経済学部伊澤・今城ゼミ×天美商店街「夜店祭り」(後編)

夜店祭りの概要

 経済学部ではこれまで経済学の専門知識を実践的に発展させるため、地域貢献活動を実施してきました。今年は阪南大学の最寄り駅に隣接する商店街の「夜店祭り」にチャレンジしました。
 「夜店祭り」とは毎年7月に開催される地域イベントの一環として、天美商店街連合会が中心となって、町の小さな公園に、コイン落とし、糸引きゲーム、綿菓子、金魚すくい、おでん、焼き鳥、ジュース、射的、くじ引きなど、所せましと夜店を設営し、地域交流を図るものです。今年も伊澤ゼミと今城ゼミの2ゼミがそれぞれ出店し、さまざまな夜店が立ち並び、にぎわいを見せました。今回、伊澤ゼミと今城ゼミは、子供をターゲットにした夜店の設営とその模様を動画にして配信するというミッションを掲げ、「夜店祭り」にのぞみました。

地域貢献活動としての学習成果

 今年の「夜店祭り」では、自分たちのお店の設営と運営だけではなく、他の店舗の設営や運営も任せていただきました。写真を見ていただければ分かりますが、伊澤ゼミのブースでは子供をターゲットにしたため、長蛇の列となっています。ここを何とか、運営しながら、会場入り口で来客を呼び込んでいきます。
 その他のお店をみると、どこも長蛇の列となり、とにかく学生にとってはハードな時間が続きました。それでも効率よく客を待たせずに、子供たちにゲームをさせ、景品交換できるよう、各ブースで工夫していたのが印象的でした。たとえば、糸引きでいえば、一回ごとに景品を糸に巻くのではなく、引いた景品を奥から出して交換することによって、準備時間を大幅に削減していました。これは去年の経験を活かしたものでした。
 また、スーパーボールや金魚すくいは、人気があるのですが、うまく釣れなかったお子さんにサービスしたり、コツを教えたり、また一緒にやってあげたり、初めての体験にもかかわらず、お店を切り盛りしていました。こうした配慮が親子さんからの感謝の言葉やコミュニケーションとなって、祭りを盛り上げていました。この点は大変に印象に残りました。

ボランティア活動としての成果

 さらに、この活動は地域のお祭りで出店し、利益を出すという目的ではななく、ボランティア活動としても、重要な意義をもっています。祭りの準備から後片付けまでを地域の方々と協力しながら、社会貢献とは何なのか、本学部の学生は実感したのではないでしょうか。とくに、祭りの後の清掃は深夜にも及びますし、かなり暗い中のゴミ拾いや後かたずけは労力のかかる作業でしたが、学生は最後までこのイベントを成功させるとの強い想いで期待に応えてくれました。特に、経済学部では公務員志望の学生が多くいるため、ボランティア活動としても、ゼミの枠を超えた活動として地域貢献を位置づけることができるのではないでしょうか。

動画配信を通じた地域振興

 最後に、この地域の魅力を広く知ってもらうために、夜店祭りの動画を配信しています。近年では動画はインターネットを通じて、より広い情報発信の手段となっています。この点は、今後の大学の地域貢献活動を宣伝するだけでなく、大学と地域の連携を通じた創造的な地域活性化の一例ないしモデルケースとなるでしょう。地域と学生がともに手を取り合って、制作した動画です。どうぞ、ご覧ください。