ホスピタリティ産業ならびに食品産業におけるマネジメントを学習する阪南大学流通学部住木ゼミナールの学生が、遠隔授業において、お菓子のお土産として優れた製品を調査する取り組み「お菓子のお土産調査隊」。第1回は、住木ゼミナール3回生の末崎玲奈が、太宰府天満宮参拝のお土産として知られている「うその餅」を調査します。
 「うその餅」は、太宰府天満宮の参道にある「梅園菓子処」において販売されているお土産です。戦後、人々の心を少しでも明るくしたいという願いから生まれた、太宰府天満宮における神事「鷽(うそ)替え」にちなんだ縁起物のお菓子です。鷽は、実在する鳥なのですが、太宰府天満宮においては幸運をもたらす鳥とされています。この鷽を模した木製の鳥「木うそ」を、毎年1月7日に太宰府天満宮の天神ひろばにおいて、お互いに交換し、取り替えるのが「鷽替え」です。これは、前の年に知らず知らずのうちについてしまった嘘を、天神さまの誠心に取り替え、これまでの悪いことを嘘にして、今年の吉に取り替えるという意味を持っています。

 「うその餅」は、鷽の人形が入っているので、縁起が良いお土産として喜ばれます。青ジソ風味の求肥に若草色のそぼろをまとったお菓子で、程良い甘さと青ジソのさっぱりとした風味がとても美味しく、くせになります。写真にあるように、1箱に1個、鷽を模した人形「土うそ」が入っていて、そのビジュアルは、緑の森の中に小鳥が一羽ちょこんといるようです。とても可愛らしくて、箱を開けた瞬間、笑顔になります。また、「うその餅」を詠んだ川柳の短冊が1枚入っています。この短冊は全部で20首あり、全てを集めるというのも面白いのではないでしょうか。

 さらに、「うその餅」には限定品があります。毎年元日から数量限定にて、「木うそ」が入ったものが販売されます。「木うそ」が無くなり次第、写真にあるように、「土うそ」が入ったものが販売されます。また、通常は若草色のそぼろが、綺麗なピンク色をしている「紅梅色 天神様の日限定 うその餅」が、毎月25日の「天神さまの日」に限り販売されます。可愛らしい色合いのこのお菓子は女性へのお土産としても適しているのではないでしょうか。現在は、「災い転じて福となす」の想いを込めて、「福」の文字が書かれた「土うそ」が入った「うその餅」も販売されています。
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