2019年以来最多の22名が参加 AI時代の国際課題に英語で挑戦

2026年7月18日(土)から20日(月)まで、近畿大学東大阪キャンパスにおいて、日本英語模擬国連(Japan English Model United Nations:JEMUN)2026が開催されました。大会全体では、17校の高校と30校の大学から計531名が参加し、31の異なる国籍を持つ参加者が集まりました。

阪南大学からは、国際コミュニケーション学科および国際観光学科の学生を中心に、経営学部経営学科の学生1名を含む計22名が参加しました。これは本学からのJEMUN参加者数として、2019年以来最多となります。

日本英語模擬国連(JEMUN)とは

日本英語模擬国連(Japan English Model United Nations:JEMUN)は、日本で開催される英語による模擬国連大会です。参加者は、世界各国の代表として国際課題について調査し、英語で議論・交渉を行いながら、解決策を模索します。

一般的な模擬国連と同様に、学生は担当国の立場を理解し、その国の政策や国際的な状況を踏まえて発言します。一方で、JEMUNでは国の代表として参加するカントリー・デリゲートだけでなく、会議の様子を取材・発信するジャーナリストとして参加できる点も特徴です。参加者は、英語を使って議論する力に加え、情報を調べる力、相手の意見を理解する力、自分の考えを分かりやすく伝える力を実践的に養います。

また、JEMUNには大学生だけでなく高校生も参加し、学校や学年、国籍を越えて協働する機会があります。国際社会の課題を自分ごととして考え、多様な価値観に触れながら学ぶことができる実践型の国際教育プログラムです。

阪南大学では、JEMUNへの参加を通じて、学生が教室で学んだ英語を実際の国際的な場面で活用し、グローバル社会で主体的に考え、行動する力を育むことを目指しています。

AIをテーマに、現代社会の重要な国際課題を英語で議論

今年度のJEMUNでは、人工知能(AI)が社会に与える影響をテーマに、現代社会における重要な国際課題について議論が行われました。阪南大学の学生は、スペイン、ヨルダン、ベトナム、インド、カンボジア、ドイツ、クロアチア、ポルトガル、ギリシャなどの代表として参加し、それぞれの国の事情や政策を調査したうえで、英語による会議に臨みました。
主な議題は以下のとおりです。
  1. AIと持続可能な観光開発
    AIが観光産業の経済、環境、文化、社会、プライバシーに与える影響について議論しました。
  2. AIとコミュニケーション・人間関係
    SNS、コミュニケーション、AIコンパニオン、感情面の健康、人間関係の未来について考えました。
  3. AIと教育
    AIによる個別最適化学習、学習格差の解消、不正利用や過度な依存の防止、教員支援などをテーマに議論しました。
  4. AIと仕事・労働の未来
    自動化による雇用への影響、採用や職場での倫理的なAI活用、AI時代に必要なスキル、労働者の権利とウェルビーイングについて議論しました。
阪南大学からは、16名がカントリー・デリゲート、6名がジャーナリストとして参加しました。カントリー・デリゲートは各国の立場から英語で発言・交渉を行い、ジャーナリストは大会の取材・情報発信を担当しました。

カントリー・デリゲートとして参加した学生は、担当国の政策や社会状況を事前に調査し、国際課題に対する各国の立場を理解したうえで議論に臨みました。会議では、自国の立場を英語で説明するだけでなく、他国の代表と協力しながら、よりよい解決策を模索しました。

また、ジャーナリストとして参加した学生は、各会議の議論や参加者の取り組みを取材し、情報発信を通して大会の記録・広報活動に貢献しました。国際会議におけるメディアの役割を体験できる貴重な機会となりました。

事前準備から本番まで、英語で挑戦

学生たちは大会に向けて、担当国の政策、国際機関の取り組み、AIに関する国際的課題について事前調査を行い、ポジションペーパーや発表資料の準備に取り組みました。

大会当日は、英語で自分の意見を述べるだけでなく、他大学・高校・海外からの参加者と協力しながら議論を進めました。自分とは異なる国や立場の意見に触れることで、国際社会の課題を多角的に考える機会となりました。

JEMUNへの参加は、教室で学んだ英語を実社会の課題解決に結び付ける実践的な学びの場です。学生にとっては、英語運用能力を高めるだけでなく、リサーチ力、プレゼンテーション力、協働力、リーダーシップを伸ばす貴重な経験となりました。

国際観光学科 Matthew Caldwell准教授からの感想

模擬国連(MUN)は、国際社会の課題について、国連でどのように議論や交渉が行われているのかを実際に体験できる貴重な機会です。参加することで、時事問題や国際関係への理解を深めるだけでなく、リサーチ力、スピーチ力、ディスカッション力、プレゼンテーション力など、さまざまな学術的・コミュニケーション能力を身につけることができます。

JEMUNでは、すべての活動が英語で行われます。そのため、教室で学んだ英語を、実践的でチャレンジングな国際的環境の中で活用できる絶好の機会となります。

私は、多くの学生にJEMUNへの参加を勧めたいと思います。自信をつけ、実際の場面で英語を使う力を試し、教室の外で自分の可能性に挑戦できる貴重な経験になるはずです。これまでJEMUNに参加し、すでに卒業した学生の中には、就職活動のガクチカでJEMUNでの経験について話すことが非常に役立ったと話してくれた学生もいました。面接官によい印象を与え、他の応募者との差別化につながったと感じたそうです。また、全国の大学から集まる学生と交流し、意見を交換し、新しい友人をつくることができることも、JEMUNの大きな魅力の一つです。

JEMUNに挑戦してみようか迷っている学生の皆さんは、ぜひ一歩踏み出してみてください。2027年のJEMUNで、皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

国際コミュニケーション学科 Mark Sheehan教授からの感想

今年度は、阪南大学から22名の学生が日本英語模擬国連(JEMUN)2026に参加しました。これは2019年以来最多の参加者数となり、国際コミュニケーション学科を中心に、国際観光学科および経営学部経営学科からも学生が参加しました。また、今年は各国代表だけでなく、ジャーナリストとして大会を支える学生も加わり、より多様な形で国際会議を体験することができました。

学生たちは5月頃から担当国やAIに関する国際課題について調査を進め、ポジションペーパーやプレゼンテーションの準備に取り組みました。今年度のテーマである「Shaping a Sustainable and Human-Centered AI Future」のもと、AIと観光、教育、コミュニケーション、労働といった現代社会の重要課題について、英語で議論・交渉を行いました。

大会期間中、学生たちは英語で自分の考えを積極的に発信するとともに、他大学・高校・海外からの参加者と協力しながら解決策を模索しました。異なる文化や価値観に触れながら、国際社会の課題を多角的に考える貴重な経験となりました。また、ジャーナリストとして参加した学生も、取材や情報発信を通して大会運営に貢献し、それぞれの立場で大きく成長しました。

22名全員が最後まで意欲的に取り組み、英語によるコミュニケーション力だけでなく、リサーチ力、プレゼンテーション力、協働力、そして主体性を大きく伸ばしてくれました。学生たちの努力を大変誇りに思うとともに、今回の経験が今後の学修や国際的な活動への自信につながることを期待しています。

今後の学びにつながる実践的な国際教育

今回のJEMUNへの参加は、本学における国際教育の広がりを示す大きな一歩となりました。AI、観光、教育、働き方、コミュニケーションといった現代社会の重要なテーマについて英語で議論する経験は、参加学生にとって、今後の学びや進路を考えるうえでも大きな刺激となりました。

阪南大学では、こうした実践型の国際教育を通じて、グローバル社会で主体的に考え、行動できる人材の育成を目指しています。今回JEMUNで得た経験が、参加学生一人ひとりの今後の学修や国際的な挑戦につながることを期待しています。

※本事業は、英語運用能力、国際理解、異文化理解、課題解決力、協働力の向上を目的とした実践型国際教育プログラムです。
※後援:阪南大学後援会