教員からのごあいさつ

本記事をご覧いただき、ありがとうございます。
またも年度内に間に合いませんでしたが、昨年度(2025年度)の私の研究室(以下「ゼミ」)の活動報告を行います。昨年10周年を迎えた本ゼミでは、気持ちも新たに、各学年でそれぞれ現地調査(フィールドワーク、以下「FW」)を計画し、授業ではそれに基づいて課題探求を行いました。
前期(4~9月)は映画作品などの舞台を巡るガイドツアーを組んで「作品観光研究」を行い、後期(10~3月)は特殊な観光資源をもつまちに出向いて、「テーマ観光研究」を行いました。ゼミ生には、どちらの研究においても、ゲストが快適に楽しめるためにはどのような工夫が必要であるか、またその作品やまちの魅力を伝えるには何が必要であるかを、多様な角度から考えてもらっております。
昨年度は、まず7月に作品観光研究として、アニメ「けいおん!」の舞台を巡るガイドツアーを企画し、京都のまちを案内してもらいました。また9月には、大阪市内で体験できるジブリの世界と題して、ジブリワールドの追体験を求めて、まちあるきを敢行しました。
後期のテーマ観光研究では、今回は全体ではなく、個人個人で興味のあるまちやイベントに赴くという形で現地調査を実施しました。また授業では、試みに、ラジオの模擬番組を作ってみようという企画も実施しました。自分の喋りがどのように聞こえているのか、振り返るよい経験になったと思います。また、春には新たに研究室に入った2回生が、そうめんのまちとして知られる奈良県桜井市にて現地調査を行いました。

※昨年度は諸般の事情により、例年より現地調査の回数が少なくなっております。例年の活動をご覧になりたい方は、恐れ入りますが、2024年度および2023年度の記事をご覧ください。

アニメ「けいおん!」舞台探訪—京都市左京区まちあるき(25/07/12)、大阪市内で体験できるジブリの世界(25/09/04)

まずは、3回生の夏の作品観光についてです。
今回は、アニメ「けいおん!」の舞台となった京都市左京区での舞台巡りツアーです。この日のために、ホストのゼミ生たちは告知ポスター作製や旅のしおりの作成、参加者へのアンケート作成に、ルートの下見、ガイド内容のチェックと慌ただしく準備しておりました。
訪れた場所は、修学院駅・閉川原公園、白川通(京都芸大)、そこからバスで移動して今宮神社、そして最後に船岡山公園と盛りだくさんな内容でした。大変暑い日で、途中のマクドナルドで休憩したのですが、そこでホストとゲストの距離も縮まり、楽しい時間を過ごせました。
今回は、舞台巡りツアー終了後にホストとゲストとで打ち上げも兼ねた懇親会を実施し、最後まで楽しく一日を過ごすことができました。こんな機会でもなければ訪れることのない公園や土地など、たいへん興味深かったです。ホストのみなさん、おつかれ様でした。さまざまな準備や運営に伴う苦労、どれもよい経験になったと思います。また、夏休みの別の日には、3年生のゼミ生有志で、大阪市内で体験できるジブリの世界と題して、まちあるきのFWをしました。内容としては、ジブリショップとして有名な心斎橋PARCOのどんぐり共和国での観測調査、ついで道頓堀周辺で「千と千尋の神隠し」に似た風景さがし、さらに歩いて、同作品に描かれた建物のモデル、という噂もある鯛よし百番さんにお邪魔しました。こちらもなかなか特殊なツアーで、同行しておもしろかったです。
  

    

2回生テーマ観光「特色ある観光資源をもつまち」現地調査—そうめんのまち「奈良県桜井市三輪」 26/04/04

2回生は、初めてのFWとして、そうめんを観光資源としたまち奈良県桜井市三輪を訪れました。行き先は、鉄道のまち福知山と最後まで競りましたが、学生間の話し合いで、今回は三輪に決まりました。12月と1月のゼミ授業で、三輪やそうめんについての下調べ、旅程の組み立て、現地での役割分担などを決めました。まずは、桜井駅の観光案内所でヒアリング調査です。これは質問内容を事前に決めて、できるだけお邪魔にならないようにと指導していたのですが、ただ今年の学生は意欲が高く、けっきょく数十分ほどの滞在となってしまいました。お忙しい中、親切にご対応いただきありがとうございました。
そこから一駅移動し、三輪に。三輪はその地名ともゆかりのある大神神社で有名です。まずは、腹ごしらえで、もちろんそうめんをいただきます。これも立派な現地調査です。混んでいて入れないお店もありましたが、どうにか現地で本場のそうめんを堪能することができました。5,6年ほど前に、揖保乃糸で有名なたつのでも現地調査しましたが、そちらに比べて、麺は細く、おなじそうめんでも随分違うものだと感じました。
そして、現地でそうめんにまつわるモノ探しをし、最後に大神神社に参拝して、解散しました。これからの授業では報告資料の作成にかかります。初めてのFW、お疲れ様でした。
       

     





おわりに—卒業式 26/03/18

この春には10期生が卒業しました。伝統的に、私のゼミの学生は、落ち着いていて、おおらかな学生が多いです。この代の学生も同じで、FWでの集まりもよかったですし、個人的な指導にも応えないような学生はいなかったです。毎週、ゼミで集まって共に学ぶのは、私も楽しかったです。ただ、珍しく、この代は一度だけ学生同士がFW計画の進め方で、意見がぶつかったことがあって、教員としては、それもまた成長過程の一部ですから、じつはその様子もうれしく眺めていたのですが、もちろんプロジェクトが終わればノーサイド。仕事のことで意見を言い合えるのはじつに健全な、良好な関係が築けていたように感じられました。社会に出れば、多様な価値観の人々で溢れかえっています。そのなかで意見を調整することは、非常に重要になります。そういった経験が、先にゼミでできたことは、とてもよかったと思います。他のゼミ生も、励ましてくれたり、フォローしてくれたり、そういった動きもすばらしかったです。よい思い出です。また、この代は、鉄道業や市役所など、比較的観光に結びつきの強いところに就職した学生が多く、きっとそれぞれの現場で、ゼミの経験をいかして活躍してくれると信じています。他の学生も、それぞれの持ち場で、きっと強みを生かして、頑張ってくれると思います。私も成長できた3年間でした、ありがとうございました。以上で、今年度の活動報告はおしまいです。乱筆乱文失礼いたしました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。