海外語学研修(アメリカ)夏期研修報告

 今年も海外語学研修の一環として、アメリカのシアトルに行ってきました。学生たちは夏期休暇中の2014年8月22日から9月16日まで、事前に考え抜いたプランに従い、ホームステイをしながらワシントン大学での授業を受けたほか、現地の高校や難民センターの訪問、ボランティアをするなどを通じて、アメリカの様々な側面に触れることができたと思います。
 帰国後、学生たちは現地で書いた日記を提出し、アメリカ滞在で得たことについての英語スピーチを披露したほか、現在は授業でのパワーポイントを利用したプレゼンテーションに向け、準備を進めています。
 それでは、これから学生たちによる感想の一部を紹介させていただきます。

海外語学研修全体を通しての感想

 私たちは今年の夏、約3週間アメリカのワシントン州に行ってきました。日本とアメリカとの時差は16時間あったので、はじめの1週間くらいは授業中や街を探索する時、眠たかったのでよく欠伸をしていました。
 シアトルには日本でも利用することがあるスターバックスの本社や1号店、メジャーリーグ観戦やマイクロソフト社の本社に行ったりしました。メジャーリーグ観戦では、12対4でマリナーズが負けてしまったのですが、野球嫌いの私でもすごく楽しめました。このほかにも、現地の人たちに向けてプレゼンテーションを行ったIRC、Goodwill、高校訪問をしました。
 高校訪問では、日本語の授業を取っている高校生たちと110分という短い時間を使い、日本の文化などを紹介した後に、3・4人のグループになってゲームをしたりして触れ合いました。向こうの学生たちは日本語がとても上手で驚きました。教室には、富士山やお寿司のポスターが貼ってあったことや、正月に飾られる鏡餅が置かれていたことにも驚かされました。 
 今回、私が海外語学研修に行くことにした理由の一つは、ホームステイプログラムが含まれていたことです。私がお世話になったホストファミリーはシングルマザーで、ニコラスという息子が一人いる家族に出会いました。息子は高校3年生だったので私より年下だったのですが、男の子には変わりないので、初めはものすごく気まずかったです。ニコラスは授業で日本語の勉強をしていたので、英語がわかりにくかったときには日本語で話しかけてくれたので、とても楽しい日々を過ごしました。日本に戻って来てからもSNSなどで家族と連絡を取り合っています。近いうちにお金を貯めて、また第2の家族たちに会いに行きたいと考えています(河野仁美)。

ワシントン大学での授業

 ワシントン大学での授業は、文法や単語を学ぶときに、プリントやボードゲームを使いました。担当してくださった先生は、日本に住んだことのあるアメリカ人でしたので、どうしてもわからないことがあれば日本語を使って話してくれることもありました。
 アメリカの授業と日本の授業では、授業時間などのシステムが違ったように感じました。日本では1コマが90分であるのに対し、向こうでは3時間ほぼノンストップで行なわれました。そのため、最初は少ししんどく感じました。また日本では「これを調べる」というときはそのことだけを調べればよく、範囲が限られていたのに対し、アメリカでは「これはなぜこうなった」とまた深入りして調べたりすることが多かったです。
 

 日本とは違った授業を体験することができたことは自分にとってとてもいい経験になり、もしまた留学する機会があればこの経験が役に立つと感じました(越智健太)。

高校訪問

 私たち阪南大生16人は、Inglemoor High Schoolの日本語のクラスを訪問しました。
 授業では、まず日本人とアメリカ人の混合グループに分かれ、グループ内で全員共通のものを3つ探すというゲームをしました。これで高校生たちとの距離が一挙に縮まった気がしました。その後私たちは、日本のポップカルチャーについてのプレゼンテーションをしました。日本で人気のファッションや日本食、音楽、観光地、アニメ・マンガ、車などのプレゼンテーションをしましたが、なかでも日本のアニメやマンガには人気があり、みんな真剣に聞いているのがわかりました。高校生たちはみんな日本語がとても上手で、日本のことにも詳しく、たくさんの話をすることができました。
 最後には「ありのままで」・“Together”を全員で一緒に歌いました。アメリカの高校生と話をする機会は滅多にないので、私たちにとっても高校生にとってもいい体験ができたのではないかと思います(角梨衣)。
 
 
 私はこの夏休みに、海外語学研修でアメリカのシアトルへ行ってたくさんのたくさんの経験をしました。その中から私は現地の高校訪問について紹介したいと思います。
 9月9日、シアトルにある日本語を学んでいる高校生のクラスを訪問しました。私たちは高校訪問へ行く前にPop Cultureといって日本の文化、食べ物、音楽、観光地、アニメなどを英語で発表することが決まっていたので、それに向けて調べ、練習をしました。実際に高校に行き、生徒のみんなに会ってみると、想像していた以上に日本語が上手ですごく驚きました。教室内も日本の小学校のような感じになっていて、すごく馴染みがありました。Pop Cultureの発表では、みんなとても真剣に聞いてくれて嬉しかったし、達成感でいっぱいになりました。そのあとはみんなでゲームをしたり歌を歌ったりして、楽しい時間を過ごしました。
 最後にはTwitterやFacebookのアドレスを交換するくらいにまで仲良くなれたので、とても良かったです(中尾彩乃)。
 

 私たちはアメリカの高校に訪問しました。そこの生徒たちはとても熱心に日本語を勉強し、日本のアニメや歌が好きな生徒が多かったです。生徒の中には、日本人とのハーフの人もいました。
 私は小学校から英語の授業を受けているのに、全然話せません。でもここの生徒は、日本語は難しいし、まだ短期間しか習っていないのに、すごくうまかったです。英語の勉強の仕方(たとえば、英語の歌を歌うなど)も教えてもらいました。
 教室には京都のお寺のポスターや授業中の注意(「英語禁止」、「携帯禁止」、「私語禁止」など)が日本語で書かれた紙が貼られていました。教室内は、まるで日本みたいでした(奥長小也香)。

ボーイング工場見学とCAとの座談会 

 アメリカに約1ヶ月間滞在して、私が一番印象深かったのはBOEING工場へ見学へ行った事です。この研修で一番楽しみにしていたのがこの企画でした。
 日本で私の母は飛行機の翼を製造しています。そしてそれをBOEINGへ輸出しており、家でも毎日の様にBOEINGの飛行機の話をしていました。幼い頃から話を聞いていた世界一大きなairplane factoryを間近で見られたこと、これは自分にとって大きな財産になりました。 
 この1ヶ月で得た経験はこの先何度同じ場所へ訪れても二度と感じることのできないものでした。大学1回生の夏にこの研修に参加し、工場見学ができて本当に良かったと感じました(吉田萌)。

Food Bankでのボランティア

 9月8日、私たちはで昼食を食べ終えてから、Food Bankにボランティアに行きました。
 Food Bankとは、ボランティアで人々に食料品を配るところです。これを聞いて、私は最初、ここから食料品を受け取る人のほとんどがホームレスの人ではないかと思いました。しかし実際には、収入が少ない人や働きたいけれど働き口がない人がほとんどで、私が思っていたことは違っていました。
 私たちがボランティアとして手伝ったのは、一定量のお米を袋に詰める作業や、食料品を棚に陳列していく作業、それらを袋に詰めて渡す作業、食料品を余分に持って帰らないように、鞄を預けるときに必要なスタッフとしての仕事などでした。
 こうした作業を通じて色々な人と話をすることができ、ボランティアとしてとても楽しくいい思い出になりました(織茂彩華)。

シアトル食べ歩きツアー

 僕たちは、シアトルのダウンタウンにあるPike Place Marketを中心に、食べ歩きをしました。シアトルにはクラムチャウダーの専門店がとても人気があり、たくさんの人が並んでいました。クラムチャウダーの味はシチューのようで、それにクラッカーをつけて食べました。日本では食べたことのない味だったので、美味しかったです。
 またそこにある魚屋さんでは「魚を投げる」のが有名らしく、アメリカへ行く前からそのことを聞き、行ってみたいと思っていました。実際に行ってみると、威勢のいい掛け声と共に本当に大きな魚を投げていてビックリしました。シアトルは海沿いの街なのでP.P.Mには新鮮な魚がたくさん運ばれてきています。店頭に並んだその新鮮な魚を厨房に投げて、中にいる店員が包むというのが、「魚を投げる」ことの意味だということもわかりました。
 この Marketは市民みんなで作り上げている市場で、帽子やアクセサリー、フルーツジャムなど、手作り感ある市場でした(斉木拓也)。

Goodwill Job Training Centerについて

 私たちは、8月29日にGoodwillを訪問しました。この企業は日本のリサイクルショップと似ていますが、お金を目的とした会社(団体)ではなく、寄付された洋服などを売ることで会社を運営してそうです。このような寄付をすることが、職業訓練に必要な費用となり、経済を回すことにもつながります。
 Goodwillに寄付された物の中から、「お宝」が出てくることもあるそうです。その物の価値がわからず、インターネットで調べてみると、それが貴重で高価なものだったということもあったそうです。Goodwillで働いている方は、「宝探しみたいでとても楽しい」と語っていました。
 働いている方みなさんがとてもイキイキして仕事をしている姿に、私たちも将来の理想像がふくらみました(高有由佳)。

IRC訪問

 私たちは、IRCという難民を支援している組織での発表に向けて、授業で難民(Refugee)について調べ、準備をしました。最初、難民に対する知識も関心もなかった私たちですが、それについてリサーチするにつれ、知識や意欲もだんだんと増えていきました。なぜ難民が出国してきたのか、彼らはどこにいるのか、そしてこれから私たちは彼らに対してどうすべきなのかということが段々とわかっていきました。
 アメリカに来ることがなかったら調べることもしなかったことを学べて、とてもいい経験になったと思いました(越智健太)。

ホストファミリーと過ごして

 私はアメリカでホームステイしました。場所はSeattleのShorelineという自然が多い街で、学校からは1時間ほどの距離でした。家族は5人家族で、お父さん、お母さん、14歳の女の子、11歳の男の子、8歳の男の子と一緒に住んでいました。
 休日にはショッピングモールに連れて行ってもらったり、教会に行ったり、クッキーを作ったり、家族全員でゲームをしました。家のまわりは森だったため、険しい道を散歩することもありました。頂上からはRichmond Beachが見えて、とても綺麗でした。最終日には、前に頂上から見たRichmond Beachに連れていってもらいました。ホストマザーはそのビーチで拾った綺麗な貝殻を私にくれました。夜には家族全員で私が安全に日本に帰れるよう祈ってくれました。私はこの家族で本当に良かったと思いました(青木咲樹)。

 私のホストファミリーはインド系の家族でした。家に着いてびっくりしたのは、日本と同じように土足では家に上がらなかったことです。ご飯は予想通りほぼ毎日カレーとナンでした。  インド系の人達の宗教はヒンドゥー教で、週末に寺院に行きました。みんなは民族衣装を着ていて、私は頭にスカーフを巻いて行きました。インド人の中に日本人が1人でいたので、アウェイ感が凄かったです。でも、とても貴重な経験になりました。  ママは子供にインド語で話していて、子供は英語で話していました。家の中でもアメリカとインドの文化が混じっていて、さすが多民族国だと思いました(安原麻央)。

私の家族は5人家族で、とても大きな家でした。家にはサウナやホットタブなどの設備が整っており、親戚や家族はキリスト教でした。休日は教会に行ったり、バザーにつれていってもらったりしました。ご飯はハンバーガーばっかりだと思っていましたが、野菜中心で肉類が足りないくらいでした。 日本との違いは思ったよりなくて、家に上がるときも靴を脱ぎ、家族みんなでごはんを食べたり映画を見たりして、とても仲のいい家族でした(門村ちさ)。

マリナーズの試合を見て

 まず球場の第一印象は、自分自身がイメージしていたものと違っている部分が多いということでした。入場の際には、空港での搭乗のときのような荷物検査がありました。また、シアトルの球場は日本の球場と比べて大きく、実際に中に入ってみると売店の店員の人が気さくに話しかけてくれ、アメリカらしいエンターテイメントに魅力を感じました。
 ゲームが始まると、周りの観客同士で応援したり、世間話を始めたりとみんなで楽しむとい考えがそこにはあることに気づきました。僕たちはスクリーンに映ろうとアピールして、全員で盛り上がったのを覚えています(実際に1度映ることができました)(上野雄太)。

Microsoft本社について

 マイクロソフトの本社が、シアトルにあるということを初めて知りました。旅行では滅多にいかないところなので、本当に貴重な経験ができました。
 マイクロソフトでは主に、グッズコーナーで買い物をしたり、最先端の機械でゲームをしたり、日本ではできないようなことを体験しました。シアトルのサッカーチームのユニフォームもたくさん販売していて、楽しかったです。
 ここに行って感じたことは、マイクロソフトの本社には常に最新の機械が揃えてあるということです(竹井りさ)。

スターバックス本社in Seattle

 スターバックス本社には、コーヒー店があるのはもちろん、ビルの上に上がるとグッズが販売されていて、現在のロゴマークが入ったグッズもたくさん置いてありました。オリジナルマークのロゴが入ったタンブラーやリュックサック、マグカップ、中でもスターバックスの店員が実際着ているエプロンやキャップが販売されていて、とてもかわいかったです。
 本社に実際に足を運んでみて、見本で置いてあるエプロンとキャップを試着したり、コーヒーを飲んだりと、とても楽しい経験ができました(笠井幸栄)。