政治や経済などの東京一極集中が続く中、2018年に東京圏への転入超過が約14万人となりました。特に、高校卒業後に東京に進学する若者が多く、全国の大学生の約3割が東京にある大学に通っています。
このような動きに歯止めをかけるために、政府は2015年から「地方創生」の名のもとに総合的な戦略に注力してきましたが、未だ大きな成果を上げることができていません。一方、スポーツ庁、文化庁、観光庁では、スポーツや文化芸術資源の融合により、国内観光および地域の活性化を図るための取り組みを「スポーツ文化ツーリズム」として、3庁が連携して魅力あるコンテンツを創生する活動を推進しています。加えて、地域の人口減少や高齢化問題を解決するために総務省が主導している「地域おこし協力隊」の募集要項でも、スポーツは重要なキーワードの一つとなるなど、地方創生を実現するうえでスポーツに対する期待が年々高まってきています。

そこで本キャリアゼミでは、関係人口の増加に力を入れている北海道夕張郡栗山町(以下、栗山町)でスポーツ文化ツアーを実践し、その結果に基づいて首都圏に住む若者が訪れたくなる町づくりについて提案することを目的とします。

流通学部3年 初田 七海

学生活動報告

2026年2月13日・14日に学生6名と教員1名で北海道の栗山町を訪れ、子ども向けの雪板体験イベントの手伝いを行いました。
13日は、別のイベントで使用する雪板を使った滑り台を制作しました。制作途中で学生が実際に滑り、危ない箇所や坂道の補強を行い、子どもが安全に雪板滑りをできるよう微調整を重ねました。


14日は、栗山町役場の方たちと共に「くりふと夜市」のイベントで雪板体験ブースを行いました。
参加者にはヘルメットを被ってもらい、我々運営スタッフや保護者が近くで見守れる形を取り、安全な環境をつくることを心がけました。
実際に雪板に乗ってもらうと、何度も転んでしまう子どもやコツをつかんですぐに上手に滑る子どもなど、反応はさまざまでしたが、約3時間の間に16名の子どもに楽しんでもらうことができました。体験終了後には、阪南大学オリジナルグッズをプレゼントし、子どもたちは皆笑顔で楽しんでくれました。
  

本イベントを通して、栗山町役場の方や地域の子どもと交流ができたことや、雪国でしかできない体験ができ、非常に良い機会となりました。
この経験を活かし、今年の夏に栗山町で実施する若者の関係人口を増やすための取り組みについて考えていきたいと思います。
流通学部3年 初田 七海

連携先コメント

北海道夕張郡栗山町 商工観光課 観光・賑わい推進グループ 主査
原田 恭兵 様

この度の滞在では、交流拠点施設で開催するイベントに合わせて、子どもたちを対象にした「雪板」体験コーナーのお手伝いをしていただきました。
雪板はサーフィンのように板に足を固定せず、雪上を横乗りで滑るスポーツです。その手軽さと楽しさから、北海道内でも知名度が高まっています。学生たちには、前日のコース整備に始まり、当日の受付、ヘルメット等の装着、滑走の補助、成功者にはプレゼントの提供など、主体的に担っていただき大変助けられました。特に雪かきなどの重労働には、若者の力が大活躍することを改めて実感しました。
また、体験に参加する子どもたちに寄り添って説明・補助する姿は、来場者・学生の双方にとって気付きの機会になったのではないかと思います。人口減少によって若い担い手が減少するなか、都市部の学生との交流は地域を盛り上げる一助になります。
同時に、学生にとっても多様な価値観に触れ、自身の経験値を高める機会になるものと期待しております。
今後も互いに有意義な交流が続けられることを楽しみにしております。

教員コメント

経営学部 経営学科 早乙女 誉 教授

今年度で5年目となった北海道夕張郡栗山町でのキャリアゼミ活動に、2025年9月に4名、2026年2月に6名、合わせて10名の学生が参加しました。
これまでは、2019年にこのキャリアゼミで栗山町を訪れ、卒業後に地域おこし協力隊となって現地で活躍している北山先輩にサポートしていただいてきました。しかしながら、北山先輩が拠点をオーストラリアに移す準備をしているため、今年度の冬の活動からは、栗山町の原田さんと我々チーム阪南のメンバーとの連携による活動となりました。
先輩と会えなかったのは少し残念でしたが、参加した学生全員が、これまでと同様にすっかり栗山町を好きになったようです。特に、都会にはない人の温かさを強く感じている様子でした。こういった経験が先輩の口から後輩たちに伝わり、この活動に参加したがる学生が年々増えています。これこそが、北山先輩が在学中にまとめた関係人口を増やすためのサイクル「知る → 感じる → 伝える」です。

連携先と本学との物理的距離が離れているため、少人数で年2回程度しか現地に行けませんが、その分、実際に訪問した際はできるだけ密度の濃い活動を行い、その魅力を次のメンバーに伝え、少しずつ栗山町の関係人口を増やしていきたいと考えております。

参加学生一覧

石原浅井 魁斗 大庭 圭悟 小林 弘英 佐々木 唯斗 高田 航輔 豊原 康生 西川 楓馬 橋本 優星 初田 七海 原口 真道 山口 雄大