フィリピン語学研修(上野詩歩)

国際コミュニケーション学部2回生 上野 詩歩

 私は今年の夏休みの8月24日〜9月20日まで、海外旅行でフィリピンのセブ島へ行き、英語を学びました。私たち一行はビサヤ大学で学び、平日に10コマ×40分授業でグループレッスンとマンツーマンレッスン、更にスペシャルクラスを受けました。
 初日はTOEICのテストやスピーキングテストを行い、自分のレベルに合った時間割を作っていただきました。最初の頃、10コマ×40分という授業はとても長く感じますが、一つ一つの授業でとても楽しく勉強することが出来たので、時間はあっという間に過ぎていきました。
 グループレッスンでは少人数で、発音やリーディング、またプレゼンテーションの授業などがありました。日本人ばかりではなく、韓国人の学生もいたので、寮の生活でも常に英語で会話をする状態が出来ていました。マンツーマンは一対一で自分のペースで会話や勉強をすることが出来ます。そこでリーディング、ライティング、リスニングの勉強をしました。英会話に自信がなくても先生と自分だけなので、人前で話すことが苦手な人にはぴったりの授業だと思いました。スペシャルクラスは、クッキングやクラフト、ダンスなどをとりましたが、先生が英語でされる説明をしっかり聞きながら、楽しく作業をしました。
 私のお気に入りの授業はマンツーマンレッスンです。阪南大学では、そのような授業が無いので、とても新鮮な感じがしました。先生方は、私が言いたいと思っていることをしっかりと理解してくださり、また、間違えてしまっても丁寧に正しい言い方を教えてくださいました。また、先生はとてもフレンドリーで面白く、優しい方々ばかりだったので、毎日の授業がとても楽しかったです。
 私が一番印象に残っていることは、「セブンスピリット」というボランティア団体の活動に参加をしたことです。その団体は、音楽を貧困層の子どもたちに教え、自立できるようにしようという目的で活動を行っている団体です。そこで、私たちはまず始めにジプニーという乗り物に乗って、スラム街に行きました。
 まず、スラム街に入ると、写真でしか見たことがなかった世界が広がっていました。それを見て私は正直、驚きでいっぱいでした。そこでは、セブンスピリットの教室に通っている子のお家にお邪魔させてもらいました。その家に入ると、非常に狭かったことにも驚きました。私は、自分がどれだけ贅沢な生活をしているのだろうと考えさせられました。
 一方で、子どもたちと交流する事もできました。子どもたちは、とても明るく笑顔が溢れ返っていて、私がカメラを向けると屈託無く笑顔でポーズをとり、面白い顔までしてくれました。また、一緒に参加した友人がルーズリーフを子どもたちに渡すと、それを求めて群がり、ボランティアに来た人たち、ひとりひとりに名前を聞いて回り、ルーズリーフに書き込んでいました。そこで、私が絵を書いてみたところ、とても喜んでくれて、たくさんの子たちが寄ってきてくれました。スラム街から帰るとき、最後まで子どもたちが見送りに来てくれたので、お別れをすることが寂しかったです。
 集合場所に戻ってきてから、そこで音楽教室の生徒たちが楽器や歌を歌ってくれて楽しませてくれました。その歌や演奏を聴いて、感動しかありませんでした。貧困という、私たちが経験したことない世界で、彼らは懸命に生きているのだなと身をもって感じることができました。このような貴重な体験をすることができ、自分の考え方や貧困の問題について改めて見直すことができました。
 今回のフィリピン留学で英語はもちろん、様々な経験をフィリピンですることができたので、とても濃い一ヶ月になりました。またいつかフィリピンに遊びに行ったときに、先生方と再会することができたらいいなと思います。この経験をこれからの大学生活に活かしていきたいと思います。