経営学部 杉田 宗聴

杉田ゼミ(経営学部)では、ファッション・アパレル業界を中心に、企業や地域がどのようにブランド価値を築き、発信しているのかを研究しています。
2026年6月16日、杉田ゼミ2回生は日本最大のニット産地として有名な和歌山にある2つのスポットにフィールドリサーチを行いました。最初の訪問地は、フュージョンミュージアムです。
和歌山市のフュージョンミュージアムは、和歌山のニット産業を学べる体験型施設で、自分でデザインしたクッションカバーやマフラー、コースターなどを制作できるのが特徴です。
和歌山市にある世界トップの横編み機メーカー・島精機製作所のデザインシステムを使い、まず自由にデザインを作成します。
続いて、自転車をこいで生み出したエネルギーで横編み機を動かします。コースターなら、約5分で編み上がります。
完成したコースターと一緒に記念撮影。
次に、一行は同じ和歌山市内にある株式会社エイガールズに移動し、和歌山ニットがつくられる現場を見せていただきました。
株式会社エイガールズは、和歌山ニットの技術を基盤に、企画機能とブランディングを強みに持つ企業です。例えば希少な吊り編み機やシンカー丸編機を活用した高品質な素材づくりと、独自のデザイン提案によって、伝統的な編み技術を現代的なブランド価値へと昇華させています。
杉田ゼミ生はまず、代表取締役社長の山下智広さまから、和歌山でニット産業の歴史や生産実績、そして和歌山ニットをブランドとして確立するための取り組みについてお話を伺いました。その後、ゼミ生一人ひとりが事前に準備した質問を述べ、丁寧に回答していただきました。
エイガールズでは、自社および和歌山ニットの魅力を発信するため、専用スタジオを併設しています。ここで、同社ならではの技術を生かした独自のニット生地について詳しく説明を受けました。

【学生活動報告】

(経営学部2回生)山本 楓香

今回のフィールドリサーチでは、株式会社エイガールズを訪問し、和歌山ニットの魅力やものづくりの現場について深く学ぶことができました。最初に山下社長から、和歌山でニット産業が発展した背景や、和歌山ニットをブランドとして確立するための取り組みについてお話を伺いました。

「和歌山ニットの魅力を一言で伝えるなら?」という質問に対し、社長は「最高の肌触り」「タッチ」「気持ちのいいもの」と答えられ、実際に生地に触れて体験してもらうことを大切にしていると語っていました。また、社長としての苦労については「社員の面倒を見ること」と述べられ、和歌山と東京にいる社員一人ひとりと毎日会話し、コンディションを確認している姿勢が印象的でした。

工場見学では、エイガールズの強みである高品質なニット生地づくりを間近で見ることができました。特に、120年以上前に開発された吊編み機を使った生地は、ゆっくり編むことで厚みともちもちした独特の触感が生まれることを知り、実際に触れてその違いを実感しました。また、シンカーで編まれたTシャツ生地はさらりとした肌触りで、用途に応じて機械を使い分ける技術力の高さに驚きました。素材選びから紡績方法、最終検品まで丁寧に管理されていることも印象深かったです。

さらに、山下社長が進める「和歌山ニットプロジェクト」では、海外企業との取引やポップアップショップを通じて、和歌山ニットの品質だけでなく背景にあるストーリーを発信していることを知りました。大量生産ではなく数量限定で希少価値を高める工夫も、ブランド力向上につながっていると感じました。

今回の訪問を通じて、普段着ている衣服が多くの工程と技術によって支えられていることを理解し、ものづくりの奥深さを実感しました。エイガールズの取り組みは、まさに「裏舞台のヒーロー」であり、世界に誇れる技術だと強く感じました。とても貴重な学びの機会となりました。