産官学連携先:合同会社灯心舎
松下ゼミでは、日本の伝統文化から経営やビジネスを再発見する試みを続けています。
今回は、現役で活躍する京都五花街、先斗町の芸妓さんにインタビューすることができましたので、報告いたします。
取材に応じていただいたのは、先斗町丹鶴に所属の「市琴」さんです。
「市琴」さんは、⻘森県の⽣まれで、中学卒業後すぐに芸舞妓の世界の門戸をたたき、入門されました。2020年1⽉に舞妓さんとしてお⾒世出し(デビュー)をし、2024年5⽉に襟変えをされて芸妓さんとなられました。
ゼミでは、今回のインタビューに先⽴って、質問項⽬の検討を⾏いました。
その結果、以下を中⼼に聞き取り調査を⾏うことにしました。
①舞妓さんになるまでの過程:きっかけ、職業選択の理由など
②仕事のやりがいや難しさ:接客、稽古、舞台、⼈間関係など
③舞妓(芸妓)の⽇常⽣活:買い物、休⽇の過ごし⽅など
当日は、この用意した質問の回答から掘り下げていく「半構造化インタビュー」の方法を採用しました。
インタビューの結果
・母親に子供の頃から「舞妓さんみたい」と言われてきたことが、この職業に興味を持つきっかけだったこと
・中学校を卒業後に新しい生活に慣れることが大変だったこと
・舞台においては、伝統を守る担い手として日々のお稽古が大事であること
・舞妓さんのときには、イメージを崩さないようにするため、いわゆる「横文字の店」には入らないようにする習慣があること
などについて語ってくださいました。
インタビュー終了後は、さっそく授業で内容を全員で共有し、以下のような議論を行いました。
(1)舞妓(芸妓)さんは、お客様にどのような価値を提供しているのか。
重要なことは顧客との信頼関係であり、「一見さんお断り」もこの観点から重要である。
(2)なぜ厳しい世界で後継者が育ち、何百年も続くのか。
日常生活や師弟関係の中で濃密な指導(フィードバック)があり、接客や舞台披露の中で小さな成功体験が積み重ねられている。
(3)伝統を守りつつも、現代のニーズにどう適応しているのか。
「変えてはいけないこと」だけに囚われるのではなく、「時代や状況に合わせて変えること」も大切にしている。伝統をレガシー(遺産)にしてはならないと、紡いでいく担い手の想いがそこにはある。
ゼミではこれらの考察結果をもとに、現代の経営やビジネスに対する見識を広げ、様々な分析に応用したいと考えています。
今回は、大変貴重な機会をいただきました。
インタビューに快く応じていただいた市琴さんと、このような機会を設定していただいた丹鶴様(お茶屋さん・撮影会場)に感謝申し上げます。
なおこの活動は阪南大学のキャリアゼミ制度の支援を受けています。
松下ゼミでは、日本の伝統文化から経営やビジネスを再発見する試みを続けています。
今回は、現役で活躍する京都五花街、先斗町の芸妓さんにインタビューすることができましたので、報告いたします。
取材に応じていただいたのは、先斗町丹鶴に所属の「市琴」さんです。
「市琴」さんは、⻘森県の⽣まれで、中学卒業後すぐに芸舞妓の世界の門戸をたたき、入門されました。2020年1⽉に舞妓さんとしてお⾒世出し(デビュー)をし、2024年5⽉に襟変えをされて芸妓さんとなられました。
ゼミでは、今回のインタビューに先⽴って、質問項⽬の検討を⾏いました。
その結果、以下を中⼼に聞き取り調査を⾏うことにしました。
①舞妓さんになるまでの過程:きっかけ、職業選択の理由など
②仕事のやりがいや難しさ:接客、稽古、舞台、⼈間関係など
③舞妓(芸妓)の⽇常⽣活:買い物、休⽇の過ごし⽅など
当日は、この用意した質問の回答から掘り下げていく「半構造化インタビュー」の方法を採用しました。
インタビューの結果
・母親に子供の頃から「舞妓さんみたい」と言われてきたことが、この職業に興味を持つきっかけだったこと
・中学校を卒業後に新しい生活に慣れることが大変だったこと
・舞台においては、伝統を守る担い手として日々のお稽古が大事であること
・舞妓さんのときには、イメージを崩さないようにするため、いわゆる「横文字の店」には入らないようにする習慣があること
などについて語ってくださいました。
インタビュー終了後は、さっそく授業で内容を全員で共有し、以下のような議論を行いました。
(1)舞妓(芸妓)さんは、お客様にどのような価値を提供しているのか。
重要なことは顧客との信頼関係であり、「一見さんお断り」もこの観点から重要である。
(2)なぜ厳しい世界で後継者が育ち、何百年も続くのか。
日常生活や師弟関係の中で濃密な指導(フィードバック)があり、接客や舞台披露の中で小さな成功体験が積み重ねられている。
(3)伝統を守りつつも、現代のニーズにどう適応しているのか。
「変えてはいけないこと」だけに囚われるのではなく、「時代や状況に合わせて変えること」も大切にしている。伝統をレガシー(遺産)にしてはならないと、紡いでいく担い手の想いがそこにはある。
ゼミではこれらの考察結果をもとに、現代の経営やビジネスに対する見識を広げ、様々な分析に応用したいと考えています。
今回は、大変貴重な機会をいただきました。
インタビューに快く応じていただいた市琴さんと、このような機会を設定していただいた丹鶴様(お茶屋さん・撮影会場)に感謝申し上げます。
なおこの活動は阪南大学のキャリアゼミ制度の支援を受けています。
【経営学部 松下 幸史朗 教授】
学生活動状況報告
今回のインタビューに参加した3年生の長谷川 隼祐です。ゼミでは、事前に質問を考えるだけでなく、インタビューの練習も行いました。先生から「インタビューは情報を引き出すのではなく、相手の記憶や思考を共有する行為である」との助言を受けて、単純に聞きたいことを質問するのではなく、そのときの経緯、状況、感情などを合わせてお話を伺うようにしました。
私が印象に残っているのは、「お母さんの影響で舞妓になった」という回答です。昔からお母さんに舞妓さんみたいと言われていたらしく、その影響で舞妓さんを目指すようになったと聞きました。また、舞妓さんになるためには厳しい修行を積むことが求められますが、修行中には携帯電話を持つことができないと知って驚きました。
この世界に入って成長したことについて伺うと、人見知りが治ったことや、芸事の上達を挙げられました。合わせて、仕事をしていて良かったことを尋ねると、「おいしいご飯が食べられること」だと笑顔で仰いました。芸の道を行く大人の女性だと感じていましたが、私たち大学生と年齢が変わらないことを思い出し、親近感が湧きました。
今回はとても良い経験になりました。私たちの拙い質問に対して率直にお答えいただいた市琴さんに心から感謝いたします。本当にありがとうございました。
私が印象に残っているのは、「お母さんの影響で舞妓になった」という回答です。昔からお母さんに舞妓さんみたいと言われていたらしく、その影響で舞妓さんを目指すようになったと聞きました。また、舞妓さんになるためには厳しい修行を積むことが求められますが、修行中には携帯電話を持つことができないと知って驚きました。
この世界に入って成長したことについて伺うと、人見知りが治ったことや、芸事の上達を挙げられました。合わせて、仕事をしていて良かったことを尋ねると、「おいしいご飯が食べられること」だと笑顔で仰いました。芸の道を行く大人の女性だと感じていましたが、私たち大学生と年齢が変わらないことを思い出し、親近感が湧きました。
今回はとても良い経験になりました。私たちの拙い質問に対して率直にお答えいただいた市琴さんに心から感謝いたします。本当にありがとうございました。
経営学部3年 ⻑⾕川 隼祐
