神戸の体験価値を探る

新谷ゼミは、地域の経営戦略を実際の現場から学ぶことを目的として、神戸市内でフィールドワークを実施しました。今回訪れたのは、北野異人館街にある「神戸トリックアート・不思議な領事館」と、日本三大中華街の一つである南京町です。観光地として多くの人を惹きつける仕組みを、マーケティングや地域経営の視点から観察・分析を行いました。

神戸異人館での学び

北野異人館街は、神戸港の開港に伴って外国人が居住した歴史を背景に形成された街で、現在は異国情緒あふれる観光地として多くの観光客が訪れています。

神戸トリックアート・不思議な領事館は、トリックアートを取り入れた体験型施設として運営されています。単に施設を見学するだけではなく、写真撮影や作品とのインタラクションを楽しむことができる施設です。

実際に館内を体験すると、見るだけではなく、参加することが価値となる観光施設であることが分かりました。来館者は写真を撮影し、それをSNSに投稿することで施設の魅力が自然に拡散されます。この仕組みは広告費を抑えながら認知度を高める口コミマーケティングの一例であることが理解できたのではないかと思います。

南京町での学び

南京町では、店舗の立地や商品構成、観光客の行動について観察を行いました。南京町は日本有数の中華街で、飲食店だけでなく雑貨店や土産店も集っています。食べ歩きを楽しむ観光客が多く、街全体が一つのテーマパークのような空間となっています。

最も印象に残ったのは、食べ歩きに特化した商品戦略です。小籠包や豚まん、北京ダックなどを少量・手頃な価格で販売する店舗が多く、観光客は複数の店を巡りながら購入しています。この販売方法は客単価よりも回転率を重視した戦略であり、多くの来街者を効率よく取り込む仕組みであると考えられます。