2025年度の経営学部の森中ゼミと安城ゼミは、合同でフェアトレードのドリップバックコーヒーのパッケージデザインに取り組みました。

企画の冒頭では、フェアトレードの仕組みや意義について森中先生から講義を受け、フェアトレードの仕組みについて理解を深めました。その上で、両ゼミ生はいくつかのグループに分かれ、フェアトレードの理念をどのようにパッケージデザインに表現できるか、また、どのようなデザインが実際の販売の場面で効果的かを考えながら、デザインに取り組みました。

完成したデザインについては各グループがプレゼンテーションを行い、投票の結果、森中ゼミ2回生の葛井蓮嵐さんのデザインが1位に選ばれました。「COFFEE」の最後の「E」が煙のような曲線として意匠化されているのが特徴で、立ち上るコーヒーの香気を表現しています。葛井さんによるデザインは、フェアトレードコーヒーを輸入している「豆の木」様のご協力のもと、形にすることができました。
 

学生活動状況報告

山内華(3年):
今回、フェアトレードについてくわしく学ぶ中で、フェアトレードの仕組みや背景は思っていたよりも複雑なものであることが分かった。その背景を知らないままだと、フェアトレードの意義自体を理解することができないのだが、商品を販売する時にどうやってそれを伝えるかは非常に難しい課題だと思う。パッケージのデザインでは、長々と説明の文章を書いても消費者を引き付けることはできないので、全てを説明しようとするのではなく、この問題に興味を持ってもらうきっかけになりそうなスタート地点になることを重視した。

阪口光(3年):
フェアトレード商品のマーケティングでは、購入者が商品を購入することが「誰かの役に立っている」という実感を持ってもらえるようにすることが重要だと考えた。また、フェアトレード商品を選ぶ人の中には社会問題への関心が高い人が多いと考えられるため、パッケージデザインの際、商品の背景に関するちょっとした豆知識を盛り込むようにするのも効果的ではないかと思う。最終課題の企画プレゼンでは、異なる分野を学んでいる別のゼミの発表を聞くことができ、同じテーマでも着眼点やとらえ方が異なっていたのが興味深かった。
 

教員コメント

経営学部 経営学科
安城 寿子 教授

今回の企画では、フェアトレードという社会的課題について理解を深めながら、その理念をどのようにパッケージデザインに落とし込むことができるか、またフェアトレード製品を手に取る消費者にとってどのようなパッケージが効果的かを学生たちが主体的に考える機会となりました。各グループとも、工夫を凝らした提案を行い、発表からも積極的な取り組みがうかがえました。一方で、既存のデザインとの類似や模倣の問題については理解が十分とは言えない場面があったように思います。フリー素材や生成AIの利用も含め、デザインに関する法的問題や「オリジナリティ」の問題について考えることは、今後の重要な課題です。

連携先コメント

株式会社豆乃木 杉山 世子様

このたびは、学生の皆さまによる販売企画ならびにパッケージデザインの完成、誠におめでとうございます。限られた時間の中でフェアトレードの理念と向き合い、商品としての魅力と社会的なメッセージ性を両立させたご提案に、心から敬意を表します。デザインからはコーヒー生産者への想いと、手に取る方への優しさが感じられ、大変嬉しく拝見いたしました。本企画が、フェアトレードを“知る”きっかけから“選ぶ”行動へとつながる一歩になることを期待しております。