このビデオの主人公である社長の取っていたリーダーシップは、状況に合っていない逆効果なものから、状況に合った効果的なリーダーシップに変わっていったのです。
 リーダーのみに注目するのではなく、経営の状況や従業員の視点からも分析が必要となる課題でした。

 課題2は、自らがリーダーになった場合を想定して考える課題です。

 この課題では、勉強せず、他の活動もせず、ただただ遊んでばかりの学生がいたと想定します。そして、自らがリーダーの立場に立ってその学生を変革させるためには、「6つのリーダーシップ」をどのように用いてアプローチしていくか、分析していただきました。
 ディスカッション課題に明確な答えはありません。見方を変えれば答えが変わることもあります。

 特に今回の課題2では、“自らがリーダーとなった”ことを想定したものです。
 もし、あなたならどのような方法をとるでしょうか?

 10人いれば10通りの方法があると思いますが、それを各班で1つにまとめるのもディスカッションの難しいところでもあり、魅力の1つです。

グループディスカッションの魅力

 グループディスカッションは社会人基礎力向上セミナーの中で一番魅力のプログラムになります。セミナーを立ち上げるきっかけとなった「学生と社会人の交流の機会を作りたい」という思いが形になったものです。

 日頃の学生生活でなかなか体験することがない社会人の方を含めたディスカッションで、社会人の考え方に触れることができ、分析の仕方を学ぶことができます。私たちゼミ生も、社会人とのディスカッションの中で多くのことを学んできました。

 就職活動の練習にもなるので、3年生は意識して積極的に発言している姿が目立ちました。また、2年生はこれから組織を引っ張っていくリーダーになる学生たちです。リーダーシップのヒントを得ようと、社会人の意見に真剣に耳を傾けていました。

 そして高校生も、そんな大学生に食らいつく勢いで積極的にディスカッションに参加していました。高校生が多数を占めるグループではディスカッションで意見が出にくいのではないかと不安だったのですが、グループに入った1回生の運営メンバーの活躍もあり、想像をはるかに超える盛り上がりを見せてくれました。

プレゼンと総括講義

 課題1のプレゼンでは、どの班も“本質”に迫る分析結果を導き出し、課題2では、“自ら”がリーダーの立場に立って意見を発表できていて、本当に素晴らしいプレゼンだったと思います。
 各グループのプレゼンには、講師の方から、発表の良かった点や分析をさらに掘り下げたコメントをして下さり、大変勉強になりました。ここで学んだことをこれからの学生生活に繋げていくことで優秀なリーダーになっていけると思います。
 総括講義では、それぞれの課題の詳細な解説などを、講師役の岡本様、松吉様に行っていただきましたが、実は、ケーススタディの開発も、総括講義の作成も、全てゼミ生が行っています。
 グループディスカッションも大変盛り上がりましたが、総括講義も、咳払い一つ聞こえないほど全員が夢中になって聞き入っている様子を見て、私たちゼミ生にとっても、とても嬉しい瞬間でした。
 次回、2017年度報告の最終回では、セミナーに参加して下さった社会人の方や運営メンバーの感想などをご紹介させていただきます。