経済学部 花岡充
大阪府羽曳野市にある飛鳥ワインさんから商品化の依頼です。製造後に出るぶどうの皮を使用し、廃棄物削減を目指します。ぶどうの皮には色や風味が残っています。それらを生かし、ゼリーに加工できないかを検討しました。
試作内容
ぶどうの皮を水で軽く洗い、鍋に皮と水を入れて加熱し、色が水に移ったところで網目状のザルを使って漉しました。
次に砂糖で甘さを調整した後、ゼラチンを加えて溶け残りがないよう混ぜました。
完成した液体を容器に流し入れ、冷蔵庫で約2~3時間冷やすと、ぶどうの皮由来の色が残ったゼリーに仕上がりました。
試食してみた感想
完成したゼリーを食べてみると、ぶどうの皮から取れた果汁は意外と甘酸っぱく、爽やかな味わいでした。後味にはレーズンのような風味も感じられ、ぶどう由来の特徴が残っていると感じました。ゼリー単品ではやや甘さが強く感じられましたが、コーヒーや紅茶と一緒に食べることで、甘さのバランスが良くなり、後味もさっぱりしました。一方で、食感に少しジャリジャリとした部分がありました。これは、皮を濾す際に網目状の道具を使用したことや、砂糖が完全に溶けきっていなかったことが原因ではないかと考えられます。今後は、布など目の細かい道具を使用して濾すことや、砂糖の溶け具合を確認することで、よりなめらかな食感に近づけられると感じました。
まとめ
今回の試作を通して、ワイン製造後に出るぶどうの皮からでも、甘酸っぱく爽やかな味わいのゼリーを作ることができると分かりました。副産物の活用という点でも可能性を感じる試作となりました。
