2025年7月12日(土)、経営学部奥ゼミ2年生17名は、大阪市平野区にある「森野サンプル(株式会社森野)」様を訪問し、食品サンプル製作体験を行いました。
 各自が興味のある食品サンプルを選び、同社代表取締役、森野様、同社、片山様のご指導などを受けながら、およそ1時間の制作を行いました。

 ケーキやワッフル、たこ焼きなど私たちの身近にある食材のサンプル製作を通じて、大阪発祥の職人技を垣間見ることで、日本のものづくりのレベルの高さを感じる貴重な経験になったものと思います。
 食品サンプル製作体験後、同社代表取締役の森野様より、食品サンプルの起源と歴史、さらには近年の食品サンプルに関する動向などのご説明をいただいた後、質疑応答を行いました。
 食品サンプルは、諸説あるものの大正~昭和初期に製造のはじまった大阪発祥の商品です。当時は型に蝋(ろう)を流して生産していたそうですが、現在の食品サンプルは、あらかじめ実際の食品から作った「型」に塩化ビニルを流して製造するそうです。今でも職人さんによる手作業の部分が多く、色付けなどは筆で行うこともあるそう。
 学生からの「作るのが難しいものは?」という質問に対して、「海外から依頼のあるはじめてつくるものは実物のサンプルがないこともあるので難しい」との回答もありました。
 現在は、祭りの屋台などのサンプル製作、化粧品や医薬品のサンプル製造も行っているとの話もありました。

参加学生の感想(一部抜粋)

前枝暖人

 今回のゼミでは、森野サンプルさんという食品サンプルの工場の見学とサンプル製作体験をさせていただきました。工場の方々はとても親切で、温かく迎えてくださいました。サンプルの作り方も丁寧で楽しく教えてくださいました。
 私たちの班はたこ焼きのサンプル作りに挑戦しました。焼き色の塗り加減やソースのとろみ、紅生姜やネギの配置など、細かい部分にこだわる必要があり難しかったですが、とてもやりがいがあり、楽しい時間を過ごせました。
今回の体験を通して、普段何気なく見ている食品サンプルの裏側にある技術や工夫を知ることができ、改めてものづくりの面白さや奥深さを感じました。自分の手で形にしていく過程がとても新鮮で、ものを作ることの楽しさや達成感を実感できた貴重な機会となりました。

長岡 美音

今日は初めて食品サンプルを作りました。ケーキの食品サンプル作りに挑戦しました。まずはフルーツを選んでそこから配置を決めて作っていくという流れでした。フルーツはどれもかわいくて選ぶのにとても時間がかかりました。クリームを絞るのも初めての体験だったので難しくて思うように出来なかったですが楽しくて貴重な体験が出来てうれしかったです。なかなか人生で食品サンプルを作るという機会はないと思うので完成した作品は大切に保管しようと思いました。

米村 琉希

今回食品サンプル作り体験をして、普段このような体験をすることはなかなか出来ないけど、ゼミをきっかけに体験できてよかったです。飲食店で当たり前のようにメニューのサンプルはありますが、今回自分で作ってみて、細かい所までこだわって作らないといいものが出来上がらないということが分かりました。工場には多種類のサンプルがあって、すべてが本物かのように再現されていて、試行錯誤を積み重ねた職人の腕だなと感じました。今回このような貴重な体験ができてよかったです。

原田 亜実

食品サンプル作りのフィールドワークに参加して、普段何気なく見ていた食品サンプルの繊細さや技術の高さに驚きました。私はワッフルを作らせてもらったのですが、実際に自分で作ってみると、クリームを綺麗に絞ったり、フルーツをどこに乗せるを決めたりが思った以上に難しく、職人さんの技術のすごさを改めて実感しました。また、食べ物の「美味しそうに見せる工夫」は、見る人の心理を動かす大切な要素であり、これも一種の表現方法だと感じました。楽しみながら学べたとても有意義な時間でした。今後、街で食品サンプルを見るときの目線が変わると思います。

後藤 京香

今回食品サンプル体験をさせてもらって、凄く貴重な体験になりました。作っていらっしゃる方のお話を聞いて、作るにはまず型作りからとおっしゃっていて型を作らないといけないのは何となく知っていたのですが本物の食べ物などで型を作っていると知らなかったので驚きました。
また、トッピングでワッフルの上にチョコをかける作業をして下さって職人技だなと感じました。思わず夢中になってしまいました。
サンプルを作るという機会なんてなかなかないと思うので、いい機会になりとても楽しかったです。

香西 璃藍

先週、食品サンプル作りの体験に行き、改めて職人の技術の高さに圧倒されました。また、日本の文化の素晴らしさにも改めて気づくことができました。私はワッフルを選んで実際に予算以内にトッピングを選んだりホイップを絞ったりしましたが、思っていたよりもトッピングの組み合わせやバランスを考えるのが難しかったです。みんなそれぞれが自分の感性やアイデアを活かして作品を作っていてどれもとても素敵に仕上がっていたと思います。
また、職人さんからサンプル作りについての話を聞いて、本物の食材を使って型を取るなど、細かな過程を経てクオリティーの高いサンプルが出来上がるということを学び、とても興味深くて聞いていてとても楽しかったです。こうした日本の技術はこれからも受け継がれていくべきものだと感じました。

参加学生一覧

家村 結七、稲田 大希、大道 佑一郎、垣見 幸輝、河村 太陽、香西 璃藍、
後藤 京香、境 海空、佐々木 元気、正膳 諒、杉本 瑛文、高橋 柚良、長岡 美音
原田 亜実、藤山 文汰、前枝 暖人、米村 琉希