武藤ゼミ2~4年生は、2025年11月4日火曜午後に、大阪府八尾市役所で開催された「大学生との意見交換会:フューチャリングアイデアソン~未来を創ろう4~」というワークショップに参加しました。このワークショップへの参加は、今年で3年目になり、武藤ゼミの恒例イベントでもあります。企画の段階から、ゼミ教員・武藤およびゼミ生たちは市役所ご担当者様と話し合い、このイベントへの事前準備を進めてきました。
 このワークショップは、八尾市人権ふれあい部人権政策課が主催し、「みんなで助け合う 生きるためのつながるチカラ、つなげるチカラ」というテーマのもと、行政と阪南大学生(武藤ゼミ生)たちとの間で様々な意見交換を行うものです。交換会の模様や結果は、例年八尾市男女共同参画審議会や八尾市役所HPでも公開されます。今年のテーマは、「①若者の居場所づくり(第一部)と、②若者の生活支援(第二部)」でした。

【八尾市役所本館にて、ワークショップの模様】
 
 第一部の若者の居場所づくりでは、若者が安心して過ごすことができる(頼ることができる、相談できる)第三の居場所(サードプレイス)はどのような場所だろうか? 皆で意見を出し合いました。このテーマを議論した背景は、例えば家にも学校にも居場所がない(物理的な居場所はあるが心理的な安全基地がない)、孤独や生きづらさを抱える若者の存在が挙げられます。どのような場所があれば「ほっ」と安心できるのか、他者との絆を感じることができるのかを話し合い、発表しました。話し合いに先立ち、人権政策課やこども若者政策課の方々からも様々な説明を受けました。
 
 


【第一部・居場所づくりに関する発表の様子】
【居場所づくり・八尾市からの提供資料より一部抜粋】



 第二部の若者の生活支援では、はじめに阪南大学研究部社会連携課の太田氏より、これまで太田氏が携わっておられた社会福祉活動(若者の就労支援・引きこもりへの支援・まちづくりなど)を紹介いただきました。続いて、人権政策課と地域共生推進課つなげる支援室の方から、心身の辛さや家族との関係に悩む若者の事例や、パートナーからのDVに悩む女性の事例などを紹介いただき、クライエント (要支援者) にどのように支援を行っていくか・どこに頼ることができる社会資源があるかをグループワークで調べ、マインドマップを作りました。
 

【阪南大学研究部社会連携課・太田氏による、これまでの取組に関するご講演】


【第二部・マインドマップや支援内容に関する発表】


 
【ゼミ担当教員・武藤の総括】

 こうしたワークを行う過程で、若者がもし就職や進学に躓いたとき、また家族や友人たちとも疎遠で誰からも支援を受けられないときなど (これは誰にでも起きうることです)、社会から心理的にも物理的・経済的にも孤立しないためにはどこを頼ればよいかを、ゼミ生たちには作業を通して少しでも学習してもらえたと感じています。
 武藤ゼミでは、主に心理学や社会福祉学をテーマとした学修を行っており、こうした行政の取り組みや心理・社会的課題を具体的に学ぶことで、学生たちの今後の生活や研究にも活かすことができると考えております。
 
 
以上