2021.11.29

八尾市の藤原電子工業でものづくり中小企業の現場を学ぶ【最終報告】

産学連携先:株式会社 藤原電子工業

 今回のキャリゼミ活動では藤原電子工業を訪問し、同社が何をしている会社なのかの説明や、従来の加工技術と同社のSAF工法、RSAF工法の違いの説明を受けたり、各部署ごとに何をしている部署かの説明を受けた。いくつかの部署でベトナム人研修生によるVカットマシンの説明や、実際にテスト用にVカット加工されたサンプルを自分の手で割るという貴重な体験をさせてもらった。そこではシャーリング加工の説明も同時に受けた。5S活動への取り組み方やそれに大きく貢献している社内の姿を見ることができた。他にも、社長から藤原電子工業の過去のことを聞かせてもらい、SAF工法やRSAF工法が確立するまでどのような苦悩がありここまで来れたか、その苦悩の中にも社長の努力やそれに応えた社員の頑張りがあったことを知れた。社長からの課題で自分達でどのようなロボットを作るかの課題があり、グループに分かれて考える時間を頂いた。人でなくてもできる作業の中から実現できそうなものをみんなで考えた。

学生活動状況報告

 今回のフィールドワークで多くのことを知ることができた。まずは5S活動についてである。私はそもそも5S活動という言葉を知らず、社員達が個人で行う身の回りの整理整頓をするみたいなものだと思っていたが、会社全体で推進しており掲示板にも大きく貼り出されていて、加工に使うドリルを大きさごとに分けたり、物を積む高さの制限をしていただけでなく、そこにも5S活動の貼り紙がされていた。こんなにも社内で徹底的に行われているものだとは思わなかった。あとは中小企業の競争率の高さにも驚いた。藤原電子工業は今までにない加工技術(SAF工法やRSAF工法)を生み出し競争を勝ち抜いているが、過去を聞くとこの加工技術がなかったら先は明るくはなかったのかと感じた。それに、この先も藤原電子工業の技術よりもより精巧な技術が生まれると需要が無くなると思えば、競争率は凄まじいものだと感じた。他にも藤原電子工業の作業場所は思っていた何倍も綺麗だった。町工場と聞いていたから機械のオイルや鉄くず等で床や服が汚れているものだと思っていたが、清潔感があり床や服も綺麗だった。
経済学部 三木 直杜

参加学生一覧

大野 長、雨笠 圭悟、谷田 敦司、古川 里咲、吉井 正佳、久保 拓矢、三木 直杜、四谷 凌平、小田 知輝、澤田 佳苗、福島 瑛紀、井上 駿、井上 由博、遠藤 共哉、小原 樹、北原 秀人、知野 晃久、松本 圭龍、柳田 英利、中田 築

ゼミ集合写真

連携団体担当者からのコメント

株式会社 藤原電子工業
代表取締役社長 藤原 義春 様

 フィールドワークでご来社頂いた先生・学生の皆様に御礼申し上げます。
 多くの学生は製造工場の見学は初めてで、尚且つ近くで作業風景を見る機会は無いと思います。
 今回、弊社を教材にして中小企業の強みと課題を抽出する内容で社員の案内より課題発見を行い、私からも追加の課題テーマを提案いたしました。
 学生は熱心に話を聞き質問も沢山され学ぶ姿勢が高く素晴らしい発表をされました。
 将来の就活に向けて今回のフィールドワークの授業を活かして中小企業に関心が持たれることを期待しています。

教員のコメント

経済学部
豆本 一茂 教授

 まずコロナ禍という状況であったにもかかわらず、快く学生を受け入れていただいた藤原電子工業と藤原社長に感謝の意を述べたい。また藤原社長を紹介いただき、今回のフィールドワークのコーディネートも行っていただいた経済学部の高橋慎二先生にお礼を述べたい。
 今回のフィールドワークでは、学生が普段接することが少ないと思われるモノづくり中小企業の現場を体験するという貴重な経験を得ることができた。サービス業や飲食業、小売業については普段アルバイト等でなじみがあると思われるが、実家が工場といったケースを除き、なかなか製造現場を見る機会はないと思われる。日本の製造業を支えるモノづくり中小企業の現場を体験することで、学生たちの視野も広がったものと考えられる。