産学連携先:マコト化成株式会社

昨年度より、キャリアゼミとして開発のはじまったマコト化成株式会社様の工場シフト管理システムです。今年度はシステムの最終段階として追加機能の作成と保守、さらに本番環境への移行を予定しておりました。

本システムは、複数の工場において複数の従業員がそれぞれの作業を昼夜や短時間等、それぞれの都合に合わせてシフトを管理するシステムです。マコト化成株式会社様は多くの外国人研修生が工場で学んでおり、外国人特有の「日本語教室」や「文化交流」等のスケジュールも本システムに取り込むところが特徴です。
昨年度にほぼ機能は実装できておりました。本年度は試行環境を提供し、様々なシフトを入力してもらうことによって、使い勝手と要件定義の確認をすることが主な作業でした。要件定義とは、顧客の要望をインタビューで収集し、本質的な問題点を原因・結果分析等で抽出し、さらにその本質的な問題を情報システムで解決できるかを判断する作業です。システムエンジニアの中でも上流工程を担当する上級SEやコンサルタントと呼称される役割です。

これらの体験を実際のシステム開発をしながら実践的に学ぶことができ、実際に業務に利用される業務Webアプリとして提供できたことが良かったです。ただし、試行環境でのお試しではいくつかのご指摘があり、仕様上の問題やサーバー上の問題等を解決することで、本番環境への移行が可能になったことが今年度の成果です。

総合情報学部 総合情報学科4年 西野 樹

学生活動報告

今年度は試行環境でのお試しとして工場シフト管理システムを利用してもらうことによって、昨年度の要件定義の内容の確認と仕様の確認、さらにバグの修正や保守等を実施しました。試行環境を利用するために、操作マニュアル等を整備することもしました。また、マコト化成株式会社の外国人研修生の特徴に対応した様々な機能も確認しました。

半年の試行をしていただいた結果、以下の指摘をもらいました。
・「日本語教室」や「文化交流会」等のイベントをスケジュールに設定できるようにしてほしい。
・工場毎のシフトテンプレートの作成について、コピー機能を追加してほしい。
・外国人研修生のニックネームを表示するが、カタカナの文字数が多くなり、画面のレイアウトが見にくくなる。
・文言の表示に不備がある。
などです。

 

これらに対応するためにプログラムの変更やデバッグ、レイアウト調整等の対策をとりました。修正を試行環境に反映することで、リアルタイムで修正内容をマコト化成株式会社の担当者様に確認していただける環境を作りました。
最終段階の確認が終わりましたら、本番環境への移行作業となります。現在のところまだ最終確認が終わっておりませんので、本番環境移行待ちの状態です。
これらの1年間の体験を通して、保守作業の難しさや要件定義の難しさを実感するとともに、顧客のシステムにおける本質的な問題解決の可能性の検討方法を学ぶことができました。
総合情報学部 総合情報学科4年 越智 良祐

連携先コメント

マコト化成株式会社
清水 様

今年はマコト化成株式会社として万博にブース出展し、様々なイベントを万博期間中に実施しました。そのため、工場シフト管理システムの試行環境での運用がスムーズに進まず、申し訳ありませんでした。ただ、学生さんたちがとても一生懸命作ってくれたシステムであることは十分に理解できました。

また、試行環境についての打ち合わせの際に、いくつかの要望をお伝えしました。特に「日本語教室」等をスケジュールに設定する機能について追加を要望しましたが、早急に対応していただけました。使い勝手が少々悪いところもあり、修正を依頼しました。

このように一つひとつ丁寧に対応していただき、良いシステムに完成しつつあることを喜ばしく思います。

教員コメント

総合情報学部 総合情報学科
花川 典子 教授

マコト化成株式会社の工場シフト管理システムは、実際の業務で利用することを前提に要件定義から始めたプロジェクトでした。昨年の4年生を中心に、今年度も4年生を中心に開発を続けました。一番の特徴は要件定義から始めたことであり、昨年の要件定義が今年の試行環境での確認作業となりました。

メンバーも入れ替わっており、少々難しい体制でしたが、メンバー間のコミュニケーションをしっかりと取り、保守作業や機能追加等を実現することができました。保守作業は開発作業よりも難しい場合が多く、今回のプロジェクトで要件定義の確認とその保守作業の重要さと難しさを学生は学ぶことができたと思います。

メンバーの入れ替わりにもかかわらず、業務アプリシステムとしてはほぼ完成しましたことに、学生の成長を実感することができました。

参加学生一覧